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「バナナ共和国」になり下がったニッポン

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tsunekazu takeda

英語(というよりアメリカ語)に、banana republicという言葉があります(洋服のブランドとは関係ありません)。主に途上国を揶揄する言葉で、政治も官僚も司法も腐敗しており、国家機関が効果的に機能しておらず、何もかもがめちゃくちゃな国という意味です。

俗語なので明確な定義があるわけではありませんが、基本的には「腐敗」と「無能」の二つの側面があると言えます。

日本人は皆善良で正直で、「スゴイ国日本」は腐敗などとは無縁だと胸を張っている日本人は決して少なくないように思います。しかし腐敗、英語のコラプションは広い概念で、何も役人に札束をつかませるだけではありません。

実際日本はトランスペアランシーインターナショナルが毎年発表する国別の腐敗度ランキングで去年18位で、先進国としては決して誇れるような状況ではりません。

例えば、依然として当然のように行われている天下りなど、日本でいう「癒着」も立派な腐敗の形です。役人はもとより、中立を貫徹しなければならない判事までもが大企業の顧問などに「天下る」と指摘されているほどで、もはや腐敗が徹底していると指摘されても仕方がありません。

稲田防衛大臣の夫が防衛産業の株を所有しているのも当然、腐敗の典型的な例と言えます。

しかし、日本には「腐敗」はあっても、少なくとも昔は「無能」はなかったように思います。

様々な問題はもちろんあり、すべてが下層の犠牲の上にできあがっている面はあったのでしょうが、少なくとも国家として大きなプロジェクトを有能にこなし、完成に持っていくことができる国だったのではないでしょうか。

ところが昨今は、それさえも崩壊しているように思えてなりません。オリンピックがそのいい例です。

新国立競技場の建設費が雪だるま式に膨れ上がり、ついに白紙に。決まったロゴがパクリ。2億円も払った「コンサル」の事務所が公営住宅の一室で、フランスで資金洗浄の捜査の対象に。競技場の設計をよく見てみると、聖火を立てる場所がなかった。目を見張る無能に、もはや下らない深夜番組の漫才を見ている気になって笑うしかないのではありませんか。

何故日本がここまで落ちてしまったのか。様々な要因はあるのでしょうが、私はやはり政治のトップの責任を問いたい。日本の昔の政治を美化するつもりは毛頭ありませんが、少なくとも実力で上り詰めた人が大臣になるという建前はありました。

今はその建前さえ崩れており、大臣として「抜擢」される要件は「イエスマンであること」と「改憲に関するイデオロギーを共有していること」のみと思えてなりません。そして失敗を犯しても責任を取ることはないので、社会全体に無責任体制と居直りがはびこっている面があるのではないでしょうか。

今の政権が目指しているのは「大日本帝國」の復活のように見えますが、これでは「大日本バナナ共和国」と言われても仕方がありません。