舛添知事にきた大チャンスボール! 東京都は速やかに23区に児童相談所を移管し、里親委託(家庭養護)の促進を

施設養護が9割近くになり、子どもの最善の利益がないがしろにされてる日本で、今回の児童福祉法の改正は画期的な変化です。

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

ライフワークとして取り組んできた児童養護・社会的養護の分野ですが、

ついに昨日、児童福祉法の改正が国会を通過しました!!

年初の記事でお伝えしていた件。

国会のゴタゴタで成立が不安視されていたものの、

閉会間際に可決され、感無量という他ありません……

勿論まだまだ完璧なものではないかもしれませんが、確実に前向きな改正です。

上記の記事にそれぞれあるように、特に

・里親委託、養子縁組の促進が法律に明記されたこと

・児童相談所業務を、東京都から23区への移管が可能になったこと

この2つは最重要ともいえる変更ポイントになります。

施設養護が9割近くになり、子どもの最善の利益がないがしろにされてる日本で、

前者が法律に明記されたことは画期的な変化です。

そして、キャパオーバーになりきめ細かな対応が不可能になっている児童相談所は、

かねてから財源・人材とともに基礎自治体に移管すべきとの議論がありましたし、

さあこのタイミングで舛添知事に、

大きな大きなチャンスボールが回ってきました。

過去記事の中で何度も繰り返し指摘している通り、

東京都の社会的養護・児童養護政策は、

●施設中心主義を貫き、里親委託の単独目標値を設定しない

●23区への児童相談所移管を頑なに否定し、検討の俎上に載せない

など、極めて問題の多いものとなっています。しかし裏を返せばこの状況は、

トップリーダーである知事がその気になれば、今すぐにでも方針転換できる部分です。

舛添知事に対する不信が頂点を極めている現在ですが、

政治資金などの金銭スキャンダルは当然の前提としても、

彼に都知事としての明確な実績がないことがその大きな要因の一つになっています。

ならばきたる定例会で速やかに、

この児童福祉法改正の理念に則った政策転換を打ち出すべきです。

「里親委託を促進するために、家庭養護の単独目標値を設定します」

「23区への移管を前提に、児童相談所体制の見直しの検討を開始します」

くらいまで素早く踏み込んで答弁し、実際に推し進めることができれば、

石原都政・猪瀬都政には実現できなかった確かな実績をつくることができます。

もちろん政治資金などの疑惑については、誠実に議会で説明していただく必要があります。

一方で、何かを始めるのに遅すぎることはありません。この流れに乗って東京都の児童養護政策を転換する決断をなされば、それを高く評価する都民は数多く存在するはずです。

舛添知事。

「都民のために全力で仕事をする」のならば、この機会を見逃す手はありません。

まもなく始まる都議会の場で、この点をしっかりと提言させていただくつもりです。

知事の英断に期待したいと思います。

皆さまも金銭スキャンダルばかりではなく、

ぜひこうした政策論争にも注目いただければ幸いです。

おまけ画像は今朝、娘のためにつくったお弁当(料理やります!)。

子どもたちの笑顔のために、利用できる状況はなんでも使っていく覚悟ですよ。

それでは、また明日。

(2016年5月28日「おときた駿オフィシャルブログ」より転載)

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