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中国人観光客の「悪習」とその原因

2013年08月16日 17時37分 JST | 更新 2013年10月15日 18時12分 JST

『毎日中国経済』が掲載していた「オランダ人ガイドが語る『中国人観光客の10の悪習』―中国メディア」という記事がいろいろ興味深かったのでこれについて少し。

1 記事の紹介

「エジプトで中国人観光客の案内役をすることが多いオランダ人ガイドが、"中国人観光客の悪習"を10項目にまとめて紹介した」というものです。具体的には以下のようなことが例示されておりました。

1、外国文化を知ろうという意欲がない。大英博物館では中国の陶磁器をわざわざ探し、ルーブルでも張大千や斉白石など中国人芸術家の作品しか見ようとしない。

2、外国の博物館で▽フラッシュをたかない▽こっそり作品に触らない▽有名作品の前を陣取って写真を撮らない、といった細かい注意を与えても、「金を払ったんだから!」と言って聞かない。

3、大英博物館で中国の陶磁器を見ながら「あれはいくらだ?」「これはいくらだ?」と大声で言い合う。何を見てもすぐに「金」と結び付けて考える。

4、相手の同意などお構いなしに写真を撮りまくる。プライバシーという概念が欠落している。

5、欧米観光客のようにガイドブックを見ながら現地の歴史や文化を学ぶという姿勢はない。やみくもに写真を撮りまくる姿に知性は感じられない。

6、現地のルールを守らず、注意されると逆切れ。

7、飛行機が遅延すると、ここぞとばかりに大暴れする。

8、痰を吐く行為は減ったが、食事の際に靴下を脱いで、椅子の上に片膝を立てる行為は直っていない。くしゃみをする時も口に手を当てず、子どもにところ構わず排尿させる。

9、ぜいたく品に出費を惜しまないくせに、チップはケチる。

10、素養の低さは、海外に出たことのない北朝鮮人をのぞいて恐らく世界一なのではないか。

2 「文化」

「中国」というと、「悠久なる歴史」とか、「中華文明」という言葉を真っ先に思い浮かべる方がいます。確かに間違ってはおりませんが、おそらく今の中国とは、断絶してしまった部分があるのではないでしょうか。

というのは、新中国成立以後、文化大革命で徹底的に過去の文物を破壊し、儒教などの教えも否定するというかなり思い切ったことをしたのが最大の原因かと思います。

斯様にあまりに政治に重点を置きすぎた結果、経済が疎かになり、発展途上国としての悲哀を長期間味わうこととなってしまいました。

結果、最低限の衣食住を満たす生活ができない者を大量に生み出し、それらの解消が、中国の国策となった時代もありました(トルコで暴動が起こった理由(中国的説明))。

3 衣食足りて礼節を知る

管子に「衣食足りて礼節を知る」という言葉がありますが、人間生きていくのに必死になれば、文化や礼節など腹のたしにならないものなど何の価値もありません(アップルに対する批判と貧困問題)。

よく、発展途上国に行って、現地の子供たちの目は「生きいきしていた」などという感想を述べられる方がおられますが、私は「ギラギラ」の間違いではないかと思っております(発展途上国を自己満足のために利用する人たち)。

そういう意味で中国が拝金主義になるのはある意味仕方がないことでないかと考えます。おそらく他の発展途上国も中国と同程度金を稼ぐことができたのであれば、似たような行動をとることが多いのではないでしょうか。

4 原因らしきもの

「外国文化を知ろうとしない」とありますが、前述した状況のため、文化そのものに関心があるのかといった状態で、かろうじて知っている「中国文化」にしか関心が向かわないのでしょう。

芸術を「金(額)」と結びつけるのは、こうした延長戦上にあるもので、大事な「金」という装置を通してしか物事が見られなくなっている典型かと思います(中国の拝金主義(『朝日新聞』記事より))。

だからこそ、金を使って旅行に来くれば、それ相当の対価(証)をほしがり、傍若無人に写真をとったり、土産物を買いあさるという話になるのかと思います(中国人海外旅行客の買い物の評判)。

飛行機も同じで、高い金を出した以上はそれ相応のサービスの提供を要求するわけで、それが遅れたとなれば、「大暴れ」という話になります。

5 最後に

確かに若い世代では、如何にも成金という感じのどうしようもない者もおりますが(中国のいかにも成金といった人たちの写真)、経済的に余裕ができてくれば、こうした状況は少しずつ改善されていくものと考えます。

ただ、こうした中国人観光客の相手をさせられて嫌な思いをした人はかなりの間忘れることはないでしょうし、「中国人」というだけで、反射的に、「また嫌な思いをする」と思うことも仕方がないと考えます。

「政治学に関係するものらしきもの」8月16日の記事を転載しました)