アベノミクスが証明する民主主義の欠点

下の図は、国のGDPに対する借金の比率に応じて描いた世界地図ですが…

アベノミクスの評価は人によって様々です。国民から集めた税金や年金を使って株価を人為的に上げたり、日本の鉄道や原発を輸入することを条件として海外の国に資金を提供することは、短期的に見れば「株価の上昇」や「輸出の増大」をもたらしますが、その結果として日本が「世界一の借金大国」になったことは否定できません。

下の図は、国のGDPに対する借金の比率に応じて描いた世界地図(Visual Capitalistより引用)ですが、230%の日本がダントツです(色は成長率)。

Courtesy of: Visual Capitalist

二番目の図は、国民一人当たりの借金の大きさに応じて描いた世界地図(同じくVisual Capitalistより引用)ですが、これも $85,700 (約900万円)の日本がダントツです(色は破綻の危険度)。

Courtesy of: Visual Capitalist

このまま突き進むと、いつかはスーパーインフレが来て国民生活がズタズタになることは歴史が証明していますが、それにもかかわらず、なぜ安倍政権が選挙で勝ち続けるでしょうか?

それは、人々には「将来、来るだろう痛み」を感じる能力がなく、目の前の株価・売り上げ・給料にばかり目が行くからです。その傾向は、特に「逃げ切りメンタリティ」に囚われている中高年に多いのです。

日本では安倍政権が選挙に連勝し、米国では過激な発言で票を集めたトランプが大統領になり、民主主義の欠点が顕著に現れた2016年でした。

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