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東南アジア周遊・ふたつのチキンライスを求めてマレー半島を縦断しよう!

2014年03月29日 17時44分 JST | 更新 2014年05月27日 18時12分 JST

シンガポールといえば、SMAPのCMで有名になったマリーナベイサンズの次に人気なのが「チキンライス」。日本では「海南鶏飯」という名で知られています。このチキンライス、タイの代表的料理としても有名で、「カオマンガイ」という名でやはり観光客にも大人気。東南アジアの他の地域でもチキンライスから派生した料理が色々あるのですが、やはりシンガポールとタイが双頭であり両雄。チキンライスを食べるためにどちらかの国に行きたいという人までいるくらいです。

しかし、全国のチキンライスファンの皆さん。どうせ東南アジアに行くのなら、「どちらか片方」ではなく「両方」食べてみるというのはどうでしょう?


これが「カオマンガイ」だ!

東南アジアのチキンライスは、中国南端にある海南島出身の華人たちがタイやシンガポールに持ち込んだことが起源だと言われています。なのでカオマンガイも海南鶏飯も、茹で鶏とチキンスープで炊いたご飯がセットで出てくるという基本は同じ。ふんわりとした肉と香り高いご飯が優しく口の中に広がり、どちらも大変美味であります。その上で違いを挙げるとすれば、カオマンガイの特徴は鶏肉がご飯の上に乗ってくることと、ご飯がジャスミン米であること、そしてニンニクや生姜をふんだんに使ったタレです。店によってはサイドに鶏レバーがついてくることもあります。

カオマンガイは、バンコクに行けばあらゆる街角に屋台が出ており、一日あれば色々な店のものを食べ比べることもできます。タレのレシピが店ごとに違うので、店の個性を舌で比べてみるのもすごく楽しいです。値段は50バーツ前後。日本円で150円ぐらいです。安い!

(写真はセブン-イレブンにあったもので40バーツ(約120円)。日本でいうおにぎり的な位置づけなのでしょうか?生姜たっぷりで美味でした)

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シンプルイズベスト?「海南鶏飯」

かたやシンガポールの海南鶏飯は、米はタイ産ではあるものの普通のインディカ米で、ご飯と肉は別盛が基本。セットで茹でた青菜をつけて、フードコートとホーカーどちらでも4ドルから5ドル(320~350円)が相場です。タイに比べると格段に物価の高い国ですから、チキンライスも少々高め。とはいえシンガポールの食べ物では最もお財布にやさしいことは確かです。タイと同じく、街中の至るところで簡単に食べられますが、フードコートでは英名であるハイナニーズチキンライス(Hainanese chicken rice)と書いてあるところがほとんどですので要注意。

タレはトロっとした中国醤油とチリソース。カオマンガイのような店ごとの差はありません。でも、特にホーカーの店は、肉の臭みと柔らかさが店によって全然違う!つまり基本中の基本である「鶏肉の質」と「茹で方」で勝負しているということです。シンガポールの中華系ローカルグルメは拍子抜けするほどシンプルな味のものが多いのですが、こういう微妙な差を舌が見つけ出していくのも醍醐味のひとつなのです。

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マレー半島を縦断して、カオマンガイと海南鶏飯を食べ比べてみる?

さてここからが本題です。カオマンガイと海南鶏飯、一度に食べ比べるのはどのくらいのコストと時間がかかるのでしょうか?

バンコクからシンガポールへは様々なLCCが乗り入れていますので、片道6000円台で移動時間も2時間半ほどです。なので、バンコクとシンガポールを往復するのは、東京へ来た外国人が一泊程度で京都まで新幹線で往復するのよりずっと楽で安いのです。

東京からバンコク、シンガポールへの直行便コストを比べてみると、最安値は燃油サーチャージ込みでどちらも5万円前後。物価はバンコクのほうが圧倒的に安いので、滞在費を考えるとバンコク基点でシンガポール往復、もしくは少し予算を足してオープンジョーでバンコクーシンガポール周遊にするか。

結論としては......カオマンガイと海南鶏飯を本場で食べ比べるのは、どちらかひとつを食べる旅にちょっと足すぐらいの出費で行けちゃうということです!

移動そのものを楽しみたいなら、タイ―シンガポール間の片道を「マレー鉄道(とタイ国鉄)乗り鉄の旅」にしてみるのはどうでしょう?全体で2泊3日はかかってしまいますが、時間と体力がたっぷりある若い人なら、座りっぱなしでも腰が痛くならないし、乗り換えの途方もない待ち時間も我慢できるはず。車窓の景色に飽きても「人々との触れ合い」という大きな楽しみが待っている。これぞまさに旅!クアラルンプールでマレーのチキンライスも味わえます。

運賃はバンコク出発のほうがシンガポール出発よりもずっと安く、乗り換えも含めた全体の運賃が寝台車で5000円ほど。列車ルートにはもうひとつ「イースタン・オリエント急行」という豪華列車も走っていますが、これは運賃数十万単位とお高いもの。筆者にはとても手が出ないので、リッチなリタイア世代にオススメしておきます...。


ローカルに聞いた!ナンバーワンレストランはココ

カオマンガイは「ラーン・ガイトーン・プラトゥーナム」。

http://www.bangkoknavi.com/food/399/

通称「ピンクのカオマンガイ屋」として旅行者の間でも広く知られる名店です。ローカルタイが言うには、この店の特徴はタレにあるとのこと。なんでも「他の店とはタレの味が全然違う」とのことですが、果たしてタイではない私達にも分かるかどうか?

海南鶏飯のオススメは「天天海南鶏飯」。

http://www.tiantianchickenrice.com/ (公式・英語)

チャイナタウンのマックスウェルフードセンターという有名ホーカーに入っているのですが、昼時はすごい行列ができます。こちら、肉の柔らかさとチキンスープのクリアな味わいが他の店とは全く違って、シンプルながらも王道を行く味がシンガポーリアンに深く愛されているのです。

(余談ですが、マックスウェルと隣接するタンジョンパガーという街に、かつてマレー鉄道の終点だった駅舎がそのまま残っています。廃墟好きの方は一見の価値あり)

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旅の目的を「ある場所に行く」から「あるものを食べる」に変えてしまえば、旅の組み立てががらっとかわります。一度の旅行で2カ国のチキンライスを食べたという思い出は、きっと今までの旅とは違う輝きを持つことでしょう。レッツトライ!

 

写真・文:松下祥子