「家族と同居している未成年は、投票率が有意に高い」ならば、親の主権者教育こそ重要では?!

18歳選挙権が成立しましたので、遅ればせながらその点について私なりになにか書こうと思います。スイスでは16歳からの選挙権付与が進められている。なぜならば……

選挙権年齢18歳以上に 改正公選法が成立 NHKニュース

一昨日に18歳選挙権が成立しましたので、遅ればせながらその点について私なりになにか書こうと思います。

高校生の一部が投票権を持つようになり、盛んに教育現場での「主権者教育」の重要性が叫ばれています。それは勿論大切なことですし、今以上に高校生には「政治」と触れ合う機会を用意するべきなのは論を待ちません。

ですがこの話題で思い出すのは、先のGWに行かせていただきた欧州視察です。

GW欧州視察の旅過去ログ

スイスや北欧各国は非常に国民の政治参加率が高い国々でしたが、印象的だったのはスイスのグラールス州で伺ったお話。

スイスでは州によっては選挙権が16歳から付与される州もあり、これはもっと進められて行くべきだと。なぜならば、

家族と同居している間に投票の習慣がついた若者は、

生涯に渡って投票に行く傾向が見られる」

ということが、統計的にある程度証明されているからだそうです。

18歳となると、半分は就職や進学で親元を離れる。

しかし16歳ならば高校生で、その大半が家族と同居している。

親が投票に行けば自然と同行することになり、投票の「習慣」が身につく...

これは非常に説得力のある話です。

自分の大学時代を見渡してみても、同級生で

「住民票が実家(地方)だから、投票にいけない」

という人も多かったですし、いわゆる『自立』をする前に

半ば強制的に投票の経験・習慣をつけてしまうのは一つの手だと思います。

とはいえ、いま18歳選挙権が成立したばかりの日本で、さらに16歳まで選挙権を引き下げろというのは現実的ではない話です。ですが、

「教育現場でもっと政治の話を~」

という話に加えて、親子で投票に行く習慣の話も俎上にあげるべきではないでしょうか。

選挙管理委員会も若者の投票啓発キャンペーンに様々な手段を考えているようですけど、

「親子で投票に行こう!」

「真剣に投票先に悩む親の背中は、格好いいと思った」

なんて方向性のキャンペーンポスターを作ったり、高校生の子どもを持つ親世代を対象に啓蒙活動を行ったり、当事者だけでなく関係者を巻き込む努力が政界には求められているのはではないかと思います。

最後に蛇足ですが、選挙権が18歳にまで引き下げられたのなら、衆議院議員や地方議員25歳、首長・参議院が30歳となっている被選挙権の引き下げ若年層の出馬のハードルになっている供託金の年齢別割引なども、検討されることを強く望みます。

私自身も来年の参院選まで、一人でも多くの若者を巻き込めるように努力していく所存です。

それでは、また明日。

(2015年6月18日「おときた駿公式ブログ」より転載)

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