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米国連邦政府がシャットダウンの危機! 女性の「望まない妊娠・出産ならびに性病拡散防止の非営利団体」への政府予算振り当て問題で

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オバマケアを廃案に追い込むことに共和党が失敗したのが先週の金曜日ですが、早くもこの失策は米国連邦政府のシャットダウンの危機へと広がっています。

プランド・ペアレントフッド(Planned Parenthood)は「米国家族計画連盟」と訳されますが、100年近い歴史のある非営利団体で、もともと米国の農村部の女性たちで、避妊や出産に関する知識に乏しい人たちに対して、避妊の知識や家族計画のアドバイスをすることで、女性が望まない出産や結婚に追い込まれることを防ぐことを目的としていました。

このサービスはとても効果があり、女性の味方になったので、政府はオバマケアを通じ、予算の一部をそのプログラムの支援に振り分けています。それは予算期限の関係で、4月28日に期限切れ・更新が必要となります。

下院共和党財政保守派、フリーダム・コーカスは「政府が避妊・堕胎を奨励するようなヘルスグループにお金を出すべきでない」と主張しています。

しかしプランド・ペアレントフッドは民主党からは支持されているので、もしプランド・ペアレントフッドへの予算振り分けを止めてしまったら、そのような予算案は上院で必要票数60票を獲得できないのです。

もしプランド・ペアレントフッドへの予算振り当てを予算法案の中に残したら、今度は共和党財政保守派が離反し、予算が立てられなくなると同時に、税制改革も頓挫するリスクが高まってきました

マイク・ペンス副大統領が下院議員時代、彼はプランド・ペアレントフッドへの予算振り当てに反対するリーダーでした。そのこともトランプ大統領にとり、この問題を複雑にしています。

つまりトランプ政権は「トランプ減税をやる! 大規模インフラ投資をやる!」と威勢のいいことを言っていたわけだけど、眼前に政府のシャットダウンという危機が迫っているのです。

(2017年3月27日「Market Hack」より転載)