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28歳、アメリカで3ヶ月暮らし始めて感じる12のこと

2017年08月21日 00時29分 JST | 更新 2017年08月21日 00時29分 JST

「海外で働きたい」という思いを強く持ち、縁あって現在アメリカで働いています。3ヶ月こちらで生活して感じた事を書いてみようと思う。

僕は小さい頃からアメリカ文化に憧れを持ち、学生時代に留学したり、アメリカのニュースばかり見ていた、とりわけ "アメリカ至上主義" な人間であった。実際に3ヶ月アメリカで働いてみて、良い面/悪い面が少しずつ見えてきた気がしている。

もちろん一個人の意見で、同じ環境にいても人によっては違った見方をすることもあると思うし、アメリカとはこういう国だ、と規定しようとしているわけではないのであしからず。純粋に一個人として、感じた事をまとめてみた。

1. どこまでもシンプルで分かりやすい文化

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アメリカはすごくシンプルな国である印象だ。

ファッション一つとってみても、日本の様にこまごまとしておらず、シンプルで動きやすい服の人が多い。服が強い主張を持つというよりは、素材(人間)をより良く引き立てるためのサブであるように見えたりもする。

何が好きで、何が嫌いか、その人がどういう考えを持っているかもはっきりとしていて分かりやすい。何のためにどんな行動をするか理由がシンプルで明瞭だ。アメリカで流行っていたり、アメリカ発のゲームやアプリも、仕組みがシンプルなものが多い気がする。

綺麗な自然を楽しむ、美味しい食べ物を楽しむ。サーフィンが好きだからサーフィンをする。すべてシンプルで分かりやすい。

2. ネイティブの英語速すぎ

海外で働きたいと思っていたくらいであるから、僕は英語についてはある程度勉強していたつもりだった。

学生時代にいわゆる留学もしたし、就職してからもオンライン英会話のレッスンを2年ほど毎日1時間続けていた。僭越ながら、過去にこんな記事を書いていたくらいで、渡米前に受けたTOEICのリスニングに関しては満点だったので、少なくとも聞き取りはそれなりになんとかなると思っていた。

だが、今だからはっきり言うが、これはかなりの自惚れであった。ネイティブが普通に話すと、とんでもなく速く感じて聞き取れない。恥ずかしながら、初めは間違い電話すら正しく聞き取れなかった(笑)。

日本でTOEICや英語学習のCDを何度も聞き、そこに記載の"ネイティブスピード"なるものを想定していたが、実際のところ、あれはネイティブが注意深く話す時のスピードだ。特にバーなどでざっくばらんに話す場合は、速すぎてほとんどノリで合わせていることもよくある。

英語を母語にしない人と話す機会のあるネイティブは確かに合わせて喋ってくれるが、通常はみんなそうではないことに気づかされた。

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幸いなことに仕事ではわりとなんとかなっているが、ビジネスで使う英語は、言い回しが限られていることが一番影響していると思う。それ以外に(落合陽一さんの記事でも書かれていたが)ロジック・中身が重要で、多少単語や文法が間違っていても伝わるし、何より業種特有の話は、言語よりもフィールドの問題であるため、なんとか伝わっているという感じである。

恥ずかしながら、ネイティブに合わせてもらっているというのが正しく、事実であると思う。まぁでも伝わるかどうかがまず大事である。

しかし、英語非ネイティブは決して少数ではない。そもそもアメリカの人口3億人のうち1/7ほどは異国出身者であると言われており、カリフォルニア州はスペイン語も公用語となっているくらいヒスパニック系の人も多い。フランス訛りだったり、コリア訛りだったり、日本人が「これが英語だ」と思う英語を話す人ばかりというわけではない。

だから、必要以上にあんまり気にしなくていい。かっこ悪いのは自信なさげに辿々しく話すことだと思っている。

自信がないと、英語でコミュニケーションする機会に出くわすとシャイになったり、その国の母語で話すコミュニティの居心地が良くなりその環境に居座るという、わざわざ海外まで来てるのに、再びコンフォートゾーンに戻るような選択を取るようになってしまう。それじゃ異国に来ている意味はあまりないし、もったいないと思う。

僕も英語はまだまだだが、海外に出る人は、その国を捨てて新しいゾーンで生き始めるくらいの覚悟が必要だと思う。

3. テクノロジーが街に浸透している

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日本が浸透していないとはまったく思っていないのだけれど(むしろ日本社会はかなりテクノロジーが進んでいると思う)、2016年夏にリリースされたPokemon Goもそうだが、アメリカ発の技術やサービスはやはり多く、テクノロジーの浸透性、また利用者が多い印象を受けている。

