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卵子を凍結しておけば安心、ではない

2013年09月25日 01時54分 JST | 更新 2013年11月23日 19時12分 JST

卵活、という言葉があるそうです。

まだパートナーはいなかったり、いてもまだ子供はほしくない、けれどもいつかは子供がほしい......そういう人たちが、若いうちに卵子を採取、凍結保存しておく。相手がみつかったり、タイミングが来たら人工授精して出産する、ということだそうです。それを行う病院も増えているそうです。生殖技術は日進月歩、どんどん新しいことが可能になります。

私自身のことをお話ししながら、卵活について考えてみようと思います。

私はかつて、不妊治療を何年にもわたって行いました。自然妊娠ができない身体だとわかってからは卵子を採取して人工授精をし、受精卵を体内に戻しました。十回以上です。

受精卵は一回着床したけれども、結局流産しました。

その後、離婚。それから今の夫と出会って結婚しました。

40代後半になっていました。不妊治療はもうできない。ならば養子?この問題はまた改めて書きたいと思いますが、養子あっせん団体からは私が高齢だったり、職業を持っていたりすることを理由に断られました。

そこで、卵子提供を受けて妊娠する、という選択をしたのです。

卵子を提供してくれた人は29歳。若い人の卵子のほうが着床しやすいのです。

けれども、卵子が若いからといって100%妊娠するわけではありません。私は、提供を受けた卵子を利用した受精卵を最初に体内に入れた時、着床しませんでした。二回目で着床し、妊娠に成功したのです。

私が提供を受けた卵子は凍結させたものではありませんでしたが、凍結卵子は、凍結受精卵よりも解凍したときに壊れる率が高いとも聞きます。

妊娠したい、という気持ちはわかります。かつての私がそうでしたから。でも、まず先にパートナーありきではないか、というのが私の考えです。だから独身時代、卵活をしようとは思いませんでした。もっとも、当時はそういうことをやっている医師もほとんどいませんでしたが。

技術は進み、高いお金を払えば卵子を保存することは可能になりました。しかし、前述したように確実に凍結させた卵子を使えるかどうかはわからないのです。また、たとえその卵子が使えたとしても、妊娠時に母体が若いほうが出産までのリスクが低いことは言うまでもありません。つまり卵活したから安心、ではないのです。

この問題については簡単に答えを出せるものではなく、まだまだ議論が必要だと思っています。