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小池百合子知事を支持した7人の自民党区議たちに、都連が下した「離党勧告」をどう見るか

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こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

自民党都連の意向に逆らって小池百合子知事を支援した若狭勝衆議院議員の処分が「厳重注意」に留まり、来月に行われる衆議院議員東京10区補欠選挙の公認確定が噂される一方で、地方議員たちは「離党勧告」という重い処分を下されたことが話題を呼んでいます。

岡目八目で申し訳ないのですが、「彼らは今後、どうなっちゃうの?!」というご質問・ご心配を多くいただきましたので、私なりの見通しを本日は述べたいと思います。

自民都連 小池知事支援の区議7人に離党勧告
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160916/k10010689421000.html

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(左は細川豊島区議、右は小島練馬区議。都知事選開票日に)

ともにあの選挙戦を戦い抜いた同志たちだけに、今後の行方は個人的にも大変心配です...。

国政自民党と自民党都連との間で判断が分かれ、自民党内の権力構造や意思決定が一筋縄ではいかないことを物語っているこの決定ですが、はたしてここから読み解けることはなんでしょうか。

素直に考えれば、区議7人はしかるべき時期に自民党を離党することになり、無所属議員となります。となれば小池百合子知事は、自身を支持した地方議員たちを路頭に迷わせるわけには行きませんから、当然「新党」を含めた政治勢力の設立に動くことが予想されます。

...国政の方の自民党が必死に新党結成阻止のために動いているのに、自民党都連はなんで真逆のことをやる(ように見える)んでしょうね?

ヒントになりそうなのは、これが「除名処分」ではなくワンランク下の「離党勧告」である点です。

離党勧告とは期限を区切って「いついつまでに離党しなさい、さもないと除名処分になりかねませんよ」という通達です。武士の世界でいうところの「切腹」みたいなもので、斬首されたという不名誉な事態を防ぐことができます。

とはいえ勧告はあくまで勧告であって、これに従わずに期日を迎えても、必ずしも除名処分になるということではないようです。

ちなみに一般的には、「除名」されると二度とその政党に戻ることはできませんが、「離党」であれば状況が変われば復党することもありえます。

まあこれも、除名処分された舛添さんがあっさり自民党推薦で都知事になったりするので、最近はよくわからないのですが...。

ここまでが前提。

で、報道や当事者たちのSNS発信を見ると、離党勧告の期日は「10月末日まで」となっているようです。そして下村博文・都連会長は

>「処分は、国会議員には党本部が、地方議員には都連がそれぞれ行うので、違いが出るのはやむをえないが、来月の衆議院東京10区の補欠選挙で勝つことがいちばん大切だ」(上記のNHK記事より)

と述べています。そして10区補選は10月23日投開票で、前述のように若狭勝代議士が自民党候補で擁立される可能性が示唆されています。以上から推察されることは...

都連所属の議員たちを納得させるために、厳重注意程度で済ませることはできなかった。そこで拘束力のない「離党勧告」を発令。

10月の補選で7人の区議たちは、若狭候補のために必死で行動する。そこで無事当選した暁には、「恩赦」が与えられて結局は離党せずに済ませる。。

こうすれば厳しい処分を下したという都連のメンツを保ちながら、衆院10区の代議士・区議たちを誰一人と失わずに、すべての事を治めることができるというわけですね。

うーん、ここまで考えての行動だとすれば、実にあざといっ!!

と思う一方で、どうも自民党都連さんはそこまで戦略的に考えていない気もするので、単純に本当に離党させるつもりなのかもしれません。

いずれにせよこのチグハグな自民党都連の行動は、とにかく有権者目線などは二の次で、自分たちのメンツにこだわり抜かなければ動けない体質を見事に表しているように思います。

執行部が変わったところで、長年培ってきた伝統と慣習は変わるものではありません。

私を事実上除名し続ける東京都連の異常性
http://ameblo.jp/wakasama-saru/entry-12200787072.html

こうした自民党都連に対して、渦中にいる若狭勝代議士自身も、厳しい疑問の目を向けています。若狭さんや改革派の区議7人が中から努力しても、果たしてどれだけ変わるものなのでしょうか...。

月末からはいよいよ都議会が開会し、その自民党都連の中核を担う都議会自民党の動きも注目されます。

衆院補選、都議会本会議、そして来年の都議会議員選挙...。

果たして都民の方に向いて政治を行っているのは、一体だれなのか。改革の可能性を担うのは、どの勢力なのか。

それぞれが、皆さまにしっかりとご判断していただける機会となれば幸いです。

それでは、また明日。

(2015年9月18日「おときた駿オフィシャルブログ」より転載)