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「最後は勝つ!」 レスリング最強女子軍団、リオの結果を東京へつなげる

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地球の裏側、ブラジルのリオデジャネイロで行われた4年に1度の熱い戦いを終えたばかりのレスリング女子日本代表6名。金メダル4名、銀メダル1名というすばらしい結果で、日本の実力を世界に見せつけました。いよいよ次のオリンピックは東京開催。階級を問わず強さを見せる彼女たちの今、そして2020への思いについて、リオ直前、新潟県十日町市の桜花レスリング道場で合宿中の6人に聞いたインタビューをお届けします。


吉田沙保里選手インタビュー
伊調馨選手インタビュー

自分のレスリングをすることが、きっと結果につながる


――吉田選手、伊調選手ともにリオデジャネイロ五輪では、女子アスリートとして史上初の4連覇がかかった大会です。
注:吉田選手は銀メダル、伊調選手は金メダルを獲得しました。

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吉田 オリンピックで4連覇ですから簡単には勝たせてもらえないと思っていますし、ライバルの選手も打倒・吉田、打倒・伊調という感じだと考えています。やっぱりオリンピックでは気持ちの部分がいちばん大事だと思います。そして、ケガをしたら100%の力を出すことができないので自己管理をしっかりとしていました。やっぱり、自分のレスリングを出して戦えることが、結果につながると信じています。

伊調 (吉田)沙保里さんが言っているように、4連覇は簡単ではないと思っています。オリンピックでは心身ともにいいコンディションで臨めることが大切で、3度のオリンピックの経験を生かして戦えるからこそ、成績がついてくるのだと思っています。


「負けたくない」「最後は勝つ」という強い思い


――お二方ともすばらしい連勝記録をお持ちですが、ここぞという本番で勝つための秘訣、大きな国際大会で緊張せずに自分の力を発揮するための方法があるのでしょうか。

吉田 秘訣はよくわからないですけど、私は「やるしかない」と心に決めて戦っています。また、「負けたくない」「絶対勝ちたい」という気持ちを全面に出して戦っていますね。

伊調 日頃からの練習でしっかり自信をつけてマットに上がれるようにというのは意識していますし、どんな状態でも最後は勝つという気持ちを大切にしています。

――4度目のオリンピックに向けて、過去の3大会と比べて心境の変化や何か違うと感じることはありますか。

吉田 自分自身はそんなに変わっていないと思いますが、対戦相手は変わりますし、若くなっています。たぶん、私たちが最年長だったと思いますけど、若いパワーや勢いに負けないように、集中してやらなければいけないと思っています。

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伊調 リオの前のオリンピックに3回出て、3回ともいろいろな体験をし、記憶もあったので、それを強みとして活かすことができると思います。どの大会も同じではなく、心身のコンディションがいい時も悪いときもありました。でも、悪い時でもしっかり自分のペースで戦うことができました。

――スポーツ科学が進み、他のスポーツでは様々なデータなどを駆使して戦っています。レスリングではどうでしょうか?

吉田 私たちも以前からデータを活用したり、ビデオで相手の分析などを行ったりしてきましたね。分析担当の専任コーチがいて、世界各国で行われているたくさんの大会のビデオを全部入手しています。それを選手の私たちが見ることができるようになっています。2012年のロンドンオリンピックからは、試合が終わったら、すぐに次に対戦する選手の試合のビデオを見て研究できるようになりました。

伊調 こういう仕組みを整えてもらえて、本当にありがたいと思っています。


まず、日本で勝つのが難しくなる。後輩たちはどんどん強くなる


――吉田選手、伊調選手は一緒に、4大会のオリンピックに出場することになります。それぞれにとって、お互いはどういう存在なのでしょうか。

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吉田 カオリン(伊調選手)は、中京女子大学(現・至学館大学)の後輩ですけど、先に中京女子大学附属高校(現・至学館高校)に入っていて、私が大学に入ってからはずっと一緒に練習してきた仲です。後輩ですが、本当に尊敬できる選手ですし、自分にはできない技も持っているので、見ていてとても勉強になります。ここまでずっと一緒にやって来られたこともうれしいですし、2人そろって4大会連続でオリンピックに出場することができて最高です。

