【保存版】勉強会から大規模カンファレンスまで使える! イベント主催者向けチェックリスト(企画&告知編)

スタッフ側として&登壇者側としての両経験から得た、「イベント開催におけるチェックポイント」をまとめていきます。

こんにちは、Six Apart ブログアオキです。

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バレンタインといえばアオキ。

バレンタインといえばイベント。

つまり、イベントといえばアオキ。

と言うことで、イベントについて今回は語りたいと思います。

イベントとは言っても、この中では当然IT系のイベントについて取り上げます。

ITイベントも参加者数名の小さな勉強会から、参加者が100名を超えるカンファレンスと規模も形式もさまざまです。

そのどれも実行委員長として開催した経験がありますが、この記事ではイベント規模を特に限定せず、スタッフ側として&登壇者側としての両経験から得た、「イベント開催におけるチェックポイント」をまとめていきます。(あくまでも、私個人の経験談の範囲であることご了承ください)

イベント開催前編

連絡・管理ツール

コミュニティ主催イベントの場合、各地にいるスタッフ間の連絡ツールに何を使うか。選択の良し悪しによって、地味ながらその後の進行に影響を与えてきます。チケットやタスクといった形で TO DO LIST を管理できる「Backlog」や「Redmine」、「サイボウズLive」といったプロジェクト管理ツールは便利です。

しかし、そのツールの使用経験が無い人には、まず「ツールの使い方を覚える」という壁があり、気持ちが挫けることも多々あります。

大規模イベントであれば、プロジェクト管理ツールは使用せざるを得ませんが、そこまでのものを要求しないのであれば、「Facebookのメッセージグループ」「Facebook のグループページ」「ChatWorkなどのオンライン会議室」「メーリングリスト」でも、十分ではないでしょうか。

「勉強会やイベントを開こう!」といった話の立ち上げは、TwitterやFacebookでの話の流れ、あるいは飲み会の席で、ということが多いかと思います。その場の流れと盛り上がりの気持ちのままに、どういった連絡・管理ツールを使うか決めてないまま、「自分が使い慣れているから」という理由だけで、「◯◯◯に場を用意したからね!」と突き出してしまうと、(ツールの使い方が分からない)(他のツールが良かった)等の見えない不満を生み出すこともあります。良かれと思ってやったことなのに、それはちょっと寂しいですよね。

ですので、今後どういった連絡・管理ツールを使うかは、「◯◯◯がいいと思うけど、どうだろう?」などの事前コンセンサスを取っておきましょう。今後の話し合いの主要な場になるのだからこそ、どのツールを使うかは、関係者間で一緒に選ぶのが良いかと思います。

集客・告知サイト

集客についてはもう、イベントの最大の悩みではありますが、それについて書き出すとキリが無いです。ここでは「集客・告知サイト」に絞って書きます。

どのツールを使うかは、開催するイベントと同系統のイベントが使っているサイトに合わせるのが一番かと思います。理由は、大抵の「集客・告知サイト」は「カテゴリ」や「タグ」が用意されていて、その関連イベントとして拾われる可能性が高いからです。

以下に、ITイベントでよく使われている「集客・告知サイト」の特徴を簡単に書き出してみました。(2015年3月現在)

  • 有料イベント(前払いチケット)の設定ができる
  • 有料イベントで割引コードを発行できる
  • コミュニティとして連続イベントを管理しやすい

  • 有料イベント(前払いチケット)の設定ができる
  • 参加者が支払いに、コンビニやATM決済が使える
  • 有料イベントで割引コードを発行できる
  • 有料のオプション機能だが、団体割引や抽選機能などもある

  • 有料イベント(前払いチケット)の設定ができる
  • 補欠機能がある

  • 有料イベント(前払いチケット)の設定ができる
  • 補欠機能がある
  • ページビューなどの統計機能がある

有料イベント前提でまとめた訳ではないのですが、主催側とすれば、無料イベントと有料イベントで、サイトの使い分けの手間も面倒ですし、事前支払いの有料イベント機能があるサイトがよく使われていく傾向にあるようですね。

あとは当然、Facebookのイベント機能も無料イベントであれば、十分だと思います。

ただ、個人的な経験としては、

  • 「本イベントは、Zusaar(などの集客・告知サイト)で申し込み」
  • 「イベント後の懇親会は、Facebook のイベント機能で申し込み」

と、申し込みサイトを複数種使うのは避けた方が良いと感じています。

Facebookならではの便利さもあるのですが(こちらについてはまた後日別項目で)、参加者に管理ツールを複数使わせるのは、申し込む参加者側に煩雑な印象を与えます。それに、管理側も使い勝手の違うサイト複数での参加者チェックは手間です。

また、「まずFacebookでエントリーして、決済はZusaarで行ってください」と、二つの管理ツールを連動して使うのも、よほどの理由がない限り避けた方が無難です。(混乱しました...)

プログラム

告知サイトに何が必要かって、プログラムですよね。誰が登壇するのか、何について講演するのか、そのタイムスケジュールは?

