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日本人もタイ人も楽しめる「ソトアソビ」 両国を繋ぐYouTube番組企画の狙いとは

2014年10月10日 16時36分 JST | 更新 2014年12月09日 19時12分 JST

「日本とタイを繋ぐ動画番組」として立ち上がった「ソトアソビ」。第一章として、日本を好きになった2人のタイ人「サティさん」と「プータローさん」が北海道の食材を使って究極のタイ料理を完成させるため、札幌から函館まで、約250kmの旅をする模様が、日本語・タイ語の二カ国語字幕でYouTubeに公開されます。現在は第一部(北海道編)のPart1が公開中。第二部以降も日本の様々な観光地を回っていく予定です。

この動画を手がけるのが、角度を変えてタイからアジアを覗くウェブマガジン「anngle(アングル)」プロデューサー兼統括ディレクターのKen Yonexawaさん。Yonexawaさんは日本の企業で働いたのち、タイでの日系企業のWEB制作案件を見つけたことがきっかけでタイに住むようになったそう。タイでのこれまでの経験から「ソトアソビ」の撮影秘話まで、お話を伺いました。

クラブでの仕事で感じた、海外で働く面白さ

―― タイではこれまでどんな仕事をしてきたのですか。

タイにはかれこれ10年ちょっと住んできました。昼はWebのディレクションの仕事をして、夜はクラブでVJ(ビデオジョッキー)をやっていました。特に、この夜の仕事を通しては「海外の面白さ」を発見しましたね。それは日本なら普段会えない人にも海外なら会えるということです。例えば著名なDJに会うには、日本にいると何人もの関係者のツテを辿ったりある程度の立場がなければなりませんが、海外にいると誰でもフェアに会えるという感覚です。

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写真:Ken Yonexawaさんご提供

―― タイという国自体には、どんな印象がありますか。

タイっていろんな文化がミックスされていて、イギリス人のコミュニティがあったり、フランス人のコミュニティがあったり...興味のある国・人種のコミュニティに飛び込んでみて、いいなと思った実際の国に行く、そんなリトマス試験紙のような感覚です。

―― そのタイの情報を発信する「anngle」を立ち上げた理由は。

これだけ民族がミックスされているということは、内容がすごく濃い情報サイトが出来るだろうと思いました。ただ単にニュースを載せるのではなくて、「角度を変える」ことを意識して情報を発信しています。日本人にはタイの情報を通して海外生活や海外での仕事を身近に感じてもらい、タイ人には日本の様々な情報を通して新たな価値観と経験を伝えたいと思っています。

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写真:「anngle」トップページ

何もない町ほど「何かがある」

――「ソトアソビ」はどういったきっかけで始まったのですか。

今回一緒に「ソトアソビ」を手がけた映像プロダクション「RAWLENS」の圷(あくつ)健太がanngleを見つけて「面白い」と思ってくれたようで、直接メールが来たんです。「映像制作会社をやることになりました。今後なにか一緒に出来たらタイアップなんかもやってみたい」と。

そこから、日本人とタイ人が一緒に見ることの出来るような、他のメディアにはない話題性のある番組を作りたいと盛り上がりました。その後も同じマンションの別の階に住むことになったので自然とブレストが出来ていました。「ソトアソビ」のポイントになっている、タイ人に日本観光の面白さを伝えるということだけじゃなく「過疎化が進んでいる中で、日本の地方を盛り上げる」という角度にも切り込んで、これら二つを並行していこうと定まりました。

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写真:Ken Yonexawaさんご提供

――「地方を盛り上げる」という点について詳しく聞かせてください。

2013年のタイ人の日本へのビザ解禁から一年経ったこのタイミングは、大都市以外の地方への関心も集まるだろうし良いなと思いました。また、何度も日本に訪れるようなタイ人は、やはり富裕層です。彼らにとっては「この間、あの滝に行ってきた」というような(タイの中で)他の人が知らないことを知っているのがステータスにもなるようで、その点でもニッチな場所にフォーカスした番組をタイ人にアピールすることで、地方を活性化させるきっかけになると思っています。

―― 第一章は北海道が舞台ですね。

ご飯が美味しい、自然が豊かという点で、北海道はタイ人に一番人気です。また僕も実家が北海道なので、ロケ地の交渉に「タイでは北海道が人気ですし、僕ももっとタイ人を北海道に呼びたいんです」と話すと気持ちよく撮影に協力してくれるという点もあります。

―― 出演者のお二人はどのように選んだのですか。

2人ともFacebookで見つけました。「日本語が出来る外国人」って、通訳業務をしていても他の雑用も頼まれてしまったり、上手く使われちゃうんですね。なので、彼らにはソトアソビを通して「プラスα」の表現を身につけて、新たなスタンスで日タイを繋ぐ存在になってほしいと伝えました。そこに共感してくれたこともすごく嬉しくて。

彼らには台本を渡しておらず、すべてアドリブです。自分たちで考えて演出し、動いている姿には僕らも圧倒されました。例えばこれは第一章の最後の方のエピソードの裏話なのですが、函館でラーメンを食べる時「タイ人的な食べ方(音をたてずに食べる)をするのか、日本人的な食べ方(音をたてて食べる)をするのか、どっちにしたらいい?」というところまで僕らに聞いてきました。日本人だと、いきなりカメラを回したところでタレントじゃない限り色々考えて動くのは難しかったりするじゃないですか。

そもそも彼らには最初の撮影では「無料工場見学ツアーを楽しもう」と言っていたのですが、それは嘘で(笑)、本当の企画内容(北海道の食材でタイ料理をつくる)は撮影初日にサプライズとして発表しました。もちろんカメラを回したまま。とてもリアルな驚きの表情が撮れましたね。時には無茶ぶりにも答えてくれる彼らは僕らにとっても、宝のような存在です。

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写真:Ken Yonexawaさんご提供

あと、「田舎」と言われるところに行けば行くほどテンションが上がっていったのが面白かったですね。札幌や函館ほどの都市だとネットでもある程度情報を仕入れられるんですよ。事前情報のあまりないところに行ったときのリアクションが本当にリアルで。「何もない」と思っている町ほど、外国人視点で見ると「何かがある」と思います。

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写真:Ken Yonexawaさんご提供

―― 実際に「ソトアソビ」に出演している「サティさん」にも話を聞きました。

北海道って寒いじゃないですか? タイは一年中暑いので、非日常としての寒さを求めに行くんじゃないかと思います。今回は夏ですけど、実際に行ってみて北海道の自然って「すごいな」って思いました。あと食べ物がおいしくて、一杯食べました! 牡蛎をそのまま取って食べる「牡蛎小屋」なんてところにも行きました。その他に印象に残った場所は寿都町です。ここは風の町と言われていて風車があるんですよ。遠くから見るのではなく、真下に行ったときに風車が回る迫力がすごかったです。

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写真:Ken Yonexawaさんご提供

(ソトアソビを通して)日本人が当たり前と思っていることが世界から見たら素晴らしいことだったり、すごいって思われることだったりする、そういう点に気づいてもらいたいですね。タイ人にとっても、なかなか行けないような日本の観光地や、角度を変えた日本の良さを見てもらって、実際に「行こう」と動いてもらえたら嬉しいです。

(聞き手:市來孝人)

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ライター:Takato Ichiki

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