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まちづくりをバージョンアップする覚悟はあるか

2014年03月28日 19時19分 JST | 更新 2014年05月28日 18時12分 JST

過疎った町や村の活性化が全国津々浦々で取り組まれていますが、全国に「過疎」のまちっていくつあるんでしょうか?

調べてみたところ、全国には1719もの市町村があり、約45%の775が過疎市町村とされているみたいです。私の生まれ故郷である北海道では、179市町村あるうちの143市町村(21市、110町、12村)が過疎市町村。なんと約80%!

過疎によって医療や介護、福祉などの労働集約的な産業においては満足にサービス提供を行き渡らせることが難しくなりますので、生活へ大きな打撃を与えてしまいます。そのような産業分野で働く人は、大抵その勤務先の市町村に住むことになりますので、自身にとっても満足にサービスを受けられないような市町村は敬遠され、「満足にサービスが提供できない→人が集まらない→もっと満足にサービスが提供できない...」と負のループが市場原理とともに顔をのぞかせます。

■地域の衰退は古参が幅をきかせるから?

誰しも居心地がいい空間には居たいものです。mixiなどのSNSだって、サービスの変化や他のSNSの攻勢によって、より居心地のいいSNSへと引っ越しが始まります。ほかにはこういう原因もあるのではないでしょうか?「古参が幅をきかせるから」という。

あたかも長年住み着いた人が悪いみたいな表現になっていますが、別に「老害だ!」なんていいたいワケではありません。バッキバキのSkrillexが流れる道玄坂のクラブハウスに米寿を迎えたばかりの杉田辰之助(仮名)さんが入りやすいかどうかを想像してみると、そうでもないなと分かるわけです。

緊密的なコミュニケーションを強いられる土着的な性質ゆえに、しがらみも邪魔をすることだってあります。ひとつのまちのなかにはいろんな組織・立場がありまして、ちょっと挙げてみるだけでも役場、議会、商工会、農協、漁協、観光協会などなど...。さらに地縁・血縁なども重なり、さらにさらに人口が少ないので一人で何役も担っているケースが多々あり(例:議員 兼 観光協会長 兼 旅館経営 など)、スクラムを組んだソーシャルグラフがしがらみを生み、それが利益分配をがんじがらめにし過疎の打開策の推進を妨げていることもあるかもしれません。

■成功体験に固執しないこと

ゆるキャラ、B級グルメ、ご当地アイドルなどの成功事例を追っても、競争が激化して市場は盛り上がりますが、おいしいところを持っていくのはゲームの親だったり、上位数%の限られたプレーヤーという世界です。

過疎が進んだ町は人口が少ないニッチなウェブサービスのようなものなので、マスを狙わずに一定数のファンや移住者を集めるような施策を打つべきではないでしょうか。独自のコンテンツで、多くの人を惹き付けている事例があります。例えば徳島県神山町ではサテライトオフィスプロジェクトがあり、光ファイバーを完備してIT企業を多数誘致。同じく徳島県の上勝町では「葉っぱビジネス」で料理のつまものとして使う葉っぱを出荷。雇用と税収入を生むなど、立派な事業として成り立っています。北海道ではニセコ町が積極的な海外対応を進め、海外からのスキー客で賑わっています。おしのびでケネディ駐日米国大使が訪れるほどの人気です。

変わらないために、変わり続けないと。維持とは「維持させようとする力が働く」から維持できるものなのです。伝統を隠れ蓑にして新しいことに取り組まない姿勢だったり、失敗を恐れて言い訳がしやすい成功事例ばかりをなぞったりではいけないと思います。サービス利用者である市民には失敗を許容する姿勢も求められるのですが。

ヤフーだってPC時代の成功体験に固執せず、スマホ時代へ向け「10倍挑戦して5倍失敗して2倍成功する」「異業種最強タッグ」「未踏領域への挑戦」などのキャッチフレーズを掲げました。これに似た地域活性のベタな言葉がありますよね。「若者、バカ者、よそ者」という言葉が。若者のような行動力、バカ者のありえない発想、よそ者の第三者的な冷静な視点が、成熟しきって腐敗に進む分野においては普遍的に求められるのです。

ほっといても売れるようなバブルの時代をいつまでも引きずっていてはいけません。産業構造だってどんどんと変化していっています。成功体験に固執しないで(「既得権」に言い換えてもいいかもしれませんが)、過疎による不具合を解消するためにも、従来の取り組み方の思考をバージョンアップができる「覚悟」をもって行動にうつしだせるかどうかが、サステナビリティをもったまちづくりができるかのターニングポイントになるはずです。

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