マネしたい!プレゼン上手な人たちから学んだ「伝わるプレゼン」7つの特徴

今回は、自分が聞いていて「あ、この人のプレゼンテーションは上手だな」と思った人たちの特徴をまとめてみました。

こんにちは! シックス・アパート、ディベロッパーリレーションマネージャーのにっくです。

2014年に担当業務が変わり、セミナーやハンズオンなど、人前で話す回数が多くなりました。プレゼンテーションスキルはまだまだ多くの課題を感じます。毎回終わるたびに

あそこが伝わらなかった、次はもう少しゆっくり話そう

この表現がわかりづらかった、もっと別の表現に変えればよかった

など、反省を重ねる日々です。

人前で話す機会が増えると同時に、いろいろな登壇者のプレゼンテーションを聞く機会も増えました。上手なプレゼンテーションを見ていると、それ自体がひとつのエンターテインメントのようで、聞いていて楽しく、気づくことも多く、勉強になります。

そして、プレゼンテーションが上手な方には、共通項があることに気が付きました。

今回は、自分が聞いていて「あ、この人のプレゼンテーションは上手だな」と思った人たちの特徴をまとめてみました。

(ちなみに、今回の「プレゼンテーション」は、主にセミナーや勉強会などで、壇上から参加者に対して説明を行うものと定義し、少人数の会議でのプレゼンテーションとは別のものとします)

1.スライドの文字が見やすい

会場でプレゼンテーションを見るときに、いつも気になるのが、プレゼン資料の文字の大きさです。僕はあまり目が良くないため、小さい文字で資料が書かれていると見えないことが多いです。特に、会場の後方の席に座った時には、小さい文字のプレゼンテーションに泣かされることが多いです。

「見やすい、理解しやすい」プレゼン資料は、ある程度の大きさがあり、後方の席でも見やすいように意識されているものが多かったです。スライドの都合上、どうしてもフォントの級数を上げられない時に、配布資料を手元に配っていただいたプレゼンテーションがありました。文字の大小を手元でカバーできるので、ありがたかったです。

2.スピードが適度である

あまり早口すぎず、適度なスピードで話している方のプレゼンは、とても聴きやすいと感じました。放送局のアナウンサーは、1分間に300-350文字程度のスピードで話しているそうですが、上手な方のプレゼンテーションは、おおむねアナウンサーと同等のスピードで話している方が多いと感じました。

とは言うものの、感情がこもってくると、自然にしゃべる速度って上がるんですよね。自分も熱が入ると、つい話す速度が上がってしまい、早口になってしまうので、気をつけたいと思います。

3.情報量が適度である

ビジネスセミナーに顕著なのですが、カタログに書かれている商品スペックをそのまま1枚のスライドに詰め込んで、読み上げる方に出くわすことがあります。1枚のスライドに収録されている情報量が多すぎて、見ていても聞いていても、情報が汲み取りきれないプレゼンテーションは、聞いていて「もったいないなあ」と感じます。

壇上から大人数に対して説明を行う場合は、スライド1枚に対して1メッセージ程度の、適度な粒度の情報量の方が聞いていて理解しやすい、と感じました。カタログ的な情報は、カタログそのものを来場者に配布すれば良いことですし。

4.平易な言葉を使っている

文章を媒介としたコミュニケーションと、口頭のみで行われるコミュニケーションだと、情報の伝達量が異なります。壇上から多人数に呼びかける場合、言葉はできるだけわかりやすくしたほうが、聞いている人に伝わりやすいと感じました。プレゼンテーションが上手な方は、おおむね「口語的」な文章、言葉遣いを行っていたように感じます。

とあるプレゼンが上手な方にお話を聞いたことがあるのですが、この「口語的」な表現をかなり意識されていました。たとえば、何かを考える様子を表すときには「熟慮する」「考慮する」などの文語的な言い回しより、もっとシンプルに「よく考える」と言い換えるなど、できるだけ耳から聞いて瞬時にわかる言葉を選んでいるそうです。

Photo Credit: rsimon445 via Compfightcc

5.「えーっと」などの間投詞が少ない

上手な人のプレゼンを見ていると、しゃべり方がリズミカルで、聞いていて心地よい事が多いです。そういう方々のプレゼンテーションは、共通して「えーっと」「あー」などの間投詞が少ない、ということに気が付きました。「えーっと」「あー」などの間投詞が入ると、言葉に一瞬切れ目ができて、リズムが途切れるため、できるだけ少ないほうが良いのでしょうね。

6.個人的なor有名な、具体性あるエピソードを組み込んでいる

プレゼンで伝えるストーリーは「何らかの課題とその解決方法」というパターンが多いです。その課題がどこでどう生まれ、どう困ったのか、そしてどう解決したのかを、自分が実際に体験したエピソードとして語る。または、聴衆が聞いたことがある有名な事例になぞらえて語ることによって、よりリアルなシチュエーションをイメージしてもらいやすくなります。自分事とししても想定しやすくなることで、理解度が増すのではないでしょうか。

7.自分の言葉になっている

これがもっとも重要だと思うのですが、プレゼンテーションの話者が「自分の言葉で語っているかどうか」によって、伝わり方は何倍にも変わってくるのだと感じています。

自分の経験のお話をしますと、とあるセミナーで、当初予定されていた登壇者が壇上に立てなくなり、代理でプレゼンテーションを行う機会がありました。その際、元の登壇者の資料をそのまま借りて使いました。元の登壇者のプレゼンテーションも、使われていたプレゼン資料も、何度も見ていたので、その時は「なんとかできるのではないか」、と考えていました。

ところが、スライドをめくるごとに、言葉に詰まる場面が何度かあり、大変焦ってしまいました。「借り物の資料で借り物のプレゼンテーションをしようとしたために、自分の考え・自分の言葉に落とし込めていないスライドになると、言葉に詰まる」という状態になってしまったのです。

他人のプレゼンテーション資料を使って、第三者に説明をしてみると、この感覚が理解いただけると思います。ちょっとした違和感でも、言葉の説得力はどんどん失われていってしまうものなのです。

逆に、自分の思考、自分の言葉が反映されているプレゼンテーションは、文字やビジュアル以上に、聞いている我々の頭と心にダイレクトに伝わってきます。ちょっとしたリズムの違い、ちょっとした熱の入れ方、アクセントの付け方で、伝わり方がガラリと変わるのです。

自分の言葉でしゃべっている方のプレゼンテーションは、聞いていて惚れ惚れするものが多いです。

自分の言葉で話すためには、内容がきちんと自分の考えに沿っている必要があったり、自分の考えをきちんと言語化されている必要があったり、いろいろと大変なのですが、これができると、プレゼンテーションの熱量は一気に上がります。

以上、今までいろいろな方のプレゼンテーションを聞いていて、「この人のプレゼンは上手だなあ」と感じた共通点をまとめてみました。僕自身もこれらを意識しつつ、プレゼンテーションスキルを磨いていきたいと思います。

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(2015年1月20日「Six apart ブログ」より転載)

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