BLOG

シンガポール現役ダンサーに聞く、シビアな業界裏話

2014年11月11日 16時34分 JST | 更新 2015年01月10日 19時12分 JST

夢はジェットセッター! トラベルライターのCLISTINです。

シンガポールと聞くと、思い浮かぶのはマーライオンや天空プールがあるマリーナベイサンズ、ナイトサファリなどでしょうか。でも実は、ガイドブックには載っていない、現地に住む人々が毎晩集まって楽しむエキサイティングなナイトライフスポットもたくさんあるのです。

*シンガポール在住の方がおすすめするHOTなナイトライフスポット5選

そんな、安全で気軽に夜を楽しめるシンガポール。今回はナイトクラブシーンで活躍する現地在住のダンサーやDJの方達に、日本とは違うクラブの楽しみ方やナイトクラブでの働き方について伺ってみました。

老若男女楽しめるナイトクラブ

2014-11-11-11545917_735475796464655_1448059609_n.jpg

photo by zouk

日本では純粋に音を楽しみに来ている人が多いクラブと、いわゆるナンパ目当てが多いクラブで分かれがちです。シンガポールでもクラブによって特色があります。観光客向けのクラブはどこも、ボディコンの女性に高いお酒、ナンパしたりされたりで、派手でギラギラしているものが目立ちます。そういうクラブは、大抵音楽も似たりよったりで、流行りのEDM(エレクトロダンスミュージック)の曲が流れています。

一方、現地の人が集まるナイトライフスポットには、EDMの他に昔からあるコアなブラックミュージックが流れ、スキルの高いDJが揃い、音や踊りを純粋に楽しみに来ている人々が集まるクラブやバーもあります。ちなみに、シンガポールで乾杯する時はビールやテキーラではなく、ウイスキーで乾杯するのがメジャーなようです。1本5万程する高価なウイスキーボトルを入れるのがステータスなのだとか。

飲み方としては、グリーンティーで割るのが人気。グリーンティーといっても、日本によくある緑茶とは違いますよ。シンガポールのグリーンティーは甘いのです。試しにお店でペットボトルの緑茶を買ってみてください、日本にはない味を楽しめます。

2014-11-11-tripo20141111220130410_2053341024x768thumb.jpg

そしてシンガポールでは老若男女問わず、ディナーやバーでお酒を楽しんだ後、ふらっとクラブに立ち寄って気軽に遊ぶ文化があります。若者に限らず年配の方も深夜まで楽しんでいる方が多いです。これには、シンガポールが日本よりずっと治安が良く、安全であることが関係しているかもしれません。

日本も安全と言われていますが、シンガポールも深夜に女性が露出度の高い服装で、一人で繁華街を歩いても危険な目に遭わないレベルだと聞きます。どんな場所でも警察が5分以内で駆けつけ、罪によっては鞭打ち刑など重い処罰も存在するので、道端での痴話喧嘩やべろべろになった酔っぱらいも、ほぼ見かけません。

シンガポールと日本のダンサーという職業の違い

2014-11-11-310726669_759714714100527_493699865_n.jpg

写真以下Dancer NATSUOさん

ナイトクラブが生活に身近な存在に感じられるシンガポールですが、ダンスシーンやダンサーのスキルは、まだまだ日本に比べて発展途上とのこと。何年か前に、日本人ダンサーブームになり、シンガポールには多くの日本人が流れてきましたが、今は中国人や台湾人の勢いが増しているようです。ではなぜ、日本で活躍していたスキルが高い日本人ダンサーが、シンガポールでは他の国のダンサー達に圧倒されてしまうのでしょうか?

ショーダンス+接客がダンサーの仕事

日本のダンサーは、初めはストリートやスタジオで仲間と切磋琢磨し、クラブや大会等でステージに立ってショーケースをこなし、徐々にインストラクターや有名アーティストのバックダンサーになっていく方が多いです。しかし、シンガポールにはオリジナル曲を扱う有名アーティストがほぼおらず、そもそもバックダンスという仕事があまりありません。

2014-11-11-4j.jpg

また日本では、女性のショーダンサーでも一本のショーに対しギャラが入りますが、シンガポールではショーダンス+テーブルについて男性の接客をすることが仕事だといいます。いわゆる、ダンスとキャバクラの仕事がセットで成り立っているということ。女性ダンサーがステージに立つと、男性客はお金のお札でできた花輪を気に入った子にかけ、ダンサーは最多額をかけてくれたお客さんのテーブルに接客しに行きます。

そのため、どんなにダンスのスキルがあり上手に踊れる人でも、英語が話せなかったり上手にお客さんとコミュニケーションをとれなかったりする人は稼いでいけないのです。そして、英語や中国語ができる他の国のダンサー達に及ばず日本に帰ってしまうのです。

2014-11-11-510580975_759714687433863_1353522609_n.jpg

また、ダンサーの世界はとてもシビア。もし月の売上目標を達成できないとなると、次の月にはクビ、ということも普通です。最近では日本から女性ダンサーを募集し、ビザなしで働かせる違法なお店も多数あります。日本で働くのと同じような感覚でシンガポールに来ると、ダンサーとしての働き方が違うので、戸惑う女性も少なくないのだとか。

「こういったシビアな現実を分かった上で、"本気でシンガポールで挑戦する"という覚悟を持って来てほしい」と、シンガポールのダンスシーンで活躍されているプロダンサーさんは仰っていました。

さいごに

今回、実際に現地で働いているアーティストの方々から生のお話を聞けたことで、知らなかった日本との異なる文化がたくさん見えてきました。

残念なことに、まだ日本ではクラブに対して悪いイメージを持つ人々も多く、最近では深夜営業停止になるクラブが続出しています。その度に、夢を持ち頑張っているダンサーやDJ、シンガーなどアーティスト達の活躍の場が失われています。日本にも安全に音楽やパフォーマンスを楽しめるナイトライフスポットが増えることを願うばかりです。

日本にずっと暮らしていると、日本の常識が当たり前と錯覚してきてしまいます。ですが、一歩世界に出てみると今まで知らなかった事実がたくさんあることに気づかされます。みなさんも、ネットやテレビをただ見るだけではなく、五感で違う国の文化を体感してみてください。視野が広がり、今まで自分を覆っていた常識の殻が壊れるかもしれません!

【協力:Dancer NATSUOさん(girlshiphop/jazzhiphop /pole Dancer)】


【関連記事】

シンガポールのラジオDJ 藤田じゅんさんが築く繋がりとは

安くて美味しい!良いこと尽くしのシンガポールのホーカーグルメ4選

DJスクール「Show Ning DJ Lab」創始者が語る、シンガポールの音楽シーンとは

【カジノ】ラスベガスやマカオだけじゃない!カジノが楽しめる国5選

ライター:Kana Sugiyama

http://blog.compathy.net

▲編集元:TRiPORT