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本当に子どもの為になる教育とは?病院の待合室で見た、とある父娘の素敵な子育て

2016年04月08日 01時08分 JST | 更新 2017年04月06日 18時12分 JST

子どもがなかなか言うことを聞いてくれない。

どう叱ればいいのか、どう教えればいいのか分からない。

"無邪気で元気な子ども"という存在をうまくコントロールするのは、とても難しいことです。

頭ごなしに怒ってもダメ、かといって放っておいてもダメ。

じゃあどうすればいいのか。

そんな悩みを抱えたお父さん、お母さんは沢山いらっしゃるのではないでしょうか。

人生のストーリーが集まるサイト『STORYS.JP』に、教育上手なお父さんのストーリーが投稿されています。

お父さんの教えには、2つの教育が隠されていました。果たしてどんな教えなのでしょうか。

■子どもの「わるさ」は親の気を引きたいという愛情表現

とある病院の待合室。

皮膚科の待合室っていうのは「ここは小児科か?」と思うくらい子供たちで溢れかえっています。

それはそれはワイワイ、ギャーギャーで大変な賑わい。

この子供たちを観察していて面白いのは、子供って親が嫌がることばかりやるんですね。

親が「お願いだからそれだけはやらないで」っていうことを全部やります。

ママさんが「そんなところに寝転ばないで」って言えば、必ずそんなところで寝転びます。

パパさんが「静かに座ってて」って言えば、必ず立ち上がって騒ぎ出します。

なぜかというと、子供は親の気を引くために必死なんですね。

親が自分から気をそらすと、必ず親の嫌がることをして親の目を自分に向けようとする。

子供は親を困らせようという意識は無く、ただ親の目を自分に向けて欲しいという一種の愛情表現だということが、傍目にはよく分かるんです。

■にらめっこをしてくるから、時間を教えて

そうと分かっていても親にとってそれは本当に大変なこと。

だって自分が嫌がることを全てやってくる小(子)悪魔たちを相手にしなきゃいけないんですから。

気持ちが病むこともあるでしょう。

そんな場面の中で、1人すごい父親がいました。

4~5才くらいの娘さんを連れたパパさん。

僕の隣に座ったその父親は、娘さんにこんな風に話しかけていました。

「いいかい、今からパパは先生のところにいってくるからね。」

「何してくるの?」娘さんがたずねます。

「パパはねえ、先生と"にらめっこ"の勝負をしてくるんだよ。

 前回は先生に負けちゃったから、今度は負けられないんだ。

一つお願いがあるんだけど聞いてくれる?」

「うん、いいよ。」

「今から先生に呼ばれて行って来るから、パパがあのドアから診察室に入ってから何分で帰ってこれるか数えていてほしいんだ。」

「うん、分かった。」

父親は名前を呼ばれて診察室に入っていきました。

その瞬間から、父親との約束通り娘さんは指を折りながらカウントをし始めました。

周りの同年代の子供たちがワイワイ騒いでいるのに対し、彼女は父親に正確な時間を告げるために、それはそれは真剣に秒数を数えていました。

■おとなしく待つことと、病院は怖くないという教え

やがて父親は笑顔で帰ってきました。

そして娘さんの隣に座るやいなや「何分だった?」とたずねました。

すると娘さんが答えます。「1分55秒だったよ。それで"にらめっこ"は?」

「パパが勝ったよ。先生ね、始めはスゴク恐い顔してたけど笑ったらスゴク優しい顔になったよ。本当は優しい先生だったよ。」

「な~んだ、私も行きたかったなあ。」

この会話を隣で盗み聞きしていた僕は、すごい父親が世の中にはいたものだと感動していました。

父親は叱ることも怒鳴ることもなく、娘さんを静かに待たせる知恵で見事にコントロールしていたのです。

周りでは「静かにしなさい」「座りなさい」と、ああしなさい、こうしなさいというバトルが繰り広げられているにも関わらず、この父娘は別世界のように穏やかで、しかも楽しく時間が進んでいます。

さらに、子供が嫌がる病院やドクターを楽しいキャラとして娘さんにインプットしている。

そして娘さんが言った「な~んだ、私も行きたかったなあ。」という言葉を聞いて僕はハタと膝を打ったのです。

「そうか!子供を育てるということはこういうことか!」と。

■厳しさを教えることが子どもに与える影響

こういう言葉が教育だと勘違いしている人たちがいる。

「人生って厳しいものなんだよ」

「世の中ってそんなに甘くないんだよ」

「パパだって会社で怒られてツライ思いをしてるんだよ」

子供たちに「人生の厳しさ」を最初に植えつけておくことで、どんな難関がきても頑張れる子供に育ってほしい。

君だけがツライんじゃなくて、みんなツライ思いをしてるんだ、と。

こうしたスタイルを教育だと勘違いしてしまっていないだろうか?

これでは子供たちは萎縮してしまうし、「世の中」は怖いところだから大人なんかにならずに子供のままでいたい。

いつまでも親に守ってもらいたい。そう思ってしまうのではないだろうか。

そうして自らの成長を自らの意思で止めてしまっているのではないか。

成長して大人になったら、そんなヒドイ世の中に入っていかなくてはならないのですから。

こうした誤った「脅し言葉」がいつまでも未熟な子供たちをつくってしまっている可能性がある。

ここに気がつく必要があるのです。

精神的に未熟な子供が増えたのは彼ら自身のせいではない。

大人たちが彼らに対して使っている「脅し言葉」にあるのかもしれません。

だから僕はこんな言葉を娘に投げかけていきたい。

「人生って"にらめっこ"みたいに面白いんだよ。」

「パパにお金をくれる会社にお礼を言ってみようよ。」

こんな言葉をシャワーのように毎日浴びせられたら、子供たちは目を輝かせながら成長していくのではないだろうか。

(STORYS.JPより転載)

もちろん厳しさを教えることも大切だと思います。

でも、そればかり教えられると委縮してしまうのも確か。

社会人になる前に、社会人の先輩に「仕事は大変」「社会人は甘くない」などと聞かされれば、

自由な時間がたくさんある学生から卒業したくないと思ってしまうし、

結婚しない若者たちと言うけれど、景気とか社会情勢だけじゃなく、結婚した人から聞く話に魅力がないから、という理由だってきっとある。

厳しいことも辛いこともある、でもいい側面もある。

大人の姿を見て、子どもは大きくなっていきます。

私たちの背中を見た子どもたちが、大人になることを楽しみにしてくれるように、世界に少し楽しいことを増やしてみる。それが、私たち一人ひとりが子どもたちの為にできる教育なのかもしれません。

(ストーリー紹介=STORYS.JP編集部・阿部仁美)

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