本州付近は酷暑警戒 熱中症に注意

8月9日(火)は東北の太平洋側や関東から九州にかけて、猛烈な暑さになりそうです。すでに東京都心では午前9時すぎに34度を超えました。

本州付近は熱い空気に覆われて、40度近くまで上がる所があるため、きょうも厳重に熱中症に警戒して下さい。北海道は東部を中心に局地的に非常に激しい雨が降り、大雨に警戒が必要です。

関東を中心に太平洋側や盆地で、危険な暑さ

きょうは東北の太平洋側や関東から九州にかけて、猛烈な暑さになりそうです。すでに東京都心では午前9時すぎに34度を超えました。特に、東北の太平洋側と関東甲信地方は、きのうより日差しが多いことに加えて、台風の吹き返しの北西の風がやや強めに吹くため、山越えのフェーン現象が発生しやすいでしょう。

このため、日中の最高気温は東京37度、熊谷39度、甲府38度、仙台34度、いわき市小名浜36度など、きのうよりも5度前後高くなる所が多い見込みです。きのうは岐阜県の多治見市で39度7分と、全国初の39度台が出ましたが、きょうは関東甲信地方で体温を上回るほどの暑さになる所があり、40度台が出るかもしれません。なお、きょうは空気が乾燥します。水分補給を小まめに行ったり、激しい運動は控えるなどして、熱中症には厳重な警戒が必要です。

また、東海から九州にかけても、昨日と同じ様な暑さが続くでしょう。名古屋や岐阜、徳島や佐賀は37度、津、大阪や京都、岡山、広島、高知、福岡や大分、熊本は36度の予想です。こちらも北または西寄りの風が吹くため、太平洋側や盆地で気温が高くなりやすいでしょう。引き続き、暑さ対策を万全にして、無理のないようにお過ごしください。

台風5号 夜には北海道の南東海上へ

台風5号は、午前6時現在、仙台の東約270キロ付近を、1時間におよそ25キロの速さで北上しています。関東の一部と東北が広く強風域に入っていて、吹き返しの北西の風が強まっています。

この後、北東方向に進むため、午後6時には北海道の南東海上に進むでしょう。きょうも関東から北海道の太平洋側は、高波や強風に注意が必要です。

・関東は高波のピークは過ぎましたが、昼前までは茨城県と千葉県の海上ではしけるでしょう。

・東北は、夕方まで大シケとなる見込みです。

東北と関東地方の天気は晴れるため、海水浴など海のレジャーに行かれる方は、うねりを伴った高波(土用波)に十分な注意が必要です。

北海道は、これから台風の影響が出てきます。太平洋側の海上では10日にかけて、次第に北よりの風が非常に強まり、海上はうねりを伴い大シケとなる見込みです。海岸付近は高波や越波による施設などへの被害に警戒して下さい。

北海道は東部を中心に非常に激しい雨に警戒

北海道は現在、前線が通過しているために、大気の状態が不安定になっています。昨夜遅くから今朝にかけては、広い範囲で雨となり、所々で激しい雨が降りました。未明には、空知地方岩見沢市栗沢で1時間に48.5ミリ、胆振地方の苫小牧やカルルスで1時間に34.5ミリの、バケツをひっくり返したような激しい雨が降りました。

また、午前6時までの24時間雨量は、宗谷地方枝幸町歌登で116ミリ、上川地方音威子府で105ミリ、空知地方岩見沢市栗沢で97.5ミリなど、北部や南西部を中心に100ミリ前後の大雨になっています。

北部や南西部の激しい雨はピークを超えましたが、朝までは土砂災害には土砂災害に厳重に警戒して下さい。また、日本海側南部と太平洋側西部では、昼前にかけて低い土地の浸水に、オホーツク海側北部も含めて、河川の増水や氾濫に警戒して下さい。

一方、東部は夕方まで雨が降りやすく、局地的には非常に激しく降る恐れがあります。あす10日午前6時までの24時間に予想される雨量は、太平洋側東部で120ミリ、オホーツク海側で100ミリ、そのほかの地方で80ミリです。夕方にかけて、大雨による川の増水や低い土地の浸水などに警戒して下さい。

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2016-08-09-1470703231-625793-small.jpg安西浩子

気象予報士 ファスティングアドバイザー

2002年に気象予報士に転身。NHKラジオ「あさいちばん」を始め、文化放送、NST新潟総合テレビ、NHK水戸放送などで気象キャスターとして経験を積む。

子供の頃は喘息が酷く、台風が沖縄付近に近づくと発作が起きるので、母からは天気予報の人みたいと言われて育ちました。20代は花粉症に悩まされたり、病気の絶えない日々を送る中、食改善をし、様々な不調を克服。

季節の野菜を食する日本食が、日本の激しい季節変化にも耐えうる元気な体を作ると身をもって体験!

そんな経験から、現在はファスティングアドバイザーとしても活動中。

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