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芸能人の選挙活動について(EXILEメンバーの事例)

2013年07月16日 22時55分 JST | 更新 2013年09月15日 18時12分 JST

参議院選挙も近いこともあり、今日は何度かやっている選挙ネタでいきます(日本の総選挙は美人コンテスト?細野幹事長と民主党と理想論)。

『J-castニュース』が掲載していた「『芸能人の選挙活動はタブーなのか』 EXILE番組中止に自民候補者が反論」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。

1 記事の紹介

これは、「人気ダンス&ボーカルユニット『EXILE(エグザイル)』のメンバーが出演するNHKのテレビ番組が、『政治的公平性への配慮』を理由に、急きょ放送中止になった」ことに関する記事です。

放送中止となったのは「Eダンスアカデミー」という番組で、「メンバーのUSAさんとTETSUYAさんの2人が子どもたちにダンスを教える講師として出演して」おります。

ところが、「USAさんが『がんばって下さい!!』というメッセージボードを持ったツーショット写真が」自民党公認候補・伊藤ようすけ氏の「公式サイトやFacebookに掲載されていることが分かり、NHKは急きょ放送を取りやめ、選挙終了後に放送を再開すると発表」しました。

これについて、伊藤候補が「公平性という便利な言葉を盾に、選挙運動したアーティストをメディアから締め出す行為はとても残念な判断だと考えます」とブログで意見を発表したとうものです。

外にも、「日本ではこれまで、芸能人による選挙活動はタブーとされてきました。これが若者が政治に興味を持たない、選挙にいかない現状に少なからず影響していると思います。そんな現状を憂い、日本の未来のために、未来を生きる若者のために、そして子供たちのためにEXILEのメンバーは勇気を持って立ち上がってくれたのです」という意見も掲載されているそうです。

これについてネットではいろいろな意見があるそうですが、記事では、東洋大学総合情報学部の藤本貴之准教授の「芸能人が選挙期間中に『選挙に出てる友達にエールを送る』ことで、その芸能人の仕事に制限がかかるというのは、公平性云々の以前に『思想・良心の自由』に反しないの?」という意見を紹介して終わっています。

2 なぜEXILE(自民党)だけなのか

先に私の意見を述べさせていただくと、今回のNHKの措置はかなりおかしいのではないかと思っております。この理屈でいくと、選挙期間中特定の候補所の応援をしたことがある芸能人はテレビに出ることができないということになります。

宗教分離の原則があるので、表向きは違う(直接に関係がない)ことになっておりますが、特定の宗教関係者(○○学会)が特定の政党の候補を応援していることは公然の秘密となっております。

こうした○○学会に属し、普段から広告塔として活動されている芸能人の方々が、選挙期間中NHKに出演を拒否されたという話は寡聞にして聞いたことがありません。

そのため、何故今回、自民党を応援したEXILEのメンバーだけがこうした取り扱いを受けるのかというのがかなり疑問です。

3 選挙運動

念のため補足しておくと、最初に述べたように、私は芸能人が政治活動をするのがおかしいと言っているわけではありません。

話は逆で、当然芸能人にも政治活動や信仰の自由があるのだから、特定の政党や宗教団体を支持(信仰)しよう批判しようが基本的に(他人に迷惑をかけない限り)自由と考えており(慰安婦問題で橋下市長に喧嘩を売った記者と新興宗教)、それを今回のような形で、阻害するのはおかしいと考えているだけです。

今回のようなことが起れば、芸能人は特定の候補者を応援できないことになってしまいますし、下手をすれば特定の政党の指示すらすら公表できないことになりかねません。

元記事にもあるとおり、「芸能人による選挙活動はタブー」という状況は私もおかしいと思っており、若者に選挙(政治)に関心を持ってもらうためには、芸能人もより積極的に支持政党を表明していくべきではないかと思います。

4 支持を表明するということ

ただ、人を選ぶというのは簡単ではなく(エジプトのクーデターと民主主義)、本来はその方の政策なり、人となりを良く知った上で支持を表明すべきかと考えます。

(今回のEXILEのメンバーがそうだと言っているわけではありませんが)私の周りで、支持を表明する場合、たまたま同郷だったとか、知り合いに頼まれたからという方が多く、今一政策で支持をしている方が少ないのが少し残念に思っております。

おそらく、有名人が支持を表明する以上、当然それなりの理由を述べなくてはならず、それを見れば、その方が政治にどれだけの見識があるかもわかってきます。

そういうことも日本で芸能人などが特定の候補(政党)に対する支持を表明することを渋る理由でしょうが、こうした風潮は変わってくれることを本気で期待しております。

(※この記事は、2013年7月16日の「政治学に関係するものらしきもの」から転載しました)