学校での勉強を一生懸命頑張ればIQは高くなっていきますね。しかし、IQを高めようとすると、EQが下がってしまうという、現象が多くなってきています。

IQ=知能指数は、

計算力、分析力、記憶力などの能力を示すものですね。

EQ=情動指数。感情指数は、

心の知能指数とも言われていて、自分の感情を認識し、自制する能力、

他者に共感して理解する能力などを示しています。

学校での勉強を一生懸命頑張ればIQは高くなっていきますね。

学力社会ではIQが高ければ仕事もできると考えられているため、

私たちは、小さい頃から勉強に専念していくわけです。

勉強に専念していくと、周囲の友達も競争相手として

意識するようになり、思考はどんどん窮屈になっていきます。

勉強が出来なければ、すべてがダメと思い込んでしまい、

自分の周りにバリアを張って心を閉ざしてしまう。

IQを高めようとすると、EQが下がってしまうという、

現象が多くなってきています。

小さい頃、公園で遊んでいるとき、順番を守ったり、

遊びたい遊具を誰かに譲ったり、泣いている子をなぐさめたり、

一人で寂しそうにしている子を仲間に入れてあげたり、

自分の気持ちを抑えたり、他者に思いやりを持って接っしたり

EQを高めることを遊びや日常生活の中で私たちは

自然と学んでいるんです。

IQを高めようと、頑張りすぎてしまうことで、

自分の感情を抑えることができなくなったり、

他者を思いやる気持ちが持てなくなったりしてしまうんですね。

競争とは窮屈なものですね。

心を閉ざしてしまうメカニズム

脳内では、目や耳から入った情報は感覚信号となって、

視床というところで動物的、本能的なことを判断して、

大脳新皮質に送られ、人間的、理性的に判断するという

働きをしています。

この間に扁桃核といって、危険に備えるためだけの場所があり、

まず入ってきた情報が自分にとって嫌いなものか、

自分を傷つけるものか、怖いかを判断するようになっているんです。

この扁桃核が危険と判断してしまうと、理性で抑えようとしても

身体が硬直して動けなくなってしまったり、

興奮して叫んだり暴れたりしてしまったり、

自分で自分を制御できなくなってしまうんです。

怒ってしまった時は、その問題点を再確認してみる。

何が原因で怒ってしまったのかを冷静に考えるようにしていくと、

扁桃核の支配が解けて、理性での判断ができるようになっていきます。

不安になってしまったときは、どれだけ希望を感じられるか、

どれだけ楽観的に物事を考えて軌道修正していけるかを考えていくことで、

扁桃核の支配が解けて、理性での判断が出来るようになります。

希望というのは目標を達成しようとし続ける強い意志と、

目標を達成するには何をすればいいかが分かっているときに生まれます。

希望がある人にはストレスは少なく、

IQが同じレベルなら、希望を持っている人のほうが大きく進歩していきます。

楽観というのは、小さな失敗に捕らわれることなく、

その経験を基に新しい発想をして、

最終目標に向かって期待を持ち続けるということなんです。

衝動の支配から自分を解放する

自分の感情を再確認することで怒りの衝動を抑えていき、

起こる出来事には常に希望を持って、

失敗からも学んで新しい発想をして、

目標達成に向かって期待し続けることで不安を抑えていけば、

衝動に支配されことなく、

常にベストな自分でいられるようになります。

怒りと不安に支配されない状態であれば、

他者からの苦情も有益な情報と受け止められるので、

争いは少なく仲間が増えていくようになります。

共感とは、相手の言葉だけでなく、

表情や素振りなどから気持ちを察するようにすることです。

周囲の人たちと敵対することなく、有益な関係を築くために、

共感力を養っていけば、自然と仲間が増えていくものです。

EQを高めるように努力していくことは

ストレスを感じにくい状態になっていくことでもあります。

ストレスが少ない状態になると、脳全体がバランスよく活動できるようになり、

結果としてIQも高まっていきます。

IQより、EQを高めて、

ストレスを減らして自分の能力をさらに磨いていけば、

人生はとても豊かになっていきます。

EQを高めていきたいですね。

(2016年04月04日「ボトルボイス」より転載)