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伊東で「和を感じる旅」に出よう

2016年01月26日 15時51分 JST | 更新 2017年01月25日 19時12分 JST

伊豆で熱海と一二を争う有名温泉街、伊東。その中心を流れる松川沿いに、楼閣を備えた2つの印象的な日本建築が並んでいます。伊東を代表する温泉宿だった建物が今、観光の要所となっているのです。今回のタビィコムは、はとやだけじゃない伊東の魅力、伝統の日本を感じるスポットをご紹介します。

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伊東の中心にある「ふたつの文化財」

伊東の「和」といえば、一番に思い浮かぶのが市の指定文化財「東海館」。昭和3年に建てられた木造3階建の温泉旅館で、往時の伊東に触れられる建物として修復・保護されています。立ち寄り湯としても知られていますが、何より伝統の伊東温泉をより感じられるのはその建物。館内に一歩足を踏み入れれば、昭和初期の旅館文化華やかなりし頃にタイムスリップできるのです。

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破風のなかでも最も格式の高い唐破風造りの玄関。明治頃から温泉宿や銭湯に使われるようになったようです。反曲カーブが特徴で、特に東海館の堅牢で豪華な造りは目を見張ります。時代を感じるかわいらしい看板も見逃せません。

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一番の見どころは、飾り窓付きの戸建て風客室。入り口に屋根、その下には門灯があり、曲線の美しい自然木を柱に見立てた玄関があり、廊下側には客室ごとに違う飾り窓がついています。

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1階から2階に上る階段。洗練された職人の技が美しい縦の空間を作っています。


東海館に並んでタイムスリップ空間を作っているのが、国の有形文化財である純和風建築です。こちらの建物は東海館よりも長い築100年。大正末期創業の「大東館」という旅館が現在ホステルとして営業されているもので、やはり内部の見学だけでも可能です。営業中のホステルなので往時のままとはいきませんが、美しい昭和初期の旅館建築が垣間見られる部分もあります。

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こちらの入り口も東海館と同じ唐破風。その重みが歴史を感じさせます。

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3階にある大広間。東海館のものより小さいですが、欄干の美しい彫刻が印象的です。


あわせて周りたい伊東の「和のスポット」3選

伊東の温泉街自体は現代的になってしまいましたが、文化財として保護された宿ふたつ以外にも、伝統の「伊東」を感じられる場所があります。

●松川遊歩道

松川をはさんで東海館の向かいに続いている遊歩道は、柳や桜、藤棚など、趣ある樹形が見事です。石畳の道は風情があり、東海館のみえる風景は「静岡の町並み50選」にも選ばれています。

●木下杢太郎記念館

明治から昭和を生きた詩人、木下杢太郎の生家は1835年(天保6年)に建てられたもので、現存する伊東市の民家で最も古い建物です。稼業は「米惣」という雑貨問屋で、その木造母屋をそのまま「木下杢太郎記念館」として公開しています。杢太郎が生まれた4畳半の部屋もそのままです。

●松月院

伊東七福神に数えられる、開創1607年(慶長12年)のお寺です。曹洞宗の名刹であり、その佇まいは伊東12景にもあげられるほど。境内から見渡せ、る伊東市街から海にひらけた眺望は、伊東に来たら是非見ておきたい景色です。

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松月院は花の名所としても知られており、桜や藤の季節と合わせて一日かけてのんびり回れば、ありし日の伊東へタイムスリップの旅が楽しめるかもしれません。

(写真・文 松下祥子)