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ドイツの労働生産性は、なぜ日本よりも高いのか?

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私は時々ドイツに駐在している日本のメーカーや銀行の駐在員の方々から、「なぜドイツ企業の生産性は高いのか」と尋ねられることがある。

彼らは、「ドイツ企業は効率的で、生産性が高い」という印象を持っている。そのことは、複数の研究機関の報告によって裏づけられている。

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ドイツ人の労働時間は、日本よりも短いが、労働者1人あたりが生み出す付加価値は、日本を上回っている。この事実は、日本ではあまり知られていない。(写真はベルリンにて筆者撮影)

経済協力開発機構(OECD)が2013年の各国の労働生産性を比較した調査がある。OECDは、1時間あたりの国内総生産(GDP)を労働生産性とみなしている。ドイツが労働時間1時間あたりに生み出すGDPは、62.2ドル。調査対象となった33ヶ国の内、第6位だ。

これに対し日本は41.1ドルで、ドイツより34%も低い。日本の順位は33ヶ国中第21位。またドイツの生産性は、2003年から2013年までに約44%増加しているが、日本では34%しか増えていない。

時間あたりのGDPで測った生産性に大きな差がある最大の理由は、労働時間だ。OECDによると、2012年のドイツの就業者1人あたりの平均労働時間は1393時間。日本(1745時間)に比べて352時間、20%短い。

労働生産性は、GDPを労働時間で割って算出される。したがって、労働時間が短いほど労働生産性は向上するのだ。

2013年のドイツの国民1人あたりのGDPは、4万3667ドル。日本(3万6294ドル)を20%上回っている。つまり、ドイツ人は日本人よりも労働時間が短いのに、日本を上回る国富を生み出しているのだ。

またドイツの研究機関フリードリヒ・エーベルト財団も、2012年に公表した「ドイツの生産性の国際比較」という報告書の中で、2010年の労働時間1時間あたりのGDPを比較している。米国の生産性を100とすると、ドイツは90だが日本は70と水を開けられている。

ケルンのドイツ経済研究所(IW)も、各国の生産性を比較した研究報告書の中で、製造業のドイツで1時間ごとに生み出されるGDPは、日本を19%上回っていると指摘している。

日本の経済産業省の2013年度版・通商白書も、2009年の時点で米国の労働生産性を100とした場合、ドイツの労働生産性の対米比率が85.9%であるのに対し、日本は57.2%とドイツに水を開けられていることを指摘している。

ドイツでは高齢化・少子化によって労働人口が今後急激に減るため、労働の効率化と生産性の向上はさらに重要な課題になると見られている。

保険毎日新聞連載コラムに加筆の上転載

(文・ミュンヘン在住 熊谷 徹)筆者ホームページ: http://www.tkumagai.de

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