睡眠を変えれば、働きかたが変わる 6つの良いこと

よく寝ることが、成功につながります。

もしかして、成功の秘訣は居眠りしないことだと思っていませんか? だったら考えを改めましょう。この記事では、成功につながる睡眠の効用を6つ紹介します。

睡眠の時間が少ないほど、生産性が高くなると信じている人がいます。オフィスや大学でも、寝てないことを自慢する人がいますよね。

これから説明しますが、現代の科学調査によると、睡眠には成功を後押しするいろいろな効用があります。身体から精神に至るまで、休息は、人が行動したり考えたり感じたり、仕事をしたりするうえで、さまざまな重要な役割を果たしています。

■よく寝ることが、成功につながる

「睡眠時間が少なくてもよかったら、1日にやれることが今より増えるのに......」と想像するのは楽しいですが、大多数の人が睡眠不足になると長丁場ではうまく機能できません。NPO法人「アメリカ睡眠財団」(NSF)の調査によれば、大半の成人が十分に休息できたと感じ、睡眠不足の副作用をさけるには、最低7時間の睡眠を必要とします。

睡眠をとるのを後ろめたいと思ってはいけません。それより、仕事の効率UPや目標の達成に役立つ、眠りの効用をあれこれを考えましょう。

■睡眠は、理解力を高める

多くの成功したビジネスマンがいうように、成功の重要な要素のひとつは、常に成長し、新しい物事を学習することです。もちろん学生にとっては、学習が学校に通う目的であり、よい成績を収めるのに必要なことなのです。

ハーバード大学のサイト「Healthy Sleep」(健康的な睡眠)によれば、睡眠不足によって注意力とやる気を失われ、新しい情報を入手するのが難しくなるそうです。睡眠は、新しい情報を後から思い出せるようにする記憶の統合にも一定の役割があります。

レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)が、事実と方法を記憶するうえで重要だとわかっています。睡眠と学習に関する研究によれば、睡眠が学習におよぼす影響が最も大きくなるのは、(学習した後、睡眠時間を削ったときではなく)睡眠不足の状態で、学習しようとしたり思い出そうとしたときです。

■睡眠は、創造力を高める

多くの学生や企業家、ビジネスマンにとって、創造力は重要です。睡眠不足のときに創造的なアイデアが湧き出すという人もいますが、疲労と眠気は脳の働きを低下させ、新しい解決策を生み出す力を低下させます。

ハーバード大学の研究では、互いにかけ離れたアイデアを結び付ける能力が、睡眠によって33%も高まることがわかりました。ただし、実験の参加者は、必ずしも自分の創造力が高まったとは感じなかったそうです。

カリフォルニア大学の研究グループは、とくにレム睡眠が、ノンレム睡眠や穏やかな休息に比べて創造的な問題解決能力を高める効果が高いことが明らかにしました。

■睡眠は、ミスする可能性を軽減する

多くの睡眠研究によれば、睡眠不足になると反応が鈍くなり、意思決定力や記憶力が低下します。こうした要因によって、ミスする可能性が大きくなります。学生であれば、テストや課題の成績が悪くなります。仕事では、ミスをする可能性や、ときには危険にさらされるリスクすら高くなります

たとえば、パイロットの場合はどうでしょうか。連邦航空局によれば、パイロットの疲労が、集中力の時間を短くし、正確さを失わせ、反応を鈍くするそうです。疲労が墜落事故の重要な要因のひとつであることを突き止めました。

連邦航空局のレポートに書かれたある航空会社の調査によれば、手順エラーの88%の原因は、疲労でした。ところが、NASAによるパイロットの調査では、管理された休養、つまり40分の昼寝が、パイロットの注意力と能力を高めたことがわかりました(昼寝には、万人に通用するよい効果が他にもたくさんあります)。

医師の場合はどうかといえば、研究によって、24時間勤務のシフトが組まれた医学実習生の方が、16時間勤務のシフトが組まれた実習生よりも、重大な過ちを犯す可能性が36%高く、患者の死につながる過失を犯す確率が300%高くなることがわかっています。別の研究では、12.5時間以上続けて勤務している看護士は、連続の勤務時間がそれより短い看護士に比べて、過ちを犯す確率が2~3倍であることが判明しています。

たとえ人命に関わる高リスクの職業に就いていない場合でも、過失は莫大な費用と時間の無駄をもたらし、大きな頭痛の種になります。

■睡眠は、事故のリスクを軽減する

アメリカ国家道路交通安全局では、年間10万件の事故と4万件の負傷の原因が、居眠り運転であると推定しています。人間の能力は、16時間続けて起きているだけで低下します。24時間寝ていないと法律上の飲酒運転者と同じ状態になります。

先ほどの医学実習生に関する研究では、24時間勤務のシフトが組まれた実習生は、他の実習生に比べて、事故に巻き込まれる確率が2倍高くなることもわかっています。

事故は、時間とお金を失いますし、場合によっては負傷したり死に至ったりします。睡眠時間が非常に少ない場合や、徹夜した場合、翌日の運転能力はほぼ確実に低下します。

■睡眠は、免疫システムを強化する

睡眠が、人間の生産性に間接的に影響を及ぼすこととして、身体が病気に対抗して、病気と戦う免疫力が挙げられます。

睡眠不足になると、免疫システムがうまく機能しなくなります。そのため、病気で欠勤しなければならなくなったり、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。

■睡眠は、生産性と効率を高める

このように十分に休養すると、集中力が増し、気分が良くなるだけでなく、モチベーションが高まり、物事を学習したり、記憶力が高まり、創造力が増すのです。仕事でミスをしたり、事故に遭ったり、病気になったりする可能性も低くなります。

これらすべての要因を考えると、十分な睡眠をとることが生産性と効率の向上につながることがわかります。基本的に、睡眠には、自分をベストな状態に保ち、目標に挑戦し、学習したり創造したり、解決策を生み出す姿勢、複雑な意思決定を行う心構えを持たせてくれる効果があります。

だから、大きな成功を収めて、効率を高めようと頑張っているのなら、ちゃんと睡眠を優先することを忘れないでください。

このブログはハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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