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学校のテストにも出るかも? 公職選挙法を読み解く

2014年12月05日 00時25分 JST | 更新 2014年12月05日 00時25分 JST

 選挙では、お金や物の量の差で勝敗が決まらないよう、様々な制限が設けられています。そのルールを定めるのが、1950年に制定された「公職選挙法」という法律です。学校のテストや受験で出題されるかも知れない乗り物やお金、道具、選挙運動に関するルールを読み解いてみました。(カッコ内は根拠となる条文) 

election

イラスト・すぎうらあきら

※「エレくん」は朝日小学生新聞に時々現れる妖精。英語で選挙を表す「election」から名付けられた

◯乗り物のルール

 選挙運動ができる期間中は、選挙カーで街を走る候補者の姿が見られます。実は車だけではなく、船も使えます(141条1項)。選挙区の場合、用意できるのは候補者一人につき1台または1隻。多くの人に呼びかけるために使うスピーカーも、1セットだけに限られます(141条1項1号)。

 選挙区の場合、車の使用料はとられません(141条7項)。また、電車や飛行機に無料で乗れるチケットも使えることになっています(176条)。

◯お金のルール

 立候補する時は「供託金」を法務局に納めなくてはなりません(92条)。当選する気がなく、名前を広めるなどの目的で立候補するのを防ぐためです。金額は選挙の種類によって違い、衆院選の場合は選挙区で300万円、比例代表で600万円。衆院選の選挙区の場合は10%など、有効な投票の総数に対して一定の票数をとれば返ってきますが、とれないと国に納められます(93条)。

 お金や物で票を動かすことにつながる行いは、厳しく制限されています。候補者が差し入れをもらうことやごちそうをすることは禁止です(139条)。

 選挙を手伝ってくれる人へのもてなしにもルールがあり、弁当は一人につき千円以下、茶菓子(おやつ)は500円以下となっています(施行令129条1項1号)。

◯道具のルール

 衆院選の選挙区の場合、配ることができるのはハガキで3万5千枚、ビラは2種類までで7万枚。そのすべてに、選挙管理委員会からもらう証紙をはらなければなりません(142条)。

 候補者の訴えをインターネット上で広めるのが「ネット選挙活動」です。長らく禁止されていましたが、国政選挙では2013年の参院選で初めて認められました(142条の3~7)。衆院選では今回が初です。

◯運動のルール

 選挙カーではスピーカーを使って、候補者の名前を何度も読み上げます。こうしたことができるのは、午前8時から午後8時まで(140条の2)。学校や病院などの周りでは静かに努めるように定めています(140条の2、2項)。現実はどうもそうなっていませんが、条文によると車で走る間は名前を読み上げる以外の選挙運動はできないと定められています(141条の3)。

 有権者の家を戸別に訪問して投票を呼びかけるのは禁止(138条)。また20歳未満の人は選挙運動自体が禁止されているので、注意しましょう(137条の2)。

※条文はすべてこちら(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO100.html)で見られます。

この記事は日刊「朝日小学生新聞」12月5日付に掲載しました。紙面のサンプルや記事の一部も見られます。「朝日小学生新聞」「朝日中高生新聞」のホームページはこちら (http://www.asagaku.com