「長時間労働是正」に大きな前進! 第六回一億総活躍国民会議

第六回一億総活躍国民会議でした。議題は「長時間労働是正」「女性の就業促進」「子どもの教育問題」について。

本日は第六回一億総活躍国民会議でした。

議題は「長時間労働是正」「女性の就業促進」「子どもの教育問題」について。

私のプレゼンに対して、最後に総理のスピーチで言及がありました!!!

出典:首相官邸ホームページ

「企業側に聞いたところ、政府が全体の労働時間の抑制や働き方を変えていくことについて、旗振り役を期待しているかということについて期待している人が90%ということは、皆帰るのだったら帰りたいということに変わり始めている。やっとそういう雰囲気に変わり始めたので、ここは、正に我々が更に背中を押していくことが大切であろうと思います。」

言及された企業アンケートは先日行われた「FJ緊急フォーラム:長時間労働是正/働き方改革」で発表された「FJ長時間労働アンケート2016」です。

「9割の企業が労働時間の全体的な抑制の旗ふりを政府に期待している」という結果を伝えました。

さらに総理から「労働基準法の改正につきまして、多様な議論がありました。これについては、現在提出中の労働基準法改正法案に加えて、36協定における時間外労働規制の在り方について再検討を行うこととします。」と明言していただきました。

長時間労働是正、残業時間の上限規制への大きな一歩です。

こちらが総理のスピーチ全文です。

本日のプレゼンは、FJ、(株)スリール、日経DUAL、長年長時間労働是正にとりくんでこられた小室 淑恵(ワーク・ライフバランス代表取締役社長)さんをはじめ、たくさんの皆様の声を届けています。

皆様の声が社会を変えていきます!

本当にご協力ありがとうございました。

出典:首相官邸ホームページ

資料はこちら。ご協力いただいた皆様の資料もすべて入っています。

そして私のプレゼン全文です。

「本日は青天井の長時間労働に上限規制を入れることが一億総活躍のサイクルをまわすという話をさせていただきます。成長と分配の好循環はお金だけではない。長時間労働是正は時間の分配です。

総理が「総労働時間抑制等の長時間労働是正」について言及されたことを受け、長時間労働撲滅FJ緊急フォーラムが開かれました。120席が告知から2時間で埋まるという国民的関心の高さが伺われました。

フォーラムで発表されたFJによる109社へのアンケート結果がこちらです。労働時間規制に反対すると思われてきた企業ですが、「国(政府)に、労働時間の全体的な抑制の旗振りを期待する」企業が9割でした。一社ごとの取り組みには限界があるということです。

こちらはとも働き家庭1233人のアンケート結果(日経DUAL)です。子どもができて働きにくい人が82%。「働きにくさ」の原因の上位4位までが「労働時間」です。

学生/若手社会人160名アンケート(スリール)では「ブラック企業のイメージは22時以降の帰宅」となり、また「希望した企業でやりがいのある仕事でも長時間労働の職場では30歳以降は転職している」と73.8%が答えていました。

そして小室 淑恵(ワーク・ライフバランス代表取締役社長)さんからは「労働時間を削減し、業績が上がり、出生率が上がり、メンタル疾患が減っている」10社の事例も資料として提出されています。

労働時間の取り締まりが強化されましたが、逆に「36協定の特別条項を実態にあわせて60時間から80時間にする」ことが実際に起きています。フタをしないとダメなのです。青天井だった特別条項に上限をつけることですべてが良いサイクルになります。

問題構造に対し、最小の資源で解決できるポイントをレバレッジポイントと呼びますが、まさに一億総活躍のレバレッジポイントは長時間労働に上限を入れることです。予算もかかりません。

個人は子育ての時間、家族との時間、勉強し成長する時間、恋愛や結婚をする時間をえることができる。少子化に貢献できます。

配偶者が長時間労働でなくなれば、女性活躍もすすみます。世帯年収も1億以上アップします。

保育園問題も解決します。お預かりの時間が減り、保育士の長時間労働がなくなれば、潜在保育士も復帰できます。

企業は時間をとられるのではない。業績アップ、高い生産性、イノベーション、競争力、良質な人材を得る。少子化にも貢献できます。

同一労働同一賃金も労働時間の上限があってはじめて、『際限なく働く正社員だから賃金が高い』という合理的な説明を排除できます。

一億総活躍の特効薬は「長時間労働に上限規制」をかけることです。

それも3年以内にやらなければいけません。

団塊ジュニア女性が、今40代になり、子どもを持てるのもあと3年ぐらいです。3年のうちに大胆な少子化対策をしないと、今後100年は子どもが増えるチャンスはありません。

今長時間労働を辞めることが、今後100年の日本の歴史を変えます。

総理の強いリーダーシップのもと、現行の労基法改正案を通し、次の次元へ進んでいただきたい。36協定に上限規制を、インターバル規制を、長時間労働をやめた企業へのインセンティブをお願いいたします。」

(2016年3月26日 「白河桃子オフィシャルブログ」より転載)

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