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週に何回、家族そろって夕食を食べていますか?

2014年03月24日 17時19分 JST | 更新 2014年05月23日 18時12分 JST

私の仕事の相棒は、クリス・ラフというモンタナ州出身のアメリカ人です。とても良く働く男ですが、愛妻家で子供も三人おり、長男の属するバスケット・チームのコーチもつとめる、アメリカにおける「理想の父親像」そのままの人物です。

去年、クリスが日本に出張して来た時に、夕食に蕎麦を食べたのですが、そこでした彼との会話が今でも心にひっかかっています。

クリス:僕の泊まっているホテルには、ランチタイムになるとレストランに長い行列が出来るんだが、あれはいったいなんだ?それも全員、中高年の女性だ。

私:あそこのホテルは、高級フレンチで有名なんだ。夜は2〜3万円するらしいが、ランチならば2500円で食べられるということで人気らしい。

クリス:なぜ中高年の女性ばかりなんだ?

私:サラリーマンには2500円のランチは高いし、長い列に並ぶ暇なんかない。そうなると自然に、比較的裕福な家庭の主婦たちだけが来ることになる。

クリス:夫婦でフランス料理を食べに来たりはしないのか?

私:あまりしないと思う。日本のサラリーマンは帰りが遅いしな。

クリス:旦那が働いている間に、自分は高級ランチか、良い身分だな。

私:日本には「亭主元気で留守が良い」という言葉があってね。日本の夫婦関係なんてそんなものだ。

クリス:もっと不思議なのは、ホテルのバーだ。夜になると、今度は中高年の男が若い女と酒を飲んでいるんだが、あれは一体なんだ?

私:色々な事情があるだろうけど、たぶん「上司が部下を口説いている」「同伴出勤」「援助交際」のいずれかだろう。

クリス:上司が部下を口説いたらセクハラじゃないか。米国なら犯罪だ。

私:セクハラに関しては、日本は10年以上遅れているからね。

クリス:同伴出勤ってなんだ?

私:キャバクラとかに出勤する前の女性とするデートのことだ。

クリス:店はそれでオーケーなのか?

私:開店間際の空いた時間に客が来てくれることになるんで、大歓迎さ。

クリス:援助交際は?

私:組織化されていない売春行為のことだ。ネット上の出会いサイトなどで客引きをする。

クリス:それって違法じゃないのか?

私:違法だけど、日本の警察はあまり本気では取り締まっていないようだ。未成年の売春婦もたくさんいる。

クリス:米国では未成年とセックスをすることは、たとえ双方の合意のもとでも強姦に相当するんだぞ。そんなことをしたら社会的に完全に抹殺される。

私:日本の恥部なんだから、あまり突っ込まないでくれ。

クリス:てことは、日本では結婚すると女性は昼に高級ランチを食べ、旦那は夜になると逢い引きをするのか?それって家庭が崩壊していないか?

私:全員がそうってわけじゃないよ。夜遅くまで働いている人達も沢山いる。

クリス:いずれにしても家庭が家庭の形をしてないじゃないか。米国だったら、とっくに離婚しているぞ。

この会話だけでも日本の恥部をさらけ出したように感じたのですが、その気分に油を注いだのが、隣のテーブルで酒を飲んでいる40代後半の商社マン風の男達でした。恥ずかしげもなく「女を買うならアジアのどの国が良いか」という自慢話を大声でしているのです。東南アジアにおける人身売買がなくならない理由が、自分たちの軽はずみな行動にあるなどとは想像もしていないのでしょう。

橋下徹や籾井勝人の慰安婦発言に見える女性蔑視、「亭主元気で留守が良い」という言葉に表される日本の家庭のあり方、東南アジアに女を買いに行く商社マンたち、見本になるべき世代の人達がそんな有様では、若い人達が結婚したがらないのも当然です。

結婚しない若者達を批判し、少子化を嘆く前に、自分が「羨ましがれるような家庭」を持っているかどうか振り返って見る必要があると思います。週に何回、家族そろって夕食を食べていますか?お子さんのサッカーの試合をちゃんと見に行っていますか?夫婦二人で最後にフランス料理を食べたのはいつですか?