大規模イベントであれば、イベント専用の公式サイトが用意されると思いますが、殆どは先述の「告知・集客サイト」にプログラム情報を掲載するのが基本だと思います。

そして意外にこのプログラム情報の更新が忘れられがちなんですよね。(やりました、ハイ)

イベント告知に、FacebookやTwitterの利用は外せませんが、そちらが最新情報の発信の場となってしまい、「プログラム情報がまとめて掲載してある筈の、告知サイトでのプログラム情報が最新でない」というのは問題を招きかねません。

イベント当日になっても、「登壇者未定」とか「調整中」のままになっているのも、(残念ながら)割と見受けられます。

運営側は見落としがちになってしまうかもしれませんが、参加者は当日のタイムスケジュールは把握しておきたいはずです。なのに、唯一のプログラム情報がまとめられている告知サイトでの情報が古いまま......というのは、気持ちが良いものではないかと思います。よって、「プログラム情報の更新は誰が担当!」とキッチリ事前に割り振るのが一番でしょう。

そしてこの「プログラム情報」、予算の兼ね合いはあると思いますが、「配布出来るようにプリントアウトしたものを用意」するのがベストだと思います。理由は以下のとおり。メリットはあってもデメリットになることはありません。

  • 当日の最終プログラム情報が手元にある参加者側の安心感
  • 参加者のメモ帳になる、書き込みができる
  • 会場に参加者が利用できるネットワークがあれば、その情報を掲載
  • 会場の注意事項をまとめる

プロフィール情報

登壇者のプロフィール情報はかならずプログラムに載せたいですよね。だからこそ、情報は早めに受け取りたいけれど、忙しい登壇者からは、なかなかプロフィール情報が届かなかったりすることありますよね。

プロフィール情報は使い回しのパターンが多いですから、登壇者の他イベントでの情報をまとめて登壇者に送り、添削をいただくのが経験上、一番早い方法です。

登壇者様方には、攻めの姿勢で!待たない!のがポイントです。

会場設備確認:プロジェクター解像度、スピーカー、ネット環境

デモでの悲劇といえば、プロジェクターの解像度が合わないこと。ありますよね。経験した、見たことある、という方多いのではないでしょうか。

プロジェクターを会場に「確保」しても、その解像度まではついチェックし忘れちゃいますよね。オプションとしてプロジェクターを確保した場合、会場の管理者に「プロジェクターの解像度を教えてください」もしくは「プロジェクターのメーカーと型番を教えてください」と伝えれば、どちらかの情報は貰える筈です。事前に解像度の情報を調べておき、登壇者にお知らせしましょう。

最近は、WXGA(1280x768)のワイド対応は基本となっているプロジェクターが多いようです。ただ、プロジェクターは頻繁に買い換えるものではないと思われますので、少し古いものになると、XGA(1024x768)対応のものもあるようです。

Photo Credit: artcoom@gmail.com via Compfightcc

接続ケーブル

プロジェクターに繋げる接続端子でよく利用されているのは、以下の三つでしょう。

  • VGB端子(RGB端子、D-sub 15pin端子)
  • DVI端子
  • HDMI端子

すごくざっくりと言えば、上から下に向かって、どんどん「クッキリ」と映るとお考えください。基本的な接続ケーブルは、プロジェクター本体に用意されて(VGB端子ケーブルが多い)いることが多いですが、「接続変換ケーブル」は別途用意せねばならない場合があります。

ここでときどき発生するのが「Macの接続変換ケーブル」が誰が誰のか判らなくなってしまう事件。会場で用意されていたもの、イベントスタッフ側で用意したもの、登壇者が用意したもの、が混ざってしまい、どれがどれか判らなくなってしまう。

こんな事態にならないように、事前に用意したものは、マスキングテープ等でマークを付けておきましょう。会場にマスキングテープを事前に用意していれば、登壇者間で貸借りする接続ケーブルにマークを付けることもできます。接続変換ケーブルだけでなく、イベントスタッフで持ち寄る備品には、マスキングテープで、名前などをつけておくクセがあると、最後の撤収に助かります。

また、プレゼン中のデモや動画再生のためにネット環境やスピーカーが必要なことも多いです。プロジェクターと合わせて、会場設備を確認しておくといいですね。

イベント前編まとめ チェックリスト

ざっくりしたものではありますが、以下に、これまでの話をまとめてみました。

イベントの開催は、どうしてもその「内容」や「集客」に心を砕いてしまい(当然そこが一番重要なのですが)、意外に忘れがち&後回しになってしまう...というチェックポイントを個人の経験からまとめてみました。

連絡・管理ツール

  • 何を使う? Backlog / Redmine / サイボウズLive / Facebook
  • ツールの管理権限は? (複数管理者にするとベスト)

集客・告知サイト

  • 何を使う? Doorkeeper / Peatix / Zussar / compass / Facebook
  • サイトの管理権限は? (複数管理者にするとベスト)
  • 有料イベントにするならば決済方法の確認
  • 有料イベントにするならば経理担当者は?

プログラム

  • プログラムの掲載はできている?
  • プログラムの更新担当者は?
  • プログラムを当日配布できるようにプリントアウトを用意する
  • プロフィール情報量を決める(何文字まで、経歴はいるか、写真サイズ)
  • 上の設定に従って登壇者情報をまとめて添削をしてもらう

会場設備:プロジェクター解像度、スピーカー、ネット回線

  • プロジェクター解像度またはメーカー型番を確認する
  • 接続端子も確認する
  • 用意した接続変換ケーブルや備品にはマスキングテープなどでマークを付けておく
  • スピーカーの利用が可能か、また接続方法を確認する
  • ネット回線の利用が可能か、また接続方法を確認する

次回は、「イベント直前準備編」を発信いたします!

皆様のイベントが盛会になることをお祈りしております!

(2015年3月4日「Six apart ブログ」より転載)

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