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新国立競技場の基本設計は出来上がっていない!(6)

2014年06月10日 00時20分 JST | 更新 2014年08月09日 18時12分 JST
 

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続いて新国立競技場基本設計の構造システムにおけるダウンチューニングの解説に入ろうと思ったのですが、

なんか、またやらかしたらしいんです。

いや、やらかしてない。また逃げたらしいんです。

我らが審査委員長。

昨日、京都工芸繊維大学で安藤忠雄さんの講演会があったんです。

で、そこに参加された方から教えてもらいました。

マスコミが取材を申し込んだのですが、安藤さんは拒否、

同時に、新国立競技場の話題を出されるの恐れてか、

予定していた質疑応答の時間もカットされ、サイン本即売にまい進。

その講演会で何を思ったのか、

「文科省はレベルが低い。何を考えているのか、わからない」

と公然と責任転嫁

銭金に関心があるようでして

「お金を集めるには相手を脅かさなくてはいけない」

何度も愉快そうに強調していたそうです。

大事なことから逃げておいて、子供達には恫喝自慢か、、、

そして、文部科学省は何を考えているのかわからない?

何考えてんのかわからんのは、安藤忠雄殿!そのほうじゃ!

というわけでございまして、頭冷やしてから続き書きますね。

これが、今回発表された建築の模型です。

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で、これが基本設計で発表された構造システムの概念図ですね。

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当初のザハ構想の構造システムと比較してみましょう。

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何か一番大きく変わってしまったかというと、

アーチ構造の意味です。

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なんとか素人目には同じものに見えるように工夫はしておりますが、

基本、観客席の最頂部に楕円状にリングを回し、

そこに突っ張り棒を設けて全体を繫ぎ合わせようとしています。

模型で確認するとさらにはっきりすると思います。

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赤い部分が屋根の構造です。

不思議な亀甲割になっております。

しかも、垂直な壁面の上にかぶせられた蓋です。

これじゃ、、もはや通常の一般的な構造物と変わらないじゃないか。

そのうえ、ただデカイだけ。

そして足元は前面人工地盤で、

平均地盤面のかさ上げをおこない最高高さを低く見せようという欺瞞。

ザハの最初の応募案の構造の考え方は前回解説したようにこんな感じだったはず。

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スタンドは地面に半分埋められていて、卵を産み付けた巣のよう。

その上に覆いかぶさる巨大な生物がザハ案の特徴ですね。

まあ、それが成り立たないわけだから諦めればいいものを

アラップが、もうやめとけって言ってるのに、

日本側でつじつま合わせたのが現在の基本設計の構造案なんです。

この亀甲割り付けはこれまた、非効率なフラードームもどき形式。

そこにキールアーチが生きているように見せかけようとして益々構造的に非合理な状況が生じています。

結果として、屋根開口面積はどんどん狭まり、おそらく天然芝は育たないでしょう。

(2014年6月7日「建築エコノミスト 森山のブログ」より転載)

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