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訪れてわかったイランの姿 − 見ると聞くとは大違い

2015年12月30日 02時24分 JST | 更新 2016年12月27日 19時12分 JST

こんにちは、TRIPORTライターのTomoko Malaghanです。

「イランへ行く」と言ったら、数名の友人達から「何でそんな危険な国に行くの?」と、質問されました。どの国であろうと、自分で行って、見て、食べて、話して、経験してみないことには、その国のことなんてよくわからず理解できません。

イランは何千年もの歴史があり、人々は今でもこれまで培ってきた宗教や文化と共存しながら生きています。実際に行ってみると、イランの人々は予想以上にフレンドリーで、この旅では何度も声をかけられ、一緒に写真を撮りました。

毎日スカーフを被らなければならないことが、少々苦になりましたが、「郷に入れば郷に従え」という気持ちを持って、イランの各地を巡ってきました。

ビザの写真は女性ならスカーフ着用が義務

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Photo credit: Tomoko Malaghan「イランの文化と世界遺産を辿る2週間の旅

イランが他国と違う大きな点は、旅行者だろうと女性ならば必ずスカーフ(ヒジャブ)を被らなければならないこと。イランのビザを取得する際にも、スカーフを着用した写真が必要になります。イスラム圏のどの国でも、特に戒律が厳しいサウジアラビアでさえも、ビザ用写真はスカーフ無しでもOKだったので、イランに入国するまで「どんな国なのか...」と、少し不安があったのは確かです。

そして旅の開始早々、今回のイラン滞在に向けて事前に10枚程準備していたスカーフを、うっかり手荷物にせずに機内の荷物に預けてしまうというミス! 幸いイラン入国前のイスタンブール空港で気付き、スカーフを取り出すことができたので事なきを得ました。

イランの女性はバッチリ化粧でおしゃれ上手

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Photo credit: Tomoko Malaghan「イランの文化と世界遺産を辿る2週間の旅

イランでは1979年の革命以来、女性は公の場に出るときは髪を覆い、体の線が出ない服装を着るよう、国の規定で定められています。ときには治安警察の取り締まりもあると聞いていたので、入国前は全身黒い布で覆われた、アバヤやブルカと呼ばれる衣装を着ているのかと想像していました。しかし街中で見る女性達はスカーフで髪を覆っているものの、カラフルなブラウスに、タイトなスラックス、それにバッチリお化粧も欠かさずおしゃれで、拍子抜けしてしまいました。

よく観察してみるとイランの女性達は、ミニスカートやドレスを公の場で着られない代わりに、色取り取りの模様の入ったスカーフ(ヒジャブ)にこだわっているようです。そのため街を歩いていると、必ずスカーフを売っているお店を見かけます。

自分を隠すような衣装を着なくてはならないイランの女性達は、一見抑圧された環境にいるかと思うかもしれませんが、私が出会った女性達は、さまざまなアイディアで素敵におしゃれを楽しんでいるように映りました。

それにガイドさんの話によると、ホームパーティーなどの親しい友人との集まりは、普通にドレスやノースリーブで参加し、スカーフも使わないそうです。

イランの本根と建前

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Photo credit: Tomoko Malaghan「イランの文化と世界遺産を辿る2週間の旅

1979年に起こった「アメリカ大使館人質事件」の舞台となった壁には、アメリカを象徴する自由の女神像の顔が、ドクロの顔で描かれていました。今も壁にはその時の模様