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めくるめくネパールフェルト雑貨の世界

2014年11月25日 17時27分 JST | 更新 2015年01月24日 19時12分 JST

ここ数年、下手ウマで味のあるフェルト製の小さなぬいぐるみを雑貨屋さんで見かけます。とぼけた顔をした動物のペンホルダーやキーホルダーは特に人気。何とも言えない味わいのこのゆるかわグッズたちが、ヒマラヤ山脈の国ネパールからやってきていることをご存知でしょうか?

今週のタビィコムは、ネパールの首都カトマンズのフェルト雑貨たちと、全て手作業で行われる制作過程の様子をご紹介します。本場カトマンズで見つけた雑貨には、下手ウマ&ゆるかわのレベルを超えた、オシャレ度の高いものもありました!

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一番人気の定番雑貨、フェルト玉の鍋敷き。

●ネパールフェルト雑貨とは?

エベレストを含む8つの8000メートル峰を有するネパールでは、高地でのヤギや羊の放牧が盛んで、カシミヤやウール製品はネパールを代表する産物のひとつです。そのなかでも近年、観光客や海外のバイヤーから熱い注目を集めているのが今回ご紹介するネパールフェルトグッズ。

旅行者が多く集まるカトマンズのタミル地区を中心に小さなお店がたくさんあって、それぞれ自前の工房で手作業で作っています。定番商品もありますが、そのお店オリジナルのデザインもあり、お店をめぐり始めると時間がいくらあっても足りないぐらいの奥深さなのです。

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こちらも定番、動物のぬいぐるみ。特に左の犬のゆるさがネパールフェルトの特徴ですが、右のトナカイのオーナメントようにとても精巧にできているものもありました。

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ポーチ。模様の生地はフェルト生地の上において針で何度も刺してつけます。グレーのポーチにはネパールの国旗が。世界で唯一の、四角形ではない国旗です!

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ルームシューズ。赤ちゃん用から大人用まで様々なサイズ・色のものが売っています。こちらはシンプルバージョンですが、つま先に動物の顔があるものが主流。ソール部分には皮が縫い付けてあります。

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指人形。一番右のものは、いも虫...?

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大型トートバッグ。まるで北欧雑貨のようです。

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こちらも定番商品、モビール。直線型のつるし飾りも人気で、フェルト玉をあしらってあるのが特徴です。

●原材料から制作まで、すべてが Made in Nepal

ネパールは世界最貧国のひとつで、現在のフェルト細工は海外からのNGOによる職業訓練のひとつとして伝えられたもの。1日12時間の計画停電があり、水資源も限られているこの国では、ウール以外の資源があまり必要なく、技術の習得が簡単なフェルト細工作りはピッタリの仕事だったようです。

どんな風に雑貨が作られるのか? 今回はタメル地区にあるお店「フェルト・フェアリー・ハンディークラフト」の工房を見学させてもらいました。ここでは洗って着色をした羊毛を買ってくるところから雑貨作りが始まります。

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大量の羊毛が二部屋分! 床にあるのは加工したフェルトの端切れで、ぬいぐるみの芯にするのに使います。

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羊毛をフェルト化させるのに必要なのは石鹸水。型にあわせて敷いた羊毛にかけ、上から手でこすって毛と毛を絡ませていきます。こちら葉っぱの形の型にあわせて羊毛を巻いて、ポーチの原型を作っているところです。

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同じ要領で、大きな型を使ってフェルト生地も作れます。

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ストライプ柄のフェルトバッグを作っています。台紙を使ってバッグの原型を作った上に、ストライプの幅のフェルトを置いて、こすってこすってこすって......。

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仕上げは布の間に挟み込んで、綿棒のようなものに巻いてぎゅうぎゅうと転がしてくっつけます。

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形ができたらすすいで脱水機へ。そのあと天日で乾かします。

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オーナーのラクスマンさん。グッズのデザインはすべて奥様がされているのだとか。日本の雑貨屋さん向けにも商品を卸しているそうです。

細かな模様やぬいぐるみは、石鹸水ではなく針で刺して整形していきます。鍋敷きの玉フェルトなどは、専用のノリでつけていました。取材してわかったのは、想像以上に全ての行程が手作りだったこと。100%、ハンドメイドのネパール製です!

日本の雑貨屋さんでフェルトのヘタウマ動物君を見つけたら、遠いヒマラヤの国のおばさんたちが、手間ひまかけてひとつひとつ手作りしたんだと想像してみてください。穏やかで陽気なネパール人気質が感じられて、より温かみが感じられることでしょう。

現在ネパールは本格派山ガールたちのトレッキングで人気が出てきており、一時は日本人がいなくなったと言われるカトマンズにも日本人観光客が少しずつ戻ってきています。フィールドが大好きな女子の皆さん、ネパールへ行ったら、是非ヒマラヤだけでなくカトマンズでのフェルト雑貨ハンティングにも行ってみてください。

(写真・文 松下祥子)