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やくざを泣かせた5歳のこども

2015年02月16日 17時06分 JST | 更新 2015年04月17日 18時12分 JST
Photo by Yuji otsuki via Getty Images
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あなたは誰かにプレゼントを送ったことはありますか?

SNSの発展、インターネットが進歩した今、メッセージや動画で気軽に誰かにメッセージを送る事が出来るようになりました。

しかしそれでもなお、手紙や花束等、心を込めたプレゼントというのは大切にされています。

言葉では伝えづらい想いを、乗せられるのがプレゼントです。

プレゼントを贈るときは、その人のことを改めて深く考えます。

「あの人、どんなファッションだったっけ?」「趣味はなんだっけ?」等、贈る人のライフスタイルを想像してみる。

そして、いざプレゼントを渡すときは、「喜んでくれるかな」「プレゼントが役に立たなかったらどうしよう。」と、本当にドキドキするものです。

でも、プレゼントを渡される人の立場から言えば、自分の為にあれこれと思考を巡らせてくれたいう事実だけでも、立派なプレゼントになるのかもしれません。

今日は、「言葉を超えた、贈り物の持つ力」。そんなことを感じさせてくれる一つの物語を紹介します。

そこには、5歳の子供の想いに打たれた、一人のやくざの涙がありました。

  • やくざを泣かせた5歳の息子の話
  • ―――――

    あれは暑い夏の日のお昼過ぎ・・・

    いつものように、2歳の娘を連れて息子の幼稚園へお迎えに行った帰り道。

    「アイスクリーム、食べようか?」

    暑かったので、三人で駅前のベンチに腰掛けて、アイスクリームを食べることにした。

    そんな日常の一場面。

    もし、あのやくざが駅の階段を降りて来なければ、ただの忘れ去られた日になっただろう。

    その男は、顔に大きな刀傷があり、みるからにやくざだとわかるチンピラ風。

    昼間から酒の臭いをプンプンさせていた。

    ぐでんぐでんに酔っぱらっていたその男は、私の息子のすぐ横に座った。

    男はふっと顔をあげると、座った目で私の息子をじーっと見つめた。

    私はドキドキしてきた。

    まさかこんな幼い子どもには手を出したりはしないだろうけど、

    でも、こんな泥酔状態じゃ、普通の精神状態じゃないだろうし。

    どうしよう!

    私は心の中でつぶやいた。

    なにもなかったように、アイスクリームを食べ続けてはいたが

    もう味などわからなかった。

    男は5歳の息子の肩に手を置いた。

    やばい・・・

    どうしよう・・・

    へたに席をたったら、何をするかわからないし。

    しかし・・・男は凶暴ではなさそうだ。

    5歳の息子を相手にくだを巻き始めた。

    やくざ 「おめえはいいよなあ、まだ子どもだからよ。わかんねえだろうけどよ。おれの女がいなくなっちまってよお。」

    そうりゃあ、わからないにきまってる!

    そんなことで子どもをうらやましがるな!

    と突っ込みたかったが・・・

    どうも男は女にふられたらしかった。

    よっぽど惚れていたのだろうか。

    それからも、ぐちぐちと女のことを話し続けた。

    息子は何を言われているのか、チンプンカンプン。

    ただ黙って横でアイスクリームを食べ続けている。

    すると、何を想ったのか、やおら男は懐から財布を取り出して千円札を出した。

    やくざ 「おめえは、いい子だなあ。ほれ、小遣いやるよ」

    そういうと、男は息子に千円札を息子に渡したのだ。

    話を聴いてくれたカウンセリング料とでもいうのか??

    まあ、酔っぱらっている勢いだろうけど・・・

    私はヒヤヒヤだった。

    息子に返すように言おうか、迷った。

    私が、結構です、などと言ったら逆上するかもしれない。

    ぴったりつくように、男は息子の横に座っている。

    へたなことは言えない。

    どうしよう・・・

    そう想った時だった。

  • ストーリー全文
  • ―――――

    その後の5歳の子供の行動は、私たちが普段、忘れかけているものを教えてくれるものでした。

    果たして目に写っているのは、

    酔っ払いのやくざなのか、ただ心を痛めている可哀想な人なのか。

    同じような状況に陥ったとき、あなたならどうしますか?

  • やくざを泣かせた5歳の息子の話
  • (ストーリー紹介:STORYS.JP編集部・川延幸紀)