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リオ五輪など揺れるロシア。日本には外交チャンス?

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組織的なドーピングで非難を浴びるロシア。ウクライナ危機やシリア問題などを巡って国際社会でも孤立を深めている。そんな苦しい立場にあるロシアに8月、小泉元首相の秘書官として有名な飯島勲氏の姿があった。

場所はモスクワのペトロフスキー宮殿。エカテリーナ2世によって建てられ、現在はモスクワ市迎賓館として使われている格式高い建物だ。そこでは、ロシアとしては少し変わった晩餐会が開かれていた。

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出席者は日ロの政府関係者や企業経営者などおよそ270人。「変わっている」のはそのメニューだ。九条葱、賀茂茄子、水菜など日本野菜がずらりと並ぶ。万願寺唐辛子や壬生菜なんて、私は日本にいてもあまりなじみがない。

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国産野菜と言えば、日本では「美味しくて安心安全」のイメージが強い。しかし、EU各国に目を向けると、東日本大震災による原発事故の発生以降、日本から輸出される食品には放射性物質検査や政府機関の証明書を求めるなど規制が続いている状態。決してイメージがいいとは言えない。

これを打破する鍵は、とにかく食べてもらうこと。日本食そのものは世界でブームが続いているため、イメージは良い。「本物の日本食」には「本物の日本産食材」が欠かせないと食べてわかってもらえば、輸出拡大に向けた足がかりとなるのだ。

そのため、今回のイベントでは、野菜、肉、お茶や日本酒はすべて日本からの持ち込みにこだわり、シェフは老舗料亭の調理総支配人を務める佐竹洋治氏が現地へ飛んで腕を振るった。それだけでなく、主催したJA京都や農林水産省によると、ロシアの一流シェフと合同で調理に当たったという。日本の一流シェフが調理しただけでは一度きりのイベントで終ってしまう。そうではなく、「本物の技術」を現地で育てていけば、需要の裾野を広げていくことができる。

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この晩餐会の他にも、ロシアの食品産業経営者を集めて貿易活性化に向けた方策を協議する場を設けたり、ホテルやレストランで市民に対して日本食や日本酒を振る舞うフェアを開催したりと、アピールに余念がなかった。

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今回のイベントは日本側にとって「なかなか回復しないイメージを取り戻したい」という意図が大きく透けて見えるが、ロシア側にとってもメリットは大きいようだ。政府関係者に話を聞いたところ、「宮殿まで貸し出して日本食イベントを行なうのは、日本との関係強化を重視しているから」と分析していた。日本との関係強化の先にあるものといえば、国際社会からの孤立脱却だ。

EUによる経済制裁解除やサミットへの復帰など、日本との関係をきっかけに何とか現状を打破したいとロシアが考えるのは自然だ。日本との関係を国内外にアピールできるなら、そのメリットは大きい。逆に、それだけ苦しい立場にあると読み解くこともできる。

ロシア側の意図が本当にそうであるならば、日本産食材の輸出拡大のみならず、北朝鮮問題、北方領土問題などでも日本は世界の中でイニチアチブをとれる可能性がある。もちろん、「日本がロシアにうまく利用される」という懸念も残る。

日本食イベントを「本当の成功」につなげられるか、これからが正念場だ。