モーニングスターが調査会社のPitchBookを買収

データのソースでもありユーザでもある投資会社との関係強化、クラウドソーシングの無料データベースとの連携などにも取り組んでいます。

M&A Onlineの石塚です。今回は金融・経済情報サービスのモーニングスターがPitchBookを買収した記事をピックアップしました。TransCap代表で米シリコンバレー在住のコンサルタント坂崎昌平氏がレポートします。(石塚辰八)

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金融・経済情報サービスのモーニングスターがPitchBookを$225Mで買収

PitchBookは2007年にワシントン州シアトルで設立された金融情報サービス企業です。未公開企業による資金調達の情報を収集、整理、分析したデータベースをベンチャーキャピタルやプライベートエクイティファンドの投資会社を中心とする顧客に対して有料で提供しています。

従業員数は400名以上、顧客数は1,800社以上、売上高は$31M強とのことです。

日本でも投資信託の格付けなどで名前が知られているモーニングスター(Morningstar)は、もともとPitchBookの既存株主であり(2009年に$1M、今年初めに$10Mを出資、株主比率20%、取締役も派遣)、今回の買収で残り80%の株式すべてを買い取ることになります。

PitchBookのブランドはこれまで通り存続し、創業者のJohn GabbertはCEOとして留任するそうです。

John Gabbertは、同業でダウ・ジョーンズに買収されたVentureSourceの幹部でしたが、リーマンショックの最中に起業、PitchBookを立ち上げるにあたっては既存サービスの課題を整理して、最新のソフトウェア技術によるデータベースの構築、ユーザインタフェースの改善を進めました。また、データのソースでもありユーザでもある投資会社との関係強化、クラウドソーシングの無料データベースとの連携などにも取り組んでいます。

最近では、National Venture Capital Association(全米ベンチャーキャピタル協会)の公式データプロバイダとなり、VentureMonitorというベンチャーキャピタル業界の統計データを共同で発表しています。

M&A Onlineより転載

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