夢の結婚式を諦めて、そのお金で旅をした。これが2人のハネムーン(画像)

「結婚式をしない」という決断をしてちょっとがっかりしたけれど......。

(TESSA JULIETTE)

恋人のマットと婚約した後、私たちは結婚式の予算を計算しました。その結果、信じられないような金額になって、私は心の底から驚きました。私たちはそれまでお金を節約して、自由に使えるお金を旅や新しい経験をすることにあてていました。婚約しても、旅を好きな気持ちは全く変わっていなかったし、そもそも私たちが恋に落ちた理由も旅でした。一番大好きな思い出は、海外を旅している時です。

だけど世の中の基準にあわせると、慎ましい結婚式をするだけでも、たくさんのお金を使わなきゃいけない。そのお金を使えば、旅ができるのに...。ちょうどその時、マットがスイスの国連でインターンをすることが決まっていて、私は彼に同行する計画を立てていました。彼がインターンをしている間に、旅をしようと考えていたんです。

だけど、結婚式に必要な費用を見て、まるで恐ろしいものを見ているかのような気持ちになりました。ずっと結婚式を挙げたいと思っていたけれど、結婚式を「したい」と「費用を払う」は、全く違うものだと、気付きました。マットがためらいがちに「結婚式をやめようか」と言った時、私は迷うことなく「そうしよう」と答えました。

一週間後、国連から連絡を受けた後、私たちは旅の計画に全てを注ぎました。ああ、私たちは正しい決断をした、私はそう思いました。だけどもちろん、ちょっとがっかりしたのも事実です。多くの女の子たちと同じように、私も結婚式を挙げる日を夢見ていましたから。Pinterestにボードをたくさん作っていたし、これまで友人3人のブライドメイドをしていました。結婚式できなくて悲しいという気持ちを隠していたけど、マットは気付いていました。

ある日ランチの途中で、彼は思いもよらないような提案をしてきました。後から振り返って私が「結婚した」という気持ちになれるよう、旅先で結婚写真を撮ってはどうだろう、というのです。結婚式のために大量のお金は使わなくていい、だけど将来写真を見て、私たちがどうしてお互いを好きになったか、なぜ私たちが結婚式をしないでお金を旅に費やすという選択をしたかを思い出させてくれる写真です。

私たちが一緒に旅を始めた頃、2人とも写真が趣味だったので、それぞれきちんとしたカメラを持っていました。そこで彼は、三脚、リモートスイッチ、それに写真映りが良いけれど、安価でバッグに詰めてどこへでも持っていけるウェディングドレスを買おうと提案してくれました。

これ以上ないほど完璧な提案でした。私たちはネットでドレスを買ってバッグに詰め、ヨーロッパに飛びました。始めは、後は旅を楽しむことを優先させて、写真は5〜10枚程度にしようと決めていました。

だけど撮り始めると、すっかりこの計画に夢中になってしまいました。

スペイン広場(スペイン、セビリア)

シヨン城(スイス、レマン湖畔)

マドリード王宮(スペイン、マドリード)

マッターホルン

私たちは毎回、長い時間をかけてカメラをセットし構図を決めました。その頃私たちは、大抵の恋人と同じように、初めて会った頃の「炎が燃え盛るような気持ち」が「小さな火花」に変わっていました。時間をかけて、自分の気持ちを相手に伝えることも少なくなっていました。だけど旅先で素晴らく美しい景色を目の前にして、私たちは時間をかけてお互いの気持ちを伝えあっていました。まるで魔法のような時間でした。

ドイツの南にある、美しい湖の一つで。

ノイシュヴァンシュタイン城(ドイツ)

南アイルランドの森の中で

写真は、想像していたよりずっと素晴らしく仕上がりました。私はもう、結婚式をする代わりに旅行を選んだことを、全く後悔していませんでした。だけど、私たちの両親はまだ結婚式をして欲しいと思っていたようです。ヨーロッパから戻った後に、小さな式をしてはどうかと勧め、フロリダキーズでささやかな式を挙げるお金を出してくれました。

それはとても素敵な式でした。だけど私がいつも思い出すのは、カメラを三脚にセットして、レンタカーの中で慌てふためきながらドレスに着替え、写真と写真の間に「好きだよ」と言ってくれるマットにキスしたことです。

美しい景色も、思い出作りに一役買ってくれました。だけど私にとって何よりも大切だったのは愛です。写真を振り返ると、そこに写っているのは愛です。どんな結婚式よりも、大切なことだ実感しています。

ドイツ、ローテンブルクの秋。

レディースビュー(アイルランド)

サハラ砂漠(モロッコ)

オーロラを見つめる(ノルウェー)

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ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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タイ、バンコク

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