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27歳で初めての正社員。求職者のニーズと企業の求人のニーズはマッチングするのか。

2015年09月07日 14時59分 JST | 更新 2016年09月02日 18時12分 JST
George Clerk via Getty Images
Rear head and shoulders image of a young businessman in the city. Shallow depth of field.

正社員で働くことが一番良いというわけでは、決してない。

けれども、安定した収入があり、ある程度将来のことが保証されている人というのは、やはり安心するものだ。

とはいえ、まだまだ不景気な社会。

新卒採用という切符を買い損ね、次のチャンスを待っているうちに

いつの間にか切符すら買えなくなってしまった人も多い。

派遣や契約社員、アルバイト。保障や安定に不安を感じながら働いている人も多く居る。

正社員という道を逸れてしまったら、改めてそのレールに乗ることはできないのだろうか。

そんなことは、決してない。

アルバイト経験しかなかった男が、27歳にして初めて正社員になるストーリーがある。

27歳で初めて正社員になったきっかけ

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(以下、STORYS.JPより全転載)

27歳の冬。僕は焦っていた。この先どうなるんだろう、と。

職場ではそれなりに存在感を放ってはいたが、言っても「バイト」である。

しかも携わっていた業務がまもなく東京本社ではなく、大阪支店で行う事になっていた。

それまで携わっていた仕事以外の業務を行うのか、それとも辞めるのか・・・。

悩んだ末、僕は、ある行動に出た。

社内で恐れられていた専務に直談判をすることにした。

要求は3つ。

・社員にしろ

・大阪支店でこれまでの業務を引き続き行ってもいい

・大阪に行く場合は引越し代を出せ

今考えると無茶苦茶。特に最後のは酷い。

しかし、恐ろしい専務にこんな事を言った行動力は評価できるかもしれない。

結局、「契約社員なら有り」しかし、「大阪に異動というのは無し」という結論。

まぁそうですよね・・・。

直談判を終え、帰路につきながら将来を考えてみた。

この先、どうなっていくんだろう、

僕・・・。いつまでもバイトってわけにもいかない。正社員になりたい・・・。

そんな時に地元の友達からメールが入った。

「ITの会社作ったんですよ。デザイナー欲しいから来てください。」

「いや、もう僕はインターネット業界には戻らないことに決めたので」

26歳の夏まで、僕はとあるインターネット関連の会社にいた。

でも会社は上手くいってなく、給料も安く、正社員でもバイトでもなく、よくわかんない感じだった。

僕の力も未熟で・・・もうインターネット業界からは離れようと決心した。

その会社をやめて、昔の伝手でバイト先に潜り込んでいた。

インターネット業界から離れて1年数ヶ月が経っていた。戻る気はなかった。

しかし、毎日のようにその人からメールが着た。

「もうパソコン用意しちゃいました。」

「今日はデスクが届きましたよー」

本人の中では僕がその会社に加わる事が既に既成事実になっていたんだろう。

次第に僕の中でも友人が作ったというその会社に興味が出てきた。

「今度仕事帰りに行ってみようかな」

と、その人にメールしてみた。

で、結局その会社に加わることになった。

初めて「正社員」になった。

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長くアルバイトとして従事し、そこから社員になるというルートも確かにある。

しかしそれの多くは「まずは契約から」というものだ。

例えば新卒の年齢である22歳からアルバイトで入ったとしたら、

仕事を評価され認められ、正社員になるまでに一体どれほどの時間がかかるだろうか。

選ばなければ仕事はある、それも事実だ。

しかし続かなければ意味が無い。

仕事を選り好みすることや、仕事が続かず職を転々とする人に苦言を呈す人も多いだろう。

しかし、精神を病み休職もしくは退職を余儀なくされる人、過労死や自殺する人が社会問題になっている日本で、

就職することに慎重になってしまうのは仕方のないことでもある。

特に一度でも特定の業界で痛い目に遭った人ならば尚更だ。

それでも正社員になりたいという焦りから、就職を決意する人も居る。

新卒の年齢を引き上げる就職応援サービスも始まり、人材業界は競争の激しい業界でもある。

このストーリーのように、"起業した知人に誘われた"といったケースも多い。

「正社員」としての採用は間口が広がりつつあるのかもしれないが、

現実はまだまだ不安定な職に就いている人が多い社会である。

どんな形であれ、「安定した職に就きたい」と思う求職者と企業の求人のニーズが

より良いマッチングとなるような仕組みを考えなければならないだろう。

(文=STORYS.JPライター・香取あき)