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103ヶ国を旅した竹沢うるまがアフリカで見た生命の美しさとは[中編]

2015年04月29日 22時38分 JST | 更新 2015年06月27日 18時12分 JST

TRiPORTライターのKANAです。

1021日間の103ヶ国を巡る旅をした写真家の竹沢うるまさん。前編に続き、中編は目を奪われて離せなくなる写真集「Walkabout」の中でも表現されている「世界の国々で感じたこと」を深く伺ってみました。

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イランの優しさ


ーイランでは人々の優しさに感動したそうですね。

イランの人々はすごく優しいんですよ。道端に立っていたら誰かが車に乗せてくれるし、ご飯を食べさせてくれる。イランにいるときは、お金をほとんど使わなかったですね。多くの人が「何かをしてあげたい」と思いながら、もてなしてくれるんです。以前にシリアも訪れたことがありますが、とても魅力的な人がたくさんいました。数々の報道により、イスラム圏に対して悪い印象が植えつけられている気がしますが、実際はものすごく優しい国だと思います。日本には限られた情報しか入ってきていないのに、それが全てだと思って判断するのは少し違うような気がしています。

旅に非日常はない


ー本の中にある「非日常はどこにもない」とはどういう意味ですか? 非日常を求めて旅に出る人が多いと思うのですが...。

世界のどこに行っても、そこには暮らしがあり、人々の日常に溢れています。例えば、エチオピアの奥地で成人の儀式に出会った時、儀式を受ける青年の家族が鞭で打たれているのを見ました。血が流れかなりの苦痛だと思いますが、彼らにとってその痛みに耐えることが、その儀式を受ける青年に対する愛を表すことなんだそうです。

これを見たら、たいていの人が非日常的な出来事だと思いますよね。でも、彼らにとってはこれが日常で、僕らの生活が彼らにとっては非日常なわけで。価値観はそれぞれ違って、世界中には様々な日常が溢れています。長く旅を続けているとそれが日常になってきて、3年近く世界を旅して帰国したときは日本が非日常になっていました。

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大地で感じた生命の美しさ


ーアフリカ大陸からヨーロッパに移動したとき、違和感を抱いたそうですね。

アフリカや南米の奥地などで、大地に密接にかかわりながら生きているような人達と多く日々を過ごしていたら、いわゆる文明国というものが何だか安っぽく、薄っぺらに見えてきたんですよね。アフリカにいる時、僕らと彼らとでは「生きる意味」や「幸せの定義」が違うということを感じました。僕らにとっての「生きる」とは、この先何十年も生きることができるということが前提になっていて、どうやってより良く生きるのかという意味だと思います。しかしアフリカでは違います。そこに明日の命の保証はないのです。その日、どうやって生き抜くのか。それが彼らにとっての生きるという意味です。そして、日々、生きているということがそのまま「幸せ」に繋がっていました。

ーだからアフリカなどの国々は生命力が美しいと?

しっかり大地に根ざしてひとつの生命として人々が生きている瞬間に、生命の輝きのようなものを感じ、美しく感じます。生命の輝きに差がある気がするんです。ウガンダの孤児院を訪れた時、子ども達はみな栄養不足で成長が遅く、実際の年齢よりも幼く見えました。それでも、毎日遠く離れたところに水を汲みに歩き、家畜を育て、同時に授業では必死に勉強しています。子供達は自分がそれをやらないと生き延びられないことを知っているんですよね。それを感じたとき、子ども達に溢れる生命力を感じ、生きることの美しさを知りました。

旅が氾濫する現世で103ヶ国を旅した竹沢うるまが思うこと[前編]

[竹沢うるま:1977年生まれ。写真家。同志社大学法学部法律学科卒業。ダイビングの専門誌「ダイビングワールド」(マリン企画)のスタッフフォトグラファーを経て、2004年独立。「竹沢うるま」として活動を始める。2010年日本を旅立ち、1021日103ヶ国を巡る旅を終え、2012年12月31日帰国。代表作はその旅の記録をまとめた写真集「Walkabout」(小学館)と旅行記「The Songlines」(小学館)。「うるま」とは沖縄の方言で、珊瑚の島という意味。]

(写真:赤崎えいか)

(取材・文:KANA「HOTな海外オシャレ旅LIFE」「TRAVEL PHOTO集

1か国に1か月ずつ暮らす旅をするトラベルフォトライター。「地図片手に世界を歩き回り、ガイドブックには載っていないHOTな場所やその土地で感じたことを記事やブログで発信。)


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▲編集元:TRiPORT