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あれからやがて4年。今こそ東北支援の旅をしよう

2015年03月09日 14時04分 JST | 更新 2015年05月07日 18時12分 JST

もうすぐ東日本大震災から4度目の3月11日を迎えます。福島第一原発や放射能の被害については今でも多くの情報が流れてきますが、宮城など津波の被災地については人々の会話にのぼる事が少なくなってきました。しかし、被災地はいまだ復興の途中。多くの支援を必要としています。

今週のタビィコムは、被災地救済に繋がる旅について考えてみました。実際に足を運ぶことだけでも、様々な意味での支援になるのです。

●「ボランティア」という旅に出てみる

被災地支援といわれて思い浮かぶのは、募金や寄付、そしてボランティア。特にボランティアは遠くまで出向いて労働をするので、かなり特別なことをする印象を持たれている方が多いのではないでしょうか。しかし、ボランティアといっても様々な形があります。自分で興味のある分野を選んでちょっとした観光を添えれば、気軽な週末トリップにもなるんです。

そこで今回は、筆者が好きな動物に絡めて、前々からフェイスブックで様子を伺っていた施設へ行ってみることにしました。同じく動物好きな仲の良い友達と連れ立って行ったのは、福島の被災犬を収容するアニマルシェルター。東京駅から東北新幹線で1時間半、JR福島駅から在来線の最寄り駅までスタッフの方に迎えに来てもらい、出発から2時間半ほどでNPO法人「SORA アニマルシェルター」へ到着しました。

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さすが東北の山間部、すごい雪!

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現在SORAで暮らす犬は25頭。避難地域に指定されて引っ越さざるを得なかった飼い主さんたちから預かった犬たちで、ほとんどは元の飼い主のもとへ戻っていきます。

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お昼前に到着した私達がはじめに行ったのは、犬舎の地図と住んでいる犬たちの顔を覚えること。貰った表と見比べながら、犬たちに挨拶してまわります。

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お昼休み。暖かいお味噌汁とストーブで暖をとりながら、しばし体を休めます。

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お昼休みに猫舎の様子も覗いてみました。現在23頭の猫たちが暖かいスペースで暮らしています。

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午後一番の仕事は「犬の散歩」。スタッフの菊地さんにレクチャーを受けたあと、いよいよ出発です。長い坂道を往復するコースを、最後の1頭まで歩かせます。引っ張る犬を制御しながら坂道を登り返してくるのは、なかなかの重労働。

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担当した散歩の1回目は、ビーグルのナナちゃん&チョコビ親子。散歩させやすい犬たちだと聞いていたのに、帰り道になると何故か二頭とも雪を掘りまくって全然動かない!

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ちょっとした山登りのような散歩が終わると、ボランティアの数が増えていました。新たに到着した男子集団は、若者パワーでひたすら雪かきをしていました。

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日暮れ前、待ちに待ったご飯タイム。ご飯が終わると犬たちは室内犬舎へ移動します。犬たちが皆犬舎に落ち着いたところで、本日の作業は終了。お疲れ様でした!

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今回のボランティアには、筆者と友人の他に、あと2人初参加の女性がいました。偶然にも4人とも福島駅前の同じホテルに泊まっていることが分かり、夕飯は皆で名物「福島餃子」を食べに人気店の「丸福」へ。隣県の本場「宇都宮餃子」にも負けない、しっかりとした味にお酒も進みます!

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こちらは「丸福」のもうひとつの名物「チャーシューサラダ」。名前の印象を覆す、山のようにそびえ立つチャーシュー!このチャーシューが香ばしいのに柔らかくて絶品。やみつきになり、さらにお酒も......。

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前夜遊びすぎたとはいえ、翌朝もボランティアは頑張ります。SORAについてみたら一面の新雪、気温も昨日よりさらに低い。外で過ごす犬たちにとって大事なフリースを犬舎すべてに敷いて、新鮮な水を用意したら、犬たちが室内犬舎から出てきます。

その後はひたすら、25頭分の室内犬舎の掃除です。大量の敷布を出して洗い、なかの粗相を掃除し、拭いて、消毒します。それから犬たちの食器洗い、敷布の洗濯等々様々な作業をこなし、終わったら犬と語らいながらの雪かき。

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彼らは雪の中でもマイペース。のんびりひなたぼっこを楽しんでいました。

2日目の午前中で今回のボランティアは終了。体験して分かったのは、アニマルシェルターの仕事は想像以上に力仕事が多く、しかし動物好きにとっては大変やりがいがある仕事ということでした。旅ならではの楽しみも多くあり、普通の1泊2日の観光では考えられないぐらい、濃密な旅をすることができました。

2011年の4月から活動を始めたSORAは、避難地域での捕獲や飼い主からの依頼に応じて犬猫を引き取ってきました。たまたま筆者が訪れた日はボランティアの数が多く、午後には全体で14名ほどになりましたが、平日は、スタッフボランティアあわせて4名ほど、休日は4~6人で活動しているとのこと。犬の数が多いので、平日は散歩だけ近所の人にも手伝ってもらったりしているそうです。やはり恒常的な人員不足にあり、最後の犬猫たちが本来の居場所に戻るまでには、まだまだ多くのサポートを必要としています。

東北の被災地では、ボランティアが必要な地域がまだたくさんあります。

下記2つのサイトから、ボランティア先の見つけ方が分かります。気になるのもがあったら、週末の休みを利用して支援の旅に出てみてはどうでしょう?

