プロ意識は「リスク」を引き受けないと生まれない

プロ意識は「リスク」をどれだけ引き受けられるかで決まると考えています。

こんにちはー。

縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

たまにテレビで、職人気質の人がブチ切れてる映像を目にします。

そうか、こうやって仕事では一切妥協しない人が素晴らしい仕事をするんだ!というメッセージが伝わってきます。でも実は、この人がブチ切れてる理由はもうひとつあると思うんです。

それはリスクを引き受けているかどうか。

プロ意識は「リスク」をどれだけ引き受けられるかで決まると考えています。

誰が評価を受けるか

仕事には評価が付きまといます。良い評価なら次があり、悪い評価なら次はない、実にシンプルな構造です。

この時、その評価を誰が受けるかに大きな違いがあります。たとえば組織や会社なら、社員のミスは会社のミスとして評価をされます。その後、当人は社内でミスの責任を取って評価を受ける感じになります。

でもこれが個人だとどうでしょうか。評価がダイレクトにぶつかってくるんですよ。

しかもたった一度の悪い評価であろうと、次の仕事に影響がでます。業界というの案外狭いもので、悪い噂は一気に広がるんです。だからこそ評価の下がるような仕事はできない。ここに「プロ意識」が生まれると思うのです。

最初で例に挙げた「ブチ切れてる職人」も、この事実を身に染みて分かっているのではないでしょうか。この一つに手を抜けば、次の仕事が失われる。最悪の場合廃業に追い込まれるリスクすら、彼らは負っているのです。

ときにプロ意識は邪魔者扱いされる

一方で、責任を別の人が取ってくれる環境だとこうはなりません。

小さな妥協をしても仕事を失う恐れは少ない。よほど犯罪を犯したり社会的に問題がある行為をしなければ、仕事はここにある。カリカリするより目の前の仕事を効率的にこなすことの方が大切・・・

するとまず、妥協に対して慣れ合いが始まります。さらにその慣れ合いを壊そうとする人=妥協を許したくない人材は「怒りっぽい」や「和を乱す」として腫れ物のように扱われる。こうして少しずつ、そして確実に妥協が進んでいきます。

この状態でプロ意識を持つのは難しい。というか、なまじプロ意識を持ってたら邪魔者扱いされるのがオチです。

組織の強みと弱み

本来は「良い評価を受ける」=「次の仕事に繋がる」と「悪い評価を受ける」=「次の仕事が無い」が市場の原則です。しかし組織ではこの原則を個人へ届きにくくします。

たとえ1人が低い評価でも、会社全体で評価が高ければ飲み込める。別の人材をあてがうこともできるし、評価が悪かった人を別のポジションに移動させることも可能でしょう。

これが組織の強みです。

ところが注意しないと、現場では「和を乱さない」「毎日の業務を効率よく」が第一目標にすり替わってしまう。ダイレクトに評価を受けないコトで、のです。

妥協を目指すチームにプロ意識は必要ありません。そして組織の意図とは裏腹に妥協の仕事が続き、ジワジワと組織全体の市場評価が下がっていくことになります。

おわりに

お金をもらって働く以上プロ意識を持つのが良いと考えてきました。でも実は、プロ意識は意識次第で誰しもが持てるとは限らないのです。ではないでしょうか。

プロ意識はときに組織の和を乱す邪魔者になります。

しかしこうした状況を放置すればやがて、リスクに敏感な人は順番に組織を抜けていくことになります。

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