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UPWORTHYが伝える「シェア」への執念

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facebookやtwitterでは、知り合いがシェアしたニュース記事などがよく流れてくる。その配信元は大手ニュースサイトから個人ブログまで多岐に渡り、人々はタイムラインを読み流しながら気になった記事をチェックする。つまりその内容次第では、無数の記事の中でのし上がれるかもしれないのだ。

しかしどんなに良い記事が書けても、知ってもらえなければ存在しないも同然。わたしたちはまだシェアされるための試行錯誤を重ねている状態だ。そこで今回は、アメリカで急成長しているリベラル系ニュースサイト・UPWORTHY(アップワーシー)から、人々が思わずシェアしてしまう秘密を紹介しよう。


UPWORTHYは、アメリカ最大のリベラル系市民政治団体のうちの1つ、MoveOn.org(ムーブオン)の元専務取締役(エグゼクティブ・ディレクター)であるイーライ・パリサー氏と、社会風刺専門メディア、The Onion(ジ・オニオン)の元編集長であるピーター・キークリー氏の二人によって2012年3月に創設された。出資者には、facebookの創業に関わり、オバマ大統領選挙のオンライン・キャンペーン・ディレクターの経歴を持つクリス・ヒューズ氏も名を連ねている。同サイトは開設後わずか14ヶ月で月間ユニークユーザー数(のべ訪問者数から重複を除いたもの)が3000万人を超え1、その成長スピードは今年日本上陸を果たしたThe Huffington Post(ザ・ハフィントン・ポスト)やソーシャルメディアニュースサイト・Mashable(マッシャブル)をも凌ぐ勢いだ。

同サイトは、すでにウェブ上にある画像や個人がYouTubeにアップした動画を記事にしたりすることで同性婚や貧困問題などリベラルで社会的意義のある情報を伝えようとしており、ニュースを引用する際も魅力的なタイトルに変更してオリジナルのリード文を添え、よりメッセージ性の強い記事に作り直している。そうした実践を繰り返す中で蓄積されたノウハウが、同サイトの提供するスライドシェアで惜しみなく公開されている。

■ タイトル25個ルール

人々は限られた時間の中で読むべき記事を厳選する。タイトルは、どうしてもクリックしたいと思わせるものでなければならない。UPWORTHYでは、なんと1つのコンテンツごとに25ものタイトル案を出すという。やけくそになって絞り出した25つ目の案は、タイトルの神様からの贈り物なのだそうだ。

しかし闇雲にタイトル案を並べればいいというわけでもない。同サイトは人々がシェアしたくなるときの感情を、悲しみより怒り、くつろぎより喜びであるとしている。具体的には、驚いたとき、人の誠実さや勇気ある人の物語に触れたとき、自分の意見を代弁して悪を糾弾してくれたときなどに生まれる感情である。ここで注意しなければならないのが、タイトルは曖昧すぎると人々は興味を示さないし、逆に具体的すぎても必要性を感じないということだ。一番多くの人の好奇心を刺激する絶妙なタイトルを考える必要がある。


■ 誰もが注目する画像とは?

特にfacebookでは画像が表示されるため、その役割は大きい。UPWORTHYのスライドシェアでは、人々の目を引く画像の特徴をいくつか挙げている。動物や赤ちゃんなどの可愛い画像や、PG-13(13禁)の少しイケナイ画像、興味深い有名人の画像に反応してしまうのは世界共通と言えるだろう。

その有名人の画像は顔をアップで大きく取り扱ったほうがより効果的だ。他には半分隠れているような気になる画像、男と女を比較した画像、大きく注釈が書き込まれた画像などがクリックされやすい。

■ 最終チェックはママにお願い!?

UPWORTHYでは、記事の最終チェックを他でもない自分のママにお願いすることを勧めている。なぜなら、アメリカでは中年の女性が一番シェアをする世代であるし、誰もママをがっかりさせるようなコンテンツは好まないからだ。

■ しつこいくらいシェアボタンを置こう

選びぬかれた画像と25つの案から厳選したタイトルで記事をクリックさせ、読む人の心を動かせればもうこっちのものだ。

人々はその気持ちを誰かと共有したくてうずうずしているはず。背中を押してあげるためにも、シェアボタンはしつこいくらい設置しよう。UPWORTHYでは、記事のメイン画像または動画のすぐ上と下にfacebookのシェアボタンとツイートボタンを1セットずつ置いており、約1分後には「いいね!」をお願いするダイアログが画面いっぱいに表示される。さらにPCブラウザではマウスオーバーでメインコンテンツの画像や動画の上に1セット、右下からはシェアを勧めるポップが現れるという徹底ぶりだ。

いくつかUPWORTHYのやり方を紹介してきたが、彼らが一番強調していたのはタイトルや画像を変えて何度も実験を繰り返すことの重要性だ。わたしたちはやはり試行錯誤を重ね続けなければならないが、その中で発見される法則性や鍛えられたセンスは他のサイトと戦う上で確かな強みになることだろう。

参考にしたスライドシェアでは、ある記事についてAとBどちらのタイトルがより多くのクリックを獲得したかといういくつかのクイズがあるので、挑戦してみてはいかがだろうか?

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(2013年10月20日The New Classic「UPWORTHYが伝える「シェア」への執念」より転載)

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