伊調 沙保里さんは昔から変わらない人です。いつも笑顔で元気で、必ずチームの中心にいる、ムードメーカー的な存在です。沙保里さんがいるだけでまわりが明るくなりますね。

――リオデジャネイロオリンピックで初出場の4人は、至学館大学の後輩です。後輩たちも含めて、日本の女子レスリングが世界の中で、だんだん強くなってきているのは、どのような理由があると考えていますか。

吉田 日本代表選手の全員が至学館大学出身というのはとってもうれしいことです。でも日本では強い選手がたくさん出てきているのでこんなことは、最初で最後なのかなと思っています。
女子レスリングが強くなったのは、まず練習を厳しくやっているということがあります。また、私たちの上の先輩たちが、世界チャンピオンになるなどとても強かったので、その先輩たちの姿を見て私たちも学ぶことができたからこそ、今、私たちが女子レスリングを引っ張っていくことができていると思います。
後輩たちが、後ろからついてきてくれているのは私たちにとって心強いことですし、後輩が追い上げてきているからこそ、私たちもまだ負けないぞという気持ちでがんばれます。とても良い相乗効果になっていると思っています。

伊調 沙保里さんのおっしゃる通りだと思います。それにレスリング女子の競技人口がだんだんと増えてきていますし、個々の選手の技術も上がってきています。これからは、まず日本国内で勝つのがますます難しくなっていくでしょう。これからの選手たちは大変だけれども、もっと強くなっていくのだと思います。


マットの設置や、ジュニアの育成のおかげで、競技人口が増えたと思う


――スポーツくじ(toto・BIG)のサポートを受けて「ナショナルトレーニングシステム研修会」(ナショナルチームのコーチとトップクラスの選手を指導者として派遣して行う技術指導と実践練習)が実施されています。

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吉田 すごくありがたいことだと思います。スポーツくじの収益による助成のおかげでトレーニングの機会が増えていることはたいへん助かっていますし、感謝しています。

伊調 強化の取り組みは私たちの頃に比べたらずいぶん変わり、進化してきていると思います。日本は2020年東京オリンピックを考えてのことももちろんあると思いますが、日本に限らず世界でも競技人口が増えてきているので、指導を受け、持っている技術が高くなることで、女子レスリングはますますおもしろいスポーツになっていくと思います。

――全国少年少女レスリング選手権大会、ジュニアクイーンズカップレスリング選手権大会もスポーツくじ(toto・BIG)の収益による助成を受けて開催されています。こうしたジュニア育成に積極的に取り組んでいる活動の影響は大きいでしょうか。
また、日本各地の体育館やトレーニングセンターにレスリングマットが設置されるなど、近年のレスリングを取り巻く環境についてはどのように感じていますか。

吉田 たくさんの会場にマットが設置されて、大会が開けて、私たちも子どもたちも思い切って試合ができるのは素晴らしい。私たちの時代とは違って、今は予選をしてから全国大会が開催されるようになるほど、レスリングをする子どもたちが増え、盛んになったなと感じます。

伊調 ジュニア育成に取り組んでいるからこそ、競技人口が増えていると感じています。地方の子どもたちの育成の仕方は、自分が小学校の頃とはずいぶん違いますね。大会に参加する人数が増え、会場が大きくなり、規模がとても大きくなりました。私たちの頃は、2~3回勝ったら、すぐメダルがもらえましたが、今はもっともっと勝たないといけなくなりました。大会で出会う、夢を持った子どもたちの目はきらきらしていますし、自分が伝えられることがあれば積極的に教えていきたいと思っています。


4年あれば、まだ芽が出ていない子が育ってくる可能性がある


――リオデジャネイロオリンピックでは4選手が初出場で、2020年東京オリンピックに向けて若い世代が育ってきて、女子レスリングにとって良い流れになってきていると思います。

