【データで考える】共働きが増えているのに配偶者控除「存続派」が大多数な理由

2014年11月10日 00時40分 JST | 更新 2015年01月09日 19時12分 JST

内閣府は11月4日、「女性の活躍推進に関する世論調査」を発表した。それによれば、震災後にいったん賛成派が反対派を逆転していた「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方について、反対+どちらかといえば反対の合計が49.4%とふたたび賛成派を上回った。

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この調査が「社会の意識」を映すものだとすれば、その実状はどうなっているのだろうか。総務省統計局「労働力調査(基本集計)」を元に、共働き世帯と妻が働いていない世帯の割合を見ると、以下のような傾向となっている(2011年のみ被災した東北3県を除外)。

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実態は、1つめのグラフのように乱高下していない。共働き世帯はほぼ右肩上がりで増加し、直近の数値では「妻が専業主婦の世帯」に対して10ポイント以上の差をつけた。

では、どのような共働きスタイルが増えているのだろうか。現行制度(2016年9月まで)で社会保険加入の対象となる「週30時間労働」で切ってみると、興味深いことがわかる。

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週30時間以上働いている妻の割合が大きい一方で、増減はほとんどなし。2013年までの10年間で増えた共働き世帯の割合(3.9%)は、週30時間未満働くパートタイマーの増加分(3.2%)とほぼ一致する。

これには「103万円の壁」と言われる配偶者控除(年収103万円以下だと夫の所得から38万円控除される)と、夫の扶養を外れる「130万円の壁(2016年10月以降は106万円)」が影響しているものと推測される。

実際にそうした壁を意識して、働く時間をセーブしている人はどれくらいいるのだろうか。厚生労働省の「平成23年パートタイム労働者総合実態調査」によれば、「就業調整」をしている人の割合は全体の15.6%。

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その中で、やはり既婚女性だけが突出して高く、5人に1人を超えた。もっとも低い独身女性の約2.6倍である。

今、首相の諮問機関である政府税制調査会では、配偶者控除の見直しについて議論が進められている。そこで、しらべぇ編集部では、アンケートサイト「マインドソナー」を使って、配偶者控除廃止の賛否について聞いてみた。

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7割を超える人が、廃止に反対という結果となった。その内訳は、減りつつある専業層(25.8%)、増加する週30時間未満の共働き層(15.8%)に加え、独身者やフルタイム共働き層でも将来的に時短勤務など働き方の変化を見越した人たちが中心と思われる。働きたい(妻に働いてほしい)という思いはあり、共働き率は増えつつも、控除を意識した働き方をせざるをえないのが実状なのだ。

女性が社会で活躍するのを阻んでいる壁は、「103万」「130万」といった金銭的なものだけではない。待機児童問題、いわゆる「マタニティ・ハラスメント」、PTAや地域社会での責任、家族の介護を誰が担うか、夫が転勤したらついて行くか、など、いわば見えないガラスの壁が何重にも取り囲んでいる。

社会が力を合わせて壁を取り払うか、個人で乗り越えるか。いずれにせよ、男性の協力が不可欠だ。

(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト

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