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韓国への修学旅行に反対する保護者と韓国の「反日」

2013年10月26日 14時52分 JST | 更新 2013年12月25日 19時12分 JST

『産経新聞』が掲載していた「『反日が心配...』韓国への修学旅行に保護者反対、学校側と対立」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。

1 記事の紹介

「滋賀県立国際情報高校(同県栗東市)が11月に予定する韓国への修学旅行をめぐり、保護者の一部から反対の声が上がっている」という記事です。

 同高校は、「平成元年度から韓国への修学旅行を実施しており」、今年度も「3泊4日の日程で修学旅行を計画」し、「2年生がソウル市内を訪れ、伝統舞踊やキムチ作りなどを体験するほか、姉妹校提携しているソウルの文一高校の生徒らと交流する」予定となっています。

それに対し、保護者から、「現地で反日感情が高まっていることや、南北関係が悪化の兆しを見せていること」「衛生面での不安」などを理由に反対の声が上がりました。

 「これらに対し、学校側は「外務省が『今すぐに危険はない』と説明している」「食事は衛生管理されたホテルやレストランでとり、生ものは食べない」などと説明し、理解を求め」ました。

 すると「保護者側は『修学旅行は保護者の十分な理解を得ること』とする文科省の通知にも違反するとして計画変更を迫っており、学校側と対立を深めている」そうです。

 「ただ来年度以降の行き先については、他国への変更も検討して」おり、「学校側は『韓国がだめだというわけではないが、新教育課程に『英語のコミュニケーション能力を高める』と明示されたことから、英語圏への旅行も選択肢の一つになる』と説明」しました。

2 危険な韓国?

 中国でも「反日デモ」が起こった時に、結構中国は大丈夫かと心配する人が多く、私もいろいろ聞かれたりしたことがあります。

 韓国における様々な「反日」行動を見ると、反感を募らせるのもわかりますし、子供をそんなところに送って心配だという保護者の気持ちもわからないではありません。正直、私も韓国は面倒な国だと思っており、いろいろ批判的なことを書くことがあります(韓国が日本や中国を嫌っている理由(中国人の分析))。

 ただ、中国の「反日デモ」もあくまで一部のケースであり(中国に「反日教育」は存在しない(反日デモも言うほど怖くなかった)?)、通常はいくらなんでも日本人だからという理由だけで攻撃を受けるということもありません。

 そういう意味で、私は韓国に行くことが危険だとは思っていませんが、心配する保護者の気持ちもわかりますし、最近ネット等を中心に強まっている「嫌韓」もこうした言動に影響を与えているのも否定できないと考えます。

3 公と私

 韓国人とはこういう性格だと自信を持って言えるほど、韓国人とつきあいがあるわけではありませんが、私の知っている方々の行動を見ると、日本人や中国人同様(日本人の優しさは表面的で、本当は冷たいと思ってしまう中国人)、ウチとソト(公と私)をかなり使い分けます。

 つまり、公(ソト)の場面では反日的行動をとることがあっても、私(ウチ)でつきあう場面では、礼儀正しく、そのようなそぶりは全く見せません。

 ただ、これが本当のウチ(身内的付き合い)となると儒教的しばりが厳しかったり馴れ馴れしかったり、これまた日本人的にはいろいろ、「面倒くさい」という話になるわけですが・・・。

 そういう意味で、今回の国際情報高校は、ソウルの文一高校と交流があり、彼らの礼儀正しさなどを知っているので、問題はないと考えている面が強いと思います。

 それと、既に準備は殆ど終わっているので、今更変更もできないというそれこそ組織の論理のようなものが働いている面も否定できないと考えます(『ほこ×たて』のヤラセ問題と「組織の論理」)。

4 最後に

 そういう意味で、説明会を何度か開催する等、頑張っている学校の気持ちもわからないではありません。ただ、学校としてもこれだけ騒ぎになるとそれこそ、組織の論理で韓国にこだわる必要もないので、来年以降は変えるという話になっているのではないでしょうか。

 個人として行くのであれば、自己責任なので、どこに行こうが勝手ですが、学校行事として行くのであれば、確かにいろいろな意見に考慮する必要があるという話で、難しいなと思ったが故の今日のエントリーでした。

(2013年10月26日の「政治学に関係するものらしきもの」から転載しました。)