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吉田 そうですね。今回、初出場の4選手は若手として注目されています。
でも、東京オリンピックまでにはまだ4年もありますから、今、強い選手がそのまま活躍できるかどうかはわからないところがあります。今はまだまったく芽が出ていない選手でも4年あればチャンスを得て、逆転する可能性があります。それぐらい4年という時間は大きいと思います。たくさんの若い子たちが育ってきている中で起こる競争がとても興味深いですし、楽しみです。

伊調 女の子は、4年あれば結構、化けると思うんです。今、強い選手たちもうかうかしていられないはずです。4年で一気に成長する選手もたくさん出てくると思うので、そういった意味でのライバル争いは楽しみです。

――自分たちより年下の選手と対戦したり、練習することで、たくさんのライバルを育てることにもなります。

吉田 いい循環になっていると思います。私たちはもう30歳を超えているので、いきなり伸びることはないですが、若い選手たちは、どんどん進歩していきます。そこが怖いところではあると思いますけど、私たちはベテランなので経験という貯金がありますから。

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伊調 自分への刺激になるので、どんどん若い選手には育ってきてほしい。日本の女子レスリングがずっと世界の強豪でいられるためにも、そのほうがいいと思います。

――2020年の東京オリンピックについてはどのように考えていますか。

吉田 リオデジャネイロオリンピックまでは、それしか見えていなかったので、先のことは考えていませんでした。できれば出場したいですが、まだどうなるかわかりません。

伊調 リオデジャネイロオリンピックが終わったら、じっくりと考えたいと思います。

――最後にスポーツくじ(toto・BIG)を購入することを通じて、女子レスリングをサポートしてくれているファンや、さまざまなスポーツを広く応援してくれているファンにメッセージをお願いします。

吉田 オリンピックや世界の大会で活躍することで、ファンの皆さんに注目してもらう機会が増え、応援してもらえて、いろいろな支援をいただくことができているので、すごくありがたいです。私たちの活躍が皆さんの勇気につながったり、気持ちを高めたりできればうれしいと思っています。皆さんに応援していただいているからこそ、がんばれるので、これからも応援をよろしくお願いします。

伊調 ファンの皆さんの応援やさまざまな支援がなければ、世界で戦うことは簡単ではありません。しっかり結果を残すことで私たちも恩返しをしたいと思いますし、これからも良い相乗効果が得られるように取り組んでいけたらいいなと思っています。



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吉田 沙保里(よしだ さおり)

1982年10月5日、三重県津市出身。身長156cm。自宅でレスリング道場を開いていた父の指導のもと、3歳でレスリングを始め、オリンピックには2004年アテネから4大会連続出場。世界大会16連勝の記録を持つ。リオ五輪では惜しくも銀メダル。


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伊調 馨(いちょう かおり)

1984年6月13日、青森県八戸市出身。身長166cm。兄と姉の影響でレスリングを始める。オリンピックには2004年アテネからリオまで4大会連続出場し、すべて金メダルを獲得。オリンピック女子史上初の4連覇を果たした。


登坂絵莉選手インタビュー

大切なのは平常心を保つこと。そう思って試合に臨みます


――リオデジャネイロオリンピックは初めてのオリンピックです。どんな気持ちで臨みますか。

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登坂 本当にずっと目標にしてきて夢だった舞台ですし、どんなところなのだろうと楽しみにしています。世界選手権を3連覇して迎えるオリンピックなので、ここで負けたら意味がないという気持ちがあり、でも一方では負けちゃったらどうしようという不安もあります。そんな状態ですが、いちばん大事なのは平常心を保っていつも通りの試合をすることだと思って試合に臨みます。
注:登坂選手は金メダルを獲得しました。

――世界を見ても日本の女子レスリングは強い。その理由はなんでしょうか。

登坂 日本国内での争いが激しいことが一つ理由にあると思います。特に私はライバルが多いので、いつ負けるのかわからないという状態で常に過ごしつつ、日本代表になり、そのまま世界チャンピオンという状況になっています。また素晴らしい先輩たちの戦い方を間近に見られるというのも大きいと思います。


