WI-Fiだけではない? 電子書籍まで提供するニューヨークの地下鉄事情

地下鉄を降りて地上に出ても、読書を続けられる。

列車内Wi-Fiのさらなる増設整備を予定しているニューヨーク広域圏交通局(MTA)は、その宣伝も兼ねて、大手出版Penguin Random Houseと提携して、通勤の時間帯にeブックと記事を提供することになった。このプロジェクトは、昨年ロンドンでローンチしたものとほぼ同じである。なおこれは、“列車内コオロギ600匹ばらまき事件”と同列の行為ではないので、誤解しないように〔ジョーク〕。

The Digital Readerによると、クオモ州知事もこのプロジェクトには乗り気だ。“ニューヨークの交通機関は継続的に、乗客のニーズに対応していく必要がある。そしてその重要な部分は、日常生活の不可欠な要素になっているアメニティを提供していくことだ”、と彼は語っている。“地下鉄駅にWi-Fiを導入することは、乗客が通勤時間中にもインターネットに接続できることを意味し、それにより、彼らが友だちや家族に連絡したり、ニュースやエンターテイメントに接したりできるようになる。われわれはそのシステムの現代化に向けて、すでに大きな進歩を達成しており、今度の新しい企画Subway Reads(地下鉄読書)は、乗客に新しいWi-Fi体験を、楽しく提供していく方法になる”。

Transit Wirelessと呼ばれるこの地下鉄Wi-Fiは、乗客にKindle Firesを無料で提供し、それに向けて175篇の短編と、長編作品の章を提供する。地下鉄を降りて地上に出ても、読書を続けられる。

でもなぜ、広域圏交通局は、ここまでして無料のWi-Fiを宣伝する必要があるのだろうか。“Free Wi-Fi”(無料Wi-Fi)というポスターや表示だけで、十分ではないか。でもeブックの提供は立ち上げ記念行事としてはうまいやり方だし、この前の地下鉄内の変人発見(地下鉄内の目立ちたがり屋たち)よりは、ずっとましである〔これもジョーク〕。

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

(2016年8月30日TechCrunch Japan「ニューヨークの地下鉄が通勤客に無料のeブックとWi-Fiを提供」より転載)

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