動画コンテンツが、政治の世界では(当面)バズらない理由って何だ?

「動画・映像コンテンツについてはどう思いますか? 政治家も利用するべきですか?」という質問がきまして、本日はこれについて触れようと思います。

昨晩は宣言通り、「勝つ!政治家.com」さまとコラボして、

「まだ間に合う!統一地方選で読ませるブログと拡散させるSNS」セミナーの

ゲスト講師を務めさせていただきました。

日曜日の晩、しかも大雨ということで、参加者は10人くらいかな?

と思っていたのですが、最終的にその3倍くらいの方に来ていただいて嬉しい限りです^^

基本的な内容は、上記のサイト内で連載していたコーナーの総まとめなのですが、

議員の議員による議員のためのブログ術

せっかく足をお運びいただきましたので、

連載の中では触れなかった

「選挙本番期間中に、確実に票になるブログの使い方」

などもお話させていただきました。

簡単なやり方なんですが、まだ実践している人ってあまり見たことないんですよね。

気になる方には、こっそり教えようかなーどうしようかなー。←

受講生のネットリテラシーも高く、

質疑応答もかなり高度なものになったのですが、その中で

「動画・映像コンテンツについてはどう思いますか? 政治家も利用するべきですか?」

という質問がきまして、本日はこれについて触れようと思います。

結論から言えば...

「政治家が手を出すには時期尚早、コストが高すぎる!」

ということに尽きます。

以下、その理由をつらつらと述べていきます。

大前提として、動画コンテンツは制作するのに時間がかかります。

(街頭演説の映像を垂れ流すだけなら簡単ですが、誰も見ないでしょう)

おそらく、ブログを書くことの10倍くらいのコストが発生するはずです。

で、まず政治家が創るとすれば、自らのPRムービーです。

一言メッセージや、あるいはこれまでの活動の経緯を3分でまとめたものなど。

これって、ネットに向いてるコンテンツでしょうか??

残念ながら、答えはNoです。

バズる(拡散する)コンテンツというのは

・無条件で面白い

・何か新しい発見、驚きがある

といったものが大半で、後者は政治関連でも文章(ブログ)で表現が可能ですが、

前者に至ってはそんなムービーをつくることは不可能です(芸人かっ!)。

結局、政治家自身のPRに過ぎない自己満足的なムービーを見るのは、

自分の支援者およびそれに近い人間だけということになり、

費用対効果としては著しく見合わないものになるでしょう。

政治のコンテンツは、ただでさえ足が遠のきがちなものです。

私はブログやSNSのアップ時間を寝る前・通勤時間・昼休みのどれかにハマるように心掛けていますが、

結局のところ多くの人が見るのは「すきま時間」です。特に移動中になるでしょう。

イヤホンを持ってなければ再生すら事実上できず、

閲覧するのに一定時間が絶対に必要になる「動画・映像」は、

こうしたすきま時間ちょっと見ることに著しく不適切です。

そして極めつけが、これです。

長文コンテンツを書く私のHPですら、6割以上の方がスマホからのアクセスです。

つまり、なんらかの固定ではない通信手段を用いているということです。

ご承知のように、今の大半のスマホキャリアは通信に

「月額7GBまで」という制限をかけています。これを超えると、負担はすさまじいものになります。

出先で動画などを頻繁に再生していれば、

7GBなどあっという間に到達することなど自明の理です。

これがスマホユーザーにとって、動画再生の大きな心理的ブレーキになります。

このブレーキが解消しない限り、いかにイヤホンを持ち歩けようが、

時間の気にしない人であろうが、政治の動画が拡散していくことはまずないでしょう。

もちろん例外はありますし、

政治関係者でもKazuyaのような政治you tuberは存在します。

しかしそれはあくまで一握りで、彼自身も政治家ではありません。

一般の政治家・議員にとって、映像・動画コンテンツは

極めて難易度が高いものと断言して差し支えないでしょう。

ただ、私のウェブ関連にも動画・映像関連はほぼ皆無と言って良い状況ですが、

興味がないわけではなく、時間と余裕があればいつか進出したい領域だとは思っています。

動画・映像というのは、いやらしい話「お金になる」ので、

一部のネット選挙コンサルを名乗る業者が熱心に進めているとも聞きます。

最後のご判断はご自身ですが、こうした一つの意見も何かの参考にしていただければ幸いです。

それでは、また明日。

(2015年3月2日「おときた駿公式ブログ」より転載)

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