SpaceX、有人宇宙飛行船のテスト飛行に成功 将来はヘリコプター並みの精度目指す

アメリカのベンチャー企業、SpaceXが、有人宇宙飛行船のテスト飛行に成功した。将来海のない惑星、例えば火星に人類を送るため、軟着陸に取り組んでいる。

1月21日(米国時間)SpaceXは、有人宇宙飛行船、Crew Dragonのテスト飛行に成功したビデオを公開した。計画によると、Crew Dragonは2017年中にはFalcon 9の先に取り付けられ、国際宇宙ステーション(ISS)に宇宙飛行士を送り込む。

このテストはテキサス州マクレガーで昨年11月に行われ、同宇宙船の推進エンジン、SuperDracoの起動能力を分析した。NASAは声明で、現在Crew Dragonは分析の早期段階にあるが、最終目標はこの宇宙船を使い、人間をヘリコプター並みの精度で着陸させることだと語った。

Crew Dragonが、SpaceXの最初の有人飛行ではSuperDraco推進エンジンを使用しないというのは興味深い。このエンジンは宇宙飛行士らを誘導着陸されるために用いられる。この戦略に代えて、SpaceXは当初パラシュートを使って、Crew Dragonの降下速度を落とし、海上に着水させる計画だ。

SpaceX’s Crew Dragon / Image courtesy of SpaceX

SpaceXは、軟着陸に向けて取り組んでいる理由について、将来海のない惑星、例えば火星に人類を送るためには必要となる能力だからだと説明した。

SpaceXの初期バージョンのDragonは、NASAのISS貸物輸送ミッションに使用されているが、第2バージョンとなる有人ミッション用のCrew Dragonは、まだ使用さていない。今回行われた飛行テストは、SpaceXが人間を宇宙に送り出す認定を受けるために必要となる、数多くのテストの一つだ。

Crew Dragonは、いずれも7名の人間を運ぶ能力のある2種類の宇宙船プロジェクトの1つで、米国クルーをISSと往復輸送するために2017年から斬定運用される予定だ。これらのカプセルはNASAの商用クルー能力(CCtCap)契約に基づいて開発されている。

SpaceX Crew Dragonの内部/画像提供:SpaceX

CCtCapは、NASAの商用クルー開発(CCDev)プログラムの最終フェーズだ。2010年に開始したCCDevは、スペースシャトルの代替品を開発できる企業を見つけるために行われた。プログラム開始当初、NASAは彼らの有人宇宙飛行コンセプト実現に向けて、有望視企業5社を選んで助成した。

2014年、対象はBoeingとSpaceXの2社に絞られた。

Boeingの有人カプセルCST-100も、現在最終エンジンテストを実施中だ。SpaceXと同じく、CST-100も地表に着地するよう設計されている。Boeingのカプセルは推進方式ではなく、パラシュートを使いエアバッグによって緩衝された着陸を行う。

ロケット回収テストと並行して、NASAカルゴ契約、空軍向けエンジン開発研究、そしてCrew Dragon開発と、今年のSpaceXには実に多くの仕事が待っている。

BoeingのCST-100着陸の図解/画像提供:Boeing

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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