強いライバルが増えたぶん、お互いに切磋琢磨できる


――小さい頃や小中学生時代に、全国少年少女レスリング選手権大会、ジュニアクイーンズカップレスリング選手権大会に出場したと思います。これらの大会はスポーツくじ(toto・BIG)の収益による助成を受けて開催されています。

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登坂 たくさんの方の協力があって、私たちの大会が運営されていると思いますし、そこは本当に恵まれているなと思います。全国大会は小さい頃の目標でしたし、一年の中でも大きなイベントでした。毎年、大会という目標があることが、自分を一つひとつ成長させてくれたと思います。

――レスリングの強化の一端を担っている「JOCエリートアカデミー」もスポーツくじ(toto・BIG)の収益による助成金でサポートされています。強い選手が増えたことは、どう影響していますか。

登坂 エリートアカデミーの一期生だった宮原優さん(東洋大学・22才)には小さいころには勝つことができていましたが、中学、高校で負けることが多くなり、今はまた勝てるようになりました。ライバルが増えた分、競争が厳しくなり、いい意味で切磋琢磨できていると思います。その中で自分が代表になるんだという気持ちでやっています。

――2020年には東京オリンピックが開催されます。

登坂 次のオリンピックは東京で開催されるということで、何が何でも出たいという気持ちでいますし、これからの4年間はあっという間に過ぎると思います。リオデジャネイロ、東京と2連覇できたら最高だなと思います。

――スポーツくじ(toto・BIG)を購入することを通じて、レスリングはもちろん様々なスポーツを応援してくれているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

登坂 いつも競技に集中できる環境を与えていただいてありがとうございます。私ができるのは、練習して結果を出すことだと思っています。感謝の気持ちを持って、これから少しでもいい結果を出して、皆さんに勇気や夢を持ってもらえるようにがんばるので、応援をよろしくお願いします。



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登坂 絵莉(とうさか えり)

1993年8月30日、富山県高岡市出身。身長152cm。小学3年生の時に国体選手だった父の勧めでレスリングを始める。2013年より世界選手権で3連覇を果たし、リオでオリンピックに初出場し、金メダルを獲得。


川井梨紗子選手インタビュー

階級を変更してよかった


――リオデジャネイロで、初めてオリンピックに出場します。

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川井 私は世界チャンピオンになって出場しているのではなく、階級も58kg級から63kg級に上げることで出場を果たします。いろいろ苦しい思いをして、日本代表に選出されることができました。この階級での経験は浅いのですが、「絶対勝ちたい」という強い気持ちで臨みます。
注:川井選手は金メダルを獲得しました。

――世界を見ても日本の女子レスリングは強い。その理由はなんでしょうか。

川井 日本国内にライバルが多く、争いが激しいということも理由としてありますが、女子レスリングがオリンピックの正式種目ではなかった時代から、福田富昭元レスリング協会会長(現・国際レスリング連盟副会長)たちが、力を入れて女子レスリングの普及や強化をしてきた土台があったからこその今ではないかと思います。


色々な方の協力があって、日本代表として立つことができる


――小さい頃や小中学生時代に、全国少年少女レスリング選手権大会、ジュニアクイーンズカップレスリング選手権大会に出場したと思います。これらの大会はスポーツくじ(toto・BIG)の収益による助成を受けて開催されています。

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川井 振り返ると、自分は小さい時に全国優勝したことはなかったのですが、目標を目指して必死になれる大会があって良かったと思います。
まわりの方の協力で実施される大会があって初めて、自分たちが大会に出て、力を発揮できます。それは、大会に出て優勝したとしても、決して自分だけの力ではないということだと思います。小さな頃は大会に出場しているだけで良く理解していなかったのですが、今、日本代表としてオリンピックに出場したという立場になってみると、ほんとうにいろんな方の協力があることがわかり、改めてスポーツは自分だけでやっているのではないと気づきました。

――スポーツくじ(toto・BIG)の収益による助成を受けて、日本各地の体育館やトレーニングセンターにレスリングマットが設置されるなど、レスリングを取り巻く環境についてはどのように感じていますか。

