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今井尚 Headshot

JUN OSONさん 4年ぶりの個展 側に置きたいもの

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ひょうたんのような8の字顔。印象的な愛らしい顔で、老若男女さまざまな人物を表現する愛知県出身のイラストレーター、JUN OSON(ジュン・オソン)さん。朝日小学生新聞の紙面や、NHK Eテレ「あはれ!名作くん」などのほか、各社の広告作品などを多数発表している。今回、4年ぶりとなる個展「BESIDE」が2016年4月26日(火) から5月8日(日)までTAMBOURIN GALLERY(東京・青山)で開催される。そのテーマは「側(そば)に置いておきたい・飾りたい」だ。(http://tambourin-gallery.com/)

「僕はときどき若い作家の作品を買うのですが、部屋に飾りたい作品を選んでいます。ところが僕の作品はなかなか部屋に飾りにくい(笑)。ふつう個展は表現したいテーマをもって作品を制作しますが、僕はイラストレーターです。求められるものに応える、そのこと自体をテーマにしてもいいんじゃないかと思いました」

イラストレーターの仕事とは? その答えを聞きに神奈川県鎌倉市のアトリエを訪ねた。

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JUN OSONさん。8の字顔のゆるい人物のイラストが印象的=神奈川県鎌倉市、今井尚撮影

「イラストはアートではない」というOSONさん。たとえば雑誌のカットの場合、「文章を補い、わかりやすく解釈しなおすのがイラストの役割。それはまるで翻訳をしているかのよう」。そのためイラストは「一部の人にしか理解できないものではなく、お年寄りから子どもまで万人に愛される普遍的な表現を目指したい」と言う。

芸術作品とイラストレーターの仕事の最大の違いは、イラストレーターの作品はクライアント(発注者)の依頼を発端に制作されること。OSONさんの場合、クライアントの希望を受けた代理店から、仕事をもちかけられることが多い。
 
仕事の依頼を受けるとまず、相手がどんな作品を求めているかを理解し、どう応えたらよいかを考える。要求通りに応えることもあれば、少し変化をつけた提案をすることも。「どんなアイデアで返事をするか、ここが一番難しいところ。出されたお題にどう応えるか、大喜利のような楽しさがあります」。

一方で、作品を通じて自分を表現できる仕事に違いはない。独特な作風はイギリスの作家で、ナイキやコカコーラなどの仕事を受けるジェームス・ジャービスに影響を受けた。
 
キャラのたった個性的な画風は、ときに仕事の幅を狭めることもある。東京に拠点を移して数年目、思うように依頼が増えない時は、画風を変えたほうが良いのかもと悩んだこともあったが、先輩作家に励まされながら、ついに画風を変えることはなかった。

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JUN OSONさん=神奈川県鎌倉市 今井尚撮影

 JUN OSONさんは1979年、愛知県長久手町(現在の長久手市)に生まれ、その後、隣接する日進町(現在の日進市)に移転した。図工の成績は五段階評価でいつも「5」だったが、絵の具を使った絵は道具の準備や後片付けが面倒くさく、特に好きではなかった。

中高生時代にCDのジャケットや雑誌のデザインなどにあこがれ、愛知産業大学でデザインの基礎を学び、一度は名古屋市内のデザイン会社に就職した。ただ自分を表現できる仕事がしたいと、イラストレーターになることを決意し、退社。「JUN OSON」(OutSider Of Nisshin=日進のハグレモノ)というペンネームをつけ、ホームページをつくり、イラストレーターを名乗った。仕事はほとんどなかったが作品は作り続けた。流行り始めたばかりのSNSを通じて作家同士のつながりが芽生え始めた。

2005年に上京。アルバイトなどをしながら活動を続け、07年にNHK・Eテレのアニメーションでレギュラーを任され、それを機会に独立。以後、活動の幅が徐々に広がった。

「イラストレーターの中にもいろいろなタイプがいますが、僕は基本的に"何でもござれ"。いろいろな人とのコラボレーションを楽しみたい」

数年に一度開く個展は、自分の新たな表現を試す場として開いている。今回挑戦する「生活の中に溶け込む表現」からJUN OSONさんの新たな作風が生まれるかもしれない。

「イラストレーターの仕事は一人でも多くの人に見てもらうことが使命。今後は欧米やアジアなどさらに広い世界に挑戦したい」と話す。

【JUN OSONさん、ある日の1日】
9:00 起床
10:00 犬の散歩。メールチェックなど
13:00 昼食
14:00 昼寝
16:00 制作開始
21:00 夕食
24:00 就寝

(朝日中高生新聞の職業紹介コーナー「夢ナビ!」をもとに改編)

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