Uber、Lyftなどのサービス、Googleの自動運転はいかにも車社会のアメリカらしいが、Uberでも相乗りのUber POOLなんかは日本にはまだなく、面白い。料金が通常より低額になるだけでなく、目的地が他の同乗者と同じ場合もあるので、話が盛り上がることも多い

Uberは上記写真の様に周辺にたくさん走っており、郊外にいても夜中であってもすぐに呼ぶことができる。他にはイーロンマスクが手掛ける「Tesla」が走っているのも街中で良く目にする。

最近、サンタモニカ周辺(この一帯はシリコンビーチと呼ばれる。SnapchatやTinderはこの辺りが本社)のコワーキングスペースに足を運んでみたが、テクノロジー関連のスタートアップ企業は、シリコンバレーのみならず西海岸にはとても多い。

IT系の人、テクノロジーに関心の高い人は、一度西海岸に遊びに来て欲しい。

4. インフラ弱すぎ

エリア依存の話にもなりそうだが、インフラは日本よりも遥かに弱い印象を受ける。

僕は西海岸の都市圏に住んでいるが、インターネット回線はそれほど速くない。100Mbpsレベルのスピードは、契約自体ほとんど見ない。(運良く200Mbpsで契約したが、当初、実測で15Mbpsしかでなかった・・日本のサイトへのアクセスは特に時間がかかることもある)

ケーブルや機器起因のインターネット障害などもあちこちでよく発生している。飛行機やバスなどの遅れも日常茶飯事だ。

水周りはしょっちゅう壊れたり、調子が悪くなる。エリアにもよるが、そもそも物件は新築よりも何十年も経っているものが大半であるようだ。(むしろ年数が経つほど地価が上がっている地域が多い)料金を支払っているのに、家に帰ったら電気が止められていたこともあった(笑)。

ニューヨークのマンハッタンなどは新築物件はほぼなく、ある知人は100年くらい前に建築された物件に住んでいると言っていた。珍しいことではないようで、リノベーションして住むのが一般的であるらしい。クーラーがついていない物件も多い。(ダイソンの穴あき扇風機が流行るわけだ)

また「アメリカはテレビ文化」という印象があったが、テレビを見るためにも契約が必要で、チャンネル数にもよるが月額50〜100ドル程度かかってしまう。(僕は諦めた)携帯電話についても比較的高額な印象だ。質・価格ともに日本のインフラ環境はとても素晴らしい気がする。

5. 日本のサービスの質高すぎ

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サービスの質は圧倒的に日本が最強すぎた

例えば、Amazonなどでオーダーした商品のお届け時間や、インターネット工事の時間帯など、いつ家に来てくれるのか前日までわからない。またわかったとしても、午前中どこか or 13〜17時の間、といったかなり広いレンジでの通知となる。

アメリカのAmazonでオーダーすると、通常、上記写真の様に家の前にポンっと置いていかれる。困ったのが、本人直接受け取りが必要なものをオーダーした時である。

僕はPCをオーダーしたのだが、いつ来るかもわからず、しかも仕事の時間と重なっていたため、3回届けてもらったがすべて不在で、近くのUPS(クロネコヤマトと似たところ)に直接取りに行った。しかも届いたものがSellerのミスで間違っていたりして、結局1ヶ月くらい受け取れなかった。。

問い合わせのメールを送っても返ってこない、なんてことも日常茶飯事だ。(さすがにAmazonではなかったが・・)日本の感覚で挑むと、こういったことは驚きでしかない。だからこそ、日本社会が確立されたロサンゼルスやニューヨークでは、日本企業による日本人(日本企業)向けの日本品質のサービスがニーズがあるのだと思う。

>6. 日本食最強すぎ

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アメリカは、ハンバーガーは美味しいし、ビールも種類が豊富。しかし、やはり四半世紀以上に渡り日本で育った身としては、日本食が大好きだ。

醤油の味や味噌の奥ゆかしさ、ラーメンの写真なんかインスタグラムで見てしまったら、食べたくなってしょうがない。ビールもやっぱり福山雅治が宣伝しているスーパードライが一番だ。

アメリカは食においてもシンプルである気がしている。特に味付けは塩・胡椒で素材を味わうというものも多い。メキシカンはちょっと辛さでごまかしてる感がある、アジア料理はどうしても化学調味料ベースの強い味が多い。(あくまでも個人の感想)