川井 東京や新潟で合宿したり、いろんな場所で不自由なく練習に集中できるのは、やはりまわりの方々の協力のおかげですし、子どもたちから日本代表選手まで、競技に集中できる環境を与えていただき感謝しています。

――2020年には東京オリンピックが開催されます。

川井 やはり、地元開催で注目が集まると思いますし、リオデジャネイロオリンピックの経験を生かして、東京では絶対、金メダルを取りたいと思っています。

――スポーツくじ(toto・BIG)を購入することを通じて、レスリングはもちろん様々なスポーツを応援してくれているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

川井 私たちが活躍できるのはまわりの方のサポートやファンの応援のおかげです。これからも結果を出して、皆さんに喜んでもらえるようにがんばりたいと思います。



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川井 梨紗子(かわい りさこ)

1994年11月21日、石川県津幡町出身。身長160cm。両親ともレスリング選手で、自身も小学2年生でレスリングを始める。世界ジュニア選手権では2013年に55kg級、2014年に59kg級と2階級制覇。2015年の世界選手権では階級を63kgにあげ、銀メダルを獲得。リオでオリンピックに初出場し、金メダルを獲得した。


土性沙羅選手インタビュー

強い先輩たちの身近で練習できることがプラスになっている


――リオデジャネイロで、初めてのオリンピックへの出場を果たします。

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土性 私はもともと67kg級で、以前はオリンピックの階級になかったのですが、今回から私にちょうどいい69kg級ができ、オリンピックに出場することができてうれしいです。大会まで大きなケガもなく順調に調整することができましたが、本番は緊張するでしょう。自分のスタイルは攻めるレスリングなので、ライバルとなる外国人の選手たちは大きい選手が多いですが、しっかりタックルにいくことで勝負したいと思います。
注:土性選手は金メダルを獲得しました。

――どうして日本の女子レスリングは強いのでしょうか。

土性 日本代表だけでなく、大学も含めて各自が気持ちを高く持っていること、そして、他の国よりもたくさん練習しているからだと思います。
また、吉田選手や伊調選手が大学の先輩であり、オリンピックや世界選手権で何連覇もしている選手で、そんな先輩たちの身近にいて一緒に練習できることはとてもプラスになっています。2人は練習に対する姿勢が素晴らしいですし、一回一回の練習を全力でこなしている姿には本当に感銘を受けます。それに、ビデオなどを使った研究にもとても熱心に取り組むのもすごいと思っています。

――女子レスリングはリオデジャネイロオリンピックから階級が6つに増え、土性選手を含めて4選手が初出場です。

土性 6人全員が至学館大学出身か在籍の選手で、同じチームで練習している選手と一緒にオリンピックへ行けることは本当に心強かったです。(吉田)沙保里さんは、私が小さいころから一緒に練習をしていて、吉田さんのお父さんにも指導していただきました。レスリングを始めたころから目標としている選手と一緒にオリンピックに出場できて、とてもうれしいです。


東京オリンピックに出場できたら、家族やたくさんの友達に見に来て欲しい


――小さい頃や小中学生時代に、全国少年少女レスリング選手権大会、ジュニアクイーンズカップレスリング選手権大会に出場したと思います。これらの大会はスポーツくじ(toto・BIG)の収益による助成を受けて開催されています。

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土性 たくさんの方のサポートがあって、小さい頃からいろいろな試合に出場できたことに本当に感謝しています。中学校の時のクイーンズカップで、その前の大会で勝っていた選手に準決勝で負けて、すごく悔しい思いをしてもっと頑張ろうと思ったことが強く印象に残っています。

――2020年には東京オリンピックが開催されます。

土性 やはり日本での開催なので出場したい気持ちが強くあります。年齢的にもすごくいい時期にあるので、東京オリンピックで金メダルを取れるようにがんばりたいです。出場できたら、家族やたくさんの友達に見に来てもらえたらなと思います。

――スポーツくじ(toto・BIG)を購入することを通じて、レスリングはもちろん様々なスポーツを応援してくれているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

