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海外生活はテレビの「音量最大化ボタン」存在意義を理解することからスタートだ

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バングラデシュのテレビには、「音量最大化ボタン」がついてます。
このボタンを押すと、押している間だけ、音量が最大になります。
なぜこんなボタンに需要があるか、わかりますか?

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外国人と働く事の本質は、現地の人たちの生活感を、教育水準、金銭感覚や宗教感を含めて理解し、彼らが喜ぶ製品・サービスを提供したり、円滑にコミュニケーションをとることです。

英語ができる・できない、現地に住む・住まないは、そのための手段のひとつに過ぎず、彼らを理解しようという姿勢がなければ、仕事はうまく行きません。

■音量最大化ボタンの使い道

バングラデシュに話をもどしましょう。
音量最大化ボタン。日本のテレビにこんなボタンがあっても、絶対使うことはありませんよね。普通に使えば近所迷惑ですし、ヘッドフォンをして使ったら鼓膜が破れます。
日本とバングラデッシュで何が違うのか?それは視聴環境です。

音量最大化ボタン機能がついているテレビは、野外に設置されています。
屋台であったり、壁がないレベルの店であったり。バングラデシュの貧困地域では、テレビはまだ一般家庭に普及していないので、彼らはこういう店に通ってテレビをみるのです。

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そして、ほぼ野外のこのような店では、当然道を車が走ったりします。
映画を観ていて、重要な台詞を話そうとした刹那、大型トラックが通りかかりそう!こんな時に使うのが音量最大化ボタンなのです。

我々日本人の感覚では、野外でテレビを見るなんてことは考えられません。
また、野外であっても大きな音を出すことは近所迷惑でありやってはいけないことです。
しかし、バングラデッシュの貧困地域では、音量最大化ボタンは「あり」なのです。

「外国人と働く」に必要なもの

海外で駐在員として働くのであればこういう環境で生活する人のことを考えて、商品の販売網などを作らなくてはなりません。また、工場の労働者にはこのレベルの生活をしている人が多数いるでしょうから、それを踏まえて給与体系や福利厚生を考える必要があります。

日本国内で、海外向けの製品を企画・設計するのであれば、このような環境を踏まえて機能を考える必要があります。日本国内では絶対に不要なニーズが現地にはあり、その機能を備えることで、大きなヒットを生み出すことができるからです。

このような事例は他にも多数あります。
インドでは、お手伝いさんが食べ物を盗むので、鍵付きの冷蔵庫がヒットしました。

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インドネシアでは「洗濯は洗濯板で手洗いしないと落ちた気がしない」という概念があるので、蓋に洗濯板をつけた洗濯機がヒットしました。

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こうやって、現地の人の目線に立ち、彼らが望むものを提供できる人材が「外国人と働ける人材」であり、今後日本企業で非常に重視される人材になるのです。

日本市場は人口が減っていくので、普通にいったら下り坂です。
しかし、世界全体としてみたら人口は増えていきます。日本の会社も、日本国内だけではなく、世界全体にものを売っていかなくてはなりません。
その世界を視野に入れた業務に貢献できるのが、このように「自分の感覚の外にあるニーズを掴むことができる人材」なのです。

若い人は、このような感覚を身につけるために、頭の柔らかいうちに海外に出て現地の生活を体験したり、外国人の友達を作って、自分たちとの感覚の違いを感じたりしてみてください。

なお、上記は生活面の話ですが、精神面・宗教感の違いを知ることも非常に大切です。
例えば、タイ人やフィリピン人は(藤原紀香さんのように)、Facebookに平気で血みどろの死体写真をアップします。なぜだかわかりますか?