それらはそれらで美味しいんだけれど、やはり日本の味付けは最強だ。寿司、鰻、焼肉、ラーメンは、アメリカでも(変に間違ってローカライズされているものもたまにあるが)大人気である。

アメリカでも場所によっては、手軽に日本食は食べることができる。(特にカリフォルニア州にはおよそ280,000人の日系人がいると言われており、日系コミュニティはとても大きい)

ラーメンだったら、一風堂、つじ田(写真は大人気のTSUJITA LA)、山頭火ラーメンなどが全米に店舗を構えている。(個人的にはぜひソラノイロに出店してもらいたい)

二郎インスパイア系のラーメンもあり、さすがに驚いた(味もなかなか)。笑

ぶらっと立ち寄る丼モノだと、伝説のすた丼屋、金子半之助、リンガーハットなどもある。

味はどれもほぼ日本と同じ。さらに雑穀米が選べたり、良い感じにローカライズされている。

ただ、日本食はとても値段が高い。Taxとチップを入れたら、一食で15〜20ドル(1,600〜2,200円)はかかってしまう。(先輩はニューヨークで、一風堂のラーメンと餃子、ビールを一杯飲んだら、当時のレートで4,000円くらいかかったと言っていた・・)

それに比べて日本の飲食店のコスパの高さは半端無い

あんなに美味しい牛丼が300円、回転寿しは一皿100円を切ることもあるし、おにぎりは常時100円台・・毎日お世話になっていたが、セブンプレミアムのお惣菜やお弁当なんて最強すぎた。

7. みんなマジで残業しない

少々仕事の話に戻ると、とにかく残業する人が少ない

こちらで働く日本人も皆、同じだ。定時を迎えたらみんな即効帰り、家族でご飯を食べたり、自分のことに時間をあてているようだ。

仕事は集中してやるし、意思決定もなにかと早い。そして朝がものすごく早い。6時くらいからバンバンメールは来たりするし、一日の早い段階で仕事のいろんなことが動く。(時差がある他拠点の影響という場合もあるが)

僕ははじめ日本にいた頃の感覚で、夜遅くや土日も仕事ばかりしていたが、最近になってそうしない方がうまくいくことに気づき、朝型に変えるようにした。また、自分がやるべき仕事とそうでない仕事を明確に分けるようにしつつある。

総じて労働時間という話だと、別に時間が短いことが賞賛されるわけではない。それにプロジェクトによりけりだと思うし、もっというと業種や会社の文化によってまちまちなのだろう。

  

だが、社会全体として、残業文化=夕方以降も残って仕事をしようとしている人は確実に少ないと思う。

 

仕事以外のことも全力で楽しもうと決めてる人が多いんだと思う。仕事のみならず、自分や家族を大切にしている印象である。

 

 

8. 意志ないところに道がない

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これはあくまで出会ってきた人の印象だが、アメリカでは組織のしがらみなどに固執する文化があまりなく(待遇や環境が気に入らなければみんな決断早く辞めていく)、自分の好きなことを仕事にしていたり、自分の仕事に誇りを持っている人が多いように見受けられる

組織に入りながら起業している人もいれば、20代・30代で成功して悠々自適な生活をしている人もいる。複業することも特別な事じゃないし、社会人になってから学校に通うこともわりかし普通だ。(先日出会ったフィリピン人男性は29歳から大学に入ったと言っていた)

意志があって、目的に向けてどんどん行動している人が多い。(誤解しないで欲しいが、どういう働き方が一般的ということを規定しているわけでない)

ただ、意志や目的意識がなく、何となく過ごしている人はアメリカで暮らすのは絶対に辛い。日常のどんなことにおいても、決断・意見を求められる。なぜここに来たか、理由を問われる。何かあると思ってふらっと来てみた的な感じだと、何をしていいかわからなくなる。

アメリカはビザ取得がものすごく難しいというのも、ある意味で納得ができる。なので、アメリカはどちらかというと自分探しをしにくる国というよりは、覚悟を決めて来る国なのだと思う。

アメリカ在住が長い日本の方や日々一緒に働いている人も、生き方が明確で腹が据わったかっこいい人が多い。意志のある人には最高の環境なのだと思う。

9. Now or Neverだ

個人的に好きなCalvin Harrisの「Let's Go」という曲にこういった歌詞があるが、「今」がマジで大事だったりする。「今」というタイミングに乗るかは、人間的なノリの良さだと思う。