復興庁 ボランティア活動への参加をお考えの皆さんへ

http://www.reconstruction.go.jp/topics/post_74.html

復興支援情報サイト 助け合いジャパン ボランティアツアー

http://tasukeaijapan.jp/?page_id=3813

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●今回お邪魔したボランティア先

NPO法人 SORA アニマルシェルター

http://sora.ne.jp/


●復興中エリアへの旅をして支援する

ボランティアへのハードルを感じる人は、現在復興中の場所へ観光に訪れるのも大きな支援になります。食事をしたり、泊まったりして楽しみながらお金を使う。被災地で復興のため頑張っている方々は、そういった「活気」も求めているのです。

以下は、復興エリアのおすすめ観光スポット。気になる場所があったら、是非足を向けてみてください。

岩手・宮城

陸前高田エリア

<泊まる>二又復興交流センター

こちら、学校の校舎がそのまま宿になっているのです。外からみたら学校そのものですが、中は想像を遥かに超えた快適さ!教室を改装した部屋には畳が敷いてあって、何よりも清潔で大変居心地のいいところです。

http://pact-rt311.org/hutamata/

<泊まる>大船渡温泉

陸前高田と気仙沼の間ぐらいに位置する、絶景と名高い温泉地。のんびりお湯に浸かりにいきたいです。

http://oofunato-onsen.com/

<見る>ベルトコンベア

陸前高田の復興の象徴として大変有名な、堤防を作るための嵩上げの土を運ぶコンベアなのですが、実際に見るとその迫力に圧倒されます。

なにもない土地に、唐突に巨大なベルトコンベアが現れる光景は、SF映画の1シーンのよう。

http://wadablog.com/volunteer/post-49.php

気仙沼エリア

<食べる>福よし

過去に「美味しんぼ」でも紹介された、焼き魚が絶品のお店。震災で店舗が流されたのですが、以前駐車場だったところに2階建ての新店舗を建てて営業を再開しています。

http://tabelog.com/miyagi/A0404/A040401/4000193/

<買う>男山

気仙沼の銘酒として名高い「男山」の酒造。津波で1階と2階が流され、3階だけが地上に残っていたのですが、立派な店舗を再建して営業しています。オススメの日本酒は「蒼天伝」。

http://www.kesennuma.co.jp/

<見る>唐桑半島

リアス式海岸が望める景勝地。

「海岸亭」というお店のカキフライは絶品です!

http://www.karakuwa.com/


南三陸エリア

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<食べる・買う>南三陸さんさん商店街

津波で今までの店舗で商売ができなくなったお店などが、仮店舗で営業を再開している商店街なのですが、オススメはここでしか食べられない贅沢な海鮮丼。なかでも「きらきらウニ丼」やイクラ丼など、美味しい海鮮丼目当てで観光客も多くやってきます。

http://www.sansan-minamisanriku.com/

<泊まる>ホテル観洋

断崖絶壁に建っている、大変眺望のいい温泉宿。露天風呂から眺める雄大な海の景色は最高です。震災時に多くの被災者を受け入れたことでも有名です。

http://www.mkanyo.jp/


石巻エリア

<食べる>日和キッチン

復興地に突如あらわれるおしゃれな空間。地元在住の若者たちに人気の、絶品ジビエ料理が食べられることで有名なレストランです。

http://hiyori-kitchen.com/


閖上エリア

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<食べる>閖上朝市

日曜の午後1時まで限定の名物朝市。震災時には多くの犠牲者を出した場所なのですが、そんな過去などなかったかのように、現在では県内外から多くの人が集まる人気スポットなのです。その場で選んだ魚介を炉辺で焼いて食べるもよし、海鮮丼にするもよし。

野菜やタイ焼きなどもあり、色々つまみながらぐるっと回るだけでもワクワクします。

http://yuriageasaichi.com/

<泊まる>秋保温泉

仙台にほど近い場所にある温泉。渓谷沿いに温泉宿が立ち並び、秋の紅葉や春の新緑がとても美しいところです。ここに泊まって閖上の朝市へ行くのがオススメコースです。


福島

南相馬エリア

<泊まる>農家民宿

農業体験ができる民宿で、もちろん泊まるだけでもOK。何より食事が絶品です。ふかふかのお布団で寝ていると、おばあちゃんの家に来たような気分になります。

http://www.msouma-furusato.jp/iju/taizai.html

<食べる>杉乃家

なみえ焼きそばの老舗。以前は浪江にお店があったのですが、現在は避難先の二本松にて営業しています。うどんのような太い麺と、ちょっと甘みのある独特のソースが美味!

http://tabelog.com/fukushima/A0701/A070103/7008705/

http://rocketnews24.com/2013/09/27/373015/

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旅と絡めた被災地支援という形でお送りしました今週のタビィコム。被災地に向かうのだからと深刻に考える必要はないのです。その地で楽しんで、思い出を作る。他の旅と全く同じようなことが、復興の途上にある人たちを救う一助になるのです。

だから皆さん、今こそ東北へ向かいましょう!

(情報提供 石原ひろみ

 写真・文 松下祥子)