【参院選】私が考える「エネルギー」という争点について

ハフィントンポスト日本版では、参院選にあたり、団塊ジュニア世代である私たち編集部が特に考えなければならない等身大のテーマとして「少子化」「雇用」「エネルギー」「憲法改正」「アベノミクス」「クール・ジャパン」の6つに争点を絞り、ニュースを発信しています。

第23回参議院議員選挙がいよいよ7月4日に公示され、スタートします。日本ではインターネットが初めて選挙活動に利用されることになります。

ハフィントンポスト日本版では、参院選にあたり、団塊ジュニア世代である私たち編集部が特に考えなければならない等身大のテーマとして「少子化」「雇用」「エネルギー」「憲法改正」「アベノミクス」「クール・ジャパン」の6つに争点を絞り、ニュースを発信しています。

私たちは、一方的にニュースを発信するだけではなく、ユーザーの皆さんからご意見をお寄せいただき、議論を集約することで、私たちの社会が抱えるたくさんの課題を、より良い方向の解決へと導く道しるべになりたいと考えております。

今回の参院選でも、ぜひこれらの争点を中心に皆さんからご意見を頂けますことをお願いいたします。

そこで、編集長である私自身も、ひとりの国民、等身大の自分を意識して、これらの争点について意見を述べてみたいと思います。識者や専門家ではないからといって、萎縮する必要はありません。「自分の考えを発信する」。まずはここから始めることが大事なのではないでしょうか。

まず、最も意見や立ち場が分かれるであろうエネルギー問題について申し上げます。東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故は、未だ収束していません。私がこの問題をより強く意識するようになった記事が、「エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書)に「原発ゼロ」を盛り込まない閣議決定に疑問」でした。このエネルギー白書を読み、今後、10年、20年、30年という長期にわたるビジョンを定め、そこに向かって現在、なにかしらのアクションを取らなければならないと改めて考えました。

原発推進か、脱原発か、卒原発か。「自民党のみ「原発ゼロ」に反対 9党幹事長討論会」の記事で、ユーザーの方からさまざまなコメントが寄せられたことでもわかるように、複雑な問題です。「原発ゼロ」を掲げる政党でも、エネルギー政策はそれぞれ違います。いろいろな視点が考えられますが、まず日本国内の原発のことを考えてみましょう。

「原発ゼロ」を目指すエネルギー政策は、代替エネルギーのコストや化石燃料を燃やした際のCO2排出問題などを内包しています。こうした課題は一朝一夕には解消できないため、一時的な原発再稼働はやむを得ないと考えるのも、現実的な選択肢でしょう。

とはいえ原発は、環境汚染水や未だ解決の目処が経っていない放射性廃棄物の処理(参考:もしも高速増殖炉もんじゅをやめたら、どんな影響があるの?が5分でわかる、25のQ&A)などのリスクを負っています。原発という日本国内のエネルギー確保手段については、段階的にフェードアウトし、現実的なタイミングで「原発ゼロ」を明言すべきと考えます。

日本においては、残念ながらしばらく人口減少が続き、エネルギーの需要自体が減るという予測の上で。

では、原発をフェードアウトするとして、不足するエネルギーはどうするか?

私は、電力の自由化を促し、地熱・水力・バイオマスなどの自然エネルギーや、燃料電池などの省エネルギー技術に研究費を投下するなどして促進し、直近は天然ガスなどの手段で代替エネルギーの確保を図るなど、多角的なエネルギーの供給構造を確立しつつ、「いつ原発ゼロにするか」という目標を定め、徐々に原発の依存度を下げるべきだと考えます。

しかしながら、無視できない現状があるのも認識しています。

福島第一原発の事故が残した傷跡はあまりに大きく、どうやって福島第一原発を収束させるか、被災地をどう復興していけばよいのか、道半ばの問題点が積み重なっています。これらの問題点の解決は必要です。でも「立ち止まる自然エネルギー、緑茶会の動きにも注目か」という記事でも触れられているとおり、今こそ、未来の具体的な解決策をどんどん提起することが必要なのではないでしょうか。「自然エネルギーの発電能力、過去最大に 原発100基分に相当」という報道もあります。ちょっと先の未来のエネルギーはどうあるべきか。まずはそこに向けた意識を統一すべきと私は考えます。

重ねてになりますが、自然エネルギーは太陽光だけに着目するだけでなく、多様な供給源を生み出すべきです。その生み出す過程に困難があることは承知ですが、だからといって出来ないというのは思考停止ではないでしょうか。既存の手段を否定するだけで終わるのではなく、ぜひ未来の手段について語れればと私は願います。

トリウム融解塩炉」も一つの手段になりえると個人的には思えます。そして、誰もが情報発信できる時代において、自然エネルギーや省エネルギーに直接関わっている当事者の声を、我々はもっと多く拾わなければならないとも考えております。我々ももちろん探しますが、もし情報発信したい方がいれば、ぜひご連絡下さい。ハフポストのブログで発信しましょう。

国内エネルギーは今後どのようにあるべきか。あなたの声を、お聞かせ下さい。

注目記事