多分、日本でもそうだと思うけれど、アメリカにはチャンスがそこらじゅうに転がっている気がする。ちょっと勇気を出して飛びこんでみれば、何かが起こったりする。

まず手を挙げて、失敗してもいいからトライしてみること。僕も大きな決断や行動はビビってしまうこともあるが、あーあのチャンスを逃したな、と思うと後悔しかない。

完全な精神論ではあるが、結局「今」やるしかない。そういえば、桜木花道も同じことを言っていた。

10. 健康は大前提

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体が資本であるのは世界中どこに行っても変わりそうにない。こちらはオーガニック食品が異様に安い。地産地消であるから当然と言えば当然なのだが、オーガニックメロンが2玉で5ドルなのは驚いた。

オーガニックがすべてではないが、それほど気を張るわけでもなく、多少のお金をかければ、身体を大切にする食生活は可能になる。日本食が高い分、野菜やフルーツなど素材の良さを生かしたものが安く手に入るのは嬉しい。

食生活だけでなく、みんなよく運動してる。街を歩けば多くの人が走っているし、ジムに行けばどこもいつも混んでいる。スポーツ関連の消費は日本よりずっと多いという。そういった広告も非常に多い。平日の朝や週末に、ジムでインストラクターの個人レッスンを受けているなんて話もよく聞く。

11. お前は結局何者?専門性が何より大事

アメリカは、自分の専門性が何か強く問われる

何でもできます、やります、みたいな人は求められていない。セールスならセールス、アカウンティングならアカウンティング、エンジニアならエンジニア、マネージャーならマネージャー。「これは自分の仕事」「それは自分の仕事ではない」という、Job Descriptionがものすごく明確だ。

求人を見てもほとんどが空いたポストに関するもので、何をするか明確に決まっている。新卒採用でも特定ポストの採用だ。日本のようにいったん企業に入って、数年でジョブローテーションして、ゼネラリストに育てるような文化じゃない。みんな学生時代の専攻を活かしつつ、仕事を決める。

厚切りジェイソンさんによると、分野という意味だと、学生時代に専攻した内容の延長が仕事に繋がることが一般的で、大学時代から企業で働くような実践的な教育を受けるのが常らしい。

また、カーネギーメロン大学卒の有名なプログラマーの上杉周作さんによると、特にコンピュータサイエンスの学部はゼロから実践的なものを自分で作る授業が多く、企業に入っていきなりトップエンジニアとして働く人も多い模様。つまり、早いタイミングで自分の専門性を決め、その道に突き進む人が多い

結局、お前は何者で、専門性は何で、どういう生き方をしたい人間なのか、というのが自分から見ても周りから見ても分かる。本当に個が大事で、LinkedInのようなスキルや経歴もわかるようなSNSが流行るのも納得出来る。

ちょっと経験があるとか興味関心があるレベルじゃ到底ダメで、自分の専門分野は徹底的に磨いていかなくてはならない。(みんなそのためにめちゃ努力してる)「自分は何の人」をあくまで明確にするということだと思う。

僕も会社に入って数年はよく悩んだ。多くのことに手を出していた僕に、インターン時代からお世話になっている恩師が言ってくれたこと「結局、何になりたいの?」を思い出す。

やはり自分が時間をかけて取り組んでいること、苦でなく好きであることはその人の専門領域だ。

日々仕事で必要な専門領域を伸ばすよう取り組んでいる。到底まだまだ未熟だが、専門性・個性をはっきりさせて等身大の自分を生きていく方が楽だ。

12. みんな人生を楽しんでる

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一番はこれに尽きる。

道端で突如バク転し出す人、人間ピラミッドを組み出す人、陽気に歌い出す人、、みんな自由だ。自由すぎる。クレイジーだ。人の目なんて全然気にしてない。ただ、やりたいからやっている

写真はサンタモニカにて、突如町中の人が走り出したと思ったら、Pokemon Goでレアポケモンのカイリューが出現したためだった(笑)。

気候の良さから来るのかもしれない、ユーモアを大事にする文化からかもしれない。とにかくその一瞬一瞬を楽しんでみんな生きてる。街で会う人、仕事で会う人みんながとにかく人生を楽しんでいる。

僕も毎日起こる一つひとつのこと、良い事も悪い事も、「一種のエンタメ」だと思って楽しむようにしている。


多かれ少なかれ、気づかされたのがアメリカに来てからだっただけで、日本は思っていたよりもずっと良い国なんじゃないかと思っている。大半の部分は通ずるところがある。

以上12点。今後とも更新していきます。

(Just Simple「28歳、アメリカで3ヶ月暮らし始めて感じる12のこと」より転載)