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都知事辞任など

2013年12月20日 22時28分 JST | 更新 2014年02月19日 19時12分 JST

石破茂です。

 

猪瀬東京都知事の辞任を受け、選挙に向けて候補選考を進めなくてはなりません。

突如の辞任、という特別なケースである今回の都知事選を離れて、あくまで一般論として思うのですが、現行の選挙期間はあまりに短すぎはしないでしょうか。候補者の体力的・資金的な負担や、騒々しい期間が長く続くことによる迷惑など様々な問題はありますが、「こんな人とは知らなかった!騙された!裏切られた!」「所詮アマチュアで政治のことを知らなかったのだ!」的な批判が選挙後に澎湃として湧き起こる様子を見るにつけ、候補者の政治家としてのスキルアップや、有権者が真贋を見極めるためには、選挙期間のみの活動ではあまりに足りないのではないかという気がしてなりません。

私自身は立候補表明から初当選まで、1年9か月の期間がありました。

 

当時は中選挙区制で、有力な現職や元職がひしめく中、来る日も来る日もただひたすらごあいさつに伺い、5人、10人の小会合を繰り返して、何とか最下位で当選することが出来ました。もう27年以上前のことです。

 

信じられないほどに献身的に支えて下さる方も多くいらした半面、寝返りや背信も何度か体験し、そこから多くのことを学びました。

 

選挙の基本はあくまで、どれだけの有権者と接して個人的な信頼関係を築くかに尽きるとの思いは今も変わりません。政治家としてのトレーニングを積む期間として、また有権者が候補者の真贋を見極める期間として、どのような工夫が出来るのか。一つのヒントはアメリカ大統領選挙なのでしょうが、あれも膨大な資金を必要としますし、何か良いお考えがあればご教示くださいませ。

 

傲慢、とか脇が甘い、とか猪瀬氏に対する批判は多くありますし、その通りのことも多いのでしょう。特に東京電力病院と徳洲会との件が、致命的となったのではないかと思われます。

 

高名な作家から副知事に転じ、そのまま知事にまで上り詰めた猪瀬氏には、政治家になるための準備期間があまりに足りず、いきなり権力の極みに昇りつめてしまったことによる弊害が如実に出てしまったのかもしれません。その足らざるところを補うシステムを機能させられなかったことの責任は、何処にあったのかと考えてしまいます。

東京都政はオリンピック・パラリンピックに向けた準備のみならず、首都直下型地震への対応、全国最低の出生率、かつてのニュータウンへの対策等々、極めて多くの課題を抱えています。

 

当選するための知名度や華やかさとともに、行政を執行できる見識と、都庁という組織を動かす手腕を持った人でなくては務まる仕事ではありません。

 

自民党として、いかなる態勢で臨むのか、東京都連の考え方をよく聞きながら早急に答えを出さなくてはなりません。

「昭和16年夏の敗戦」や「黒船の世紀」など猪瀬氏の著作の愛読者である私は、都民・国民に対する説明責任を真摯に果たされた後、また作家としての猪瀬氏の活躍を期待しております。

ブルートレイン型の夜行特急の全廃が発表され、大袈裟かもしれませんが、一つの時代が終わったのだと思わされます。

 

15日の日曜日、秋田県能代からの帰途、多分これが最後になるだろうなと思いつつ特急「あけぼの」に乗車いたしました。

 

日本海側の小さな駅にも停まりながら一路上野を目指す車内で、夜行列車に乗って東京と地元を何百回となく往復した日々のことを思い出しておりました。

 

わざわざ空港まで行かなくとも、近くの駅から乗れて、目が覚めれば目的地、というこの便利さが何故価値として否定されるのか。運賃が高いのだ、通勤電車の邪魔だ、採算性が悪いのだ、快適ではないのだ、などとの様々な批判を浴びながらも、でもどこか違うのではないか、との思いを禁じ得ません。

週末は予算編成の仕上げのための各種会議、天皇陛下のお誕生日の式典などの予定となっております。

 

お元気で週末をお過ごしくださいませ。

(※この記事は2013年12月20日の「石破茂ブログ」より転載しました)

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