土性 いつもたくさんの応援ありがとうございます。レスリングはマットがないと練習や試合ができないスポーツです。日本全国にマットの設置や大会開催を支援していただき、私たちがレスリングをできる環境があることを本当に感謝しています。そんな支援やサポートに恩返しができるようにこれからもがんばっていきます。



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土性 沙羅(どしょう さら)

1994年10月17日、三重県松阪市出身。身長159cm。吉田沙保里選手と同じ一志ジュニア教室でレスリングを始める。世界選手権では2013年銅、2014年銀、2015年銅と3大会連続メダル獲得。リオでオリンピックに初出場し、金メダルを獲得。


渡利璃穏選手インタビュー

75kg級は未知の世界。できることを精一杯やって臨んだ


――渡利選手はお名前が璃穏(りお)ということで、リオ(リオデジャネイロ)オリンピックは気合いが入っているのではないでしょうか。

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渡利 本当に偶然ですね。「いっしょだ!」と思ってから絶対出場したいという気持ちになりました。そんなリオオリンピックに出られるのは奇跡のようですし、二度とないチャンスだと思い、悔いのない攻めるレスリングをしようと思っています。

――渡利選手は本来63kg級ですが、2階級上げて75kg級で初のオリンピック出場でした。

渡利 階級を上げての挑戦だったので、思うように体重を増やすことができなくて大変でした。対戦相手も大きな選手が多く、未知の世界でした。でも、自分のできることを精一杯やって、大きな相手に対しても恐れず、最後まで攻める姿勢で戦いたいと思います。
注:渡利選手は惜しくも初戦で判定負けとなりました。

――どうして日本の女子レスリングは強いのでしょうか。

渡利 練習量が多いことはもちろんですが、身近にオリンピックや世界選手権で何連覇もするようなとても強い選手がいることが大きいと思います。強い選手を倒したいという気持ちで練習できますから。
吉田選手の一回一回のスパーリングで全力を出し切るところや、常に攻める姿勢なのはすごくためになります。伊調選手は組み手がうまく、相手のタックルを切るうまさもお手本になっています。


小学校の大会での悔しさが今につながっている


――小さい頃や小中学生時代に、全国少年少女レスリング選手権大会、ジュニアクイーンズカップレスリング選手権大会に出場したと思います。これらの大会はスポーツくじ(toto・BIG)の収益による助成を受けて開催されています。また、日本各地にレスリングマットが設置される取り組みも行われています。

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渡利 初めて全国少年少女大会に出たのが小学校5年の時で、1回戦でボロボロに負けて、それがとても悔しくてレスリングをもっとがんばろうと思いました。やはり、サポートがなければ、私がそういう経験をした大会の運営ができないと思います。
マット1枚1枚はかなり高価なものですし、なかなか準備できない場所もたくさんあると思います。そうしたところを支援していただき、子どもたちや私たちが試合や練習ができる環境を作っていただいているのは本当にうれしいですし、感謝しています。

――2020年には東京オリンピックが開催されます。

渡利 私はまだどの階級で戦うか決まっていませんが、オリンピックに出られるようにがんばりたいです。東京オリンピックでは、今まで応援していただいた方に会場に見に来ていただけるのでがんばりたいと思います。

――スポーツくじ(toto・BIG)を購入することを通じて、レスリングはもちろん様々なスポーツを応援してくれているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

渡利 いつも、たくさんの支援、応援をしていただいきありがとうございます。恩返しができるように、そして東京オリンピックで金メダルを獲得できるようにがんばっていきます。



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渡利 璃穏(わたり りお)

1991年9月19日、島根県松江市出身。身長163cm。松江レスリングクラブでレスリングを始め、2014年アジア大会63kgで金メダルを獲得。2015年の世界選手権の出場を逃すが、オリンピック出場のために75kg級へ階級変更。2016年3月に行われたリオ五輪アジア予選で優勝し、日本が唯一持っていなかった75kg級の出場権を獲得。選考を経てリオでオリンピック代表に初選出された。


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