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政治は結果が求められる。安保法制の修正案を私が出した理由

2015年09月05日 15時15分 JST | 更新 2015年09月05日 15時15分 JST

9月3日に鴻池委員長に元気会・次世代・改革の3党からなる安保法制の修正案を提出しました。政府案に対して、入口・中口・出口で歯止めをかける法案です。私もこの法案提出に当たっては相当迷いました。内容も含めて詳しくご説明します

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昨日、鴻池祥肇議員(我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会委員長)に日本を元気にする会・次世代の党・新党改革の3党で安保法制に対する"歯止め"修正案を提出致しました。

これだけ多くの国民が安保法制に対して反対していますが、現実的にこの安保法案は成立してしまいます。政治は結果を残さなければ意味はないと思っています。今回、この"歯止め"修正案を提出したのは、このまま通ってしまうのであれば、政府に要求を飲ませ、それが、将来的な"歯止め"にすることを目指したからです

今回の修正案は入口(事前承認)・中口(再承認)・出口(事後検証)で国会の関与を強めるものです

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派遣前に必ず事前の国会承認を

入口段階では、存立危機事態など(日本が直接武力攻撃を受けている場合ではない)の場合、政府の言う原則事前の国会承認ではなく、一律事前の国会承認を課すというものです。国会は最短3日で召集し、その日のうちに決議をできますから、十分対応出来る時間でもちろん、「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある」状態であれば、早急に対応しなければなりません。しかしながら、日本が直接武力攻撃をされていないのに、このような自体になることはほとんど想定できません。

政府は「ホルムズ海峡の機雷掃海」や「邦人輸送中の米艦防護」を上げますが、ホルムズ海峡であれば、ある程度時間をかけて国会で審議することが可能ですし、米艦防護の場合は、法律が改正されても、NSCや閣議の開催、対処基本方針の作成などどう考えても3時間はかかります。一刻を争う事態の中で、この3時間は致命傷であり、今の政府案には欠陥があります

定期的な国会承認で想定外の事態に備える

中口では、90日ごとの国会承認を求めています。例えば、現地に行ったら当初想定した事態と変わっていた、戦況が変わったなどの状況があると思います。自衛隊は、過去に27回ほど海外に行っていますが、自らの直接的な判断で戻ってきたことはありません。3回ほど活動の途中で戻っていますが、いずれも国連の動向がトリガーになっています。

定期的な国会承認を行うことで、想定外の事態などに対処出来るようになります。また、重要影響事態の状態の場合、実は今の法律上、国会で派遣中止決議をしても法文上は内閣は派兵し続けることができます。このような抜け穴を今回の法案では埋めていきます

イラク戦争の反省はきちんとするべき

最後に出口での議論です。今回の政府原案では、国会への結果の報告のみを義務づけています。修正案では、それに加え、派遣の評価を国会に報告し、国会はそれをうけて事後の検証をすることを求めています

皆さんも覚えているかもしれませんが、イラク戦争はイラクに大量破壊兵器があるということで開始されました。日本の外務省はその時についての報告書をまとめています。ところが、その報告書はわずか4ページのポイントのみしか公開されていません。アメリカやイギリスなどの当事国では、この点の反省を報告書としてまとめ公開しています

日本も、そのポイントのなかで情報収集について問題があったと認めながらも、その報告書が公開されないとはおかしなことです。将来報告されるということが分かれば、自制が働きますが、将来公開されないとなれば、なにをやってもいいという空気が生まれかねません。

最後に

政府としては、なるべくフレキシブルに事態に対処したいという気持ちも分からない訳ではありません。そうであれば、法文上で 細かく規定するよりも、国権の最高機関である国会の関与を強め、都度、活動範囲・活動内容・関連する武器などについて、決めた上で自衛隊が活動するという形にするのが現実的なのではないでしょうか。

今回の修正案の提出については、廃案を求める方たちからは多くの批判を頂きました。しかしながら、通ってしまうことが確実なのであれば、1文字でも変えて、より国会による歯止めがきくような形にしたかったからです。この点は、最後にもう一度述べさせて頂きます。

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(2015年9月4日 山田太郎「日本を元気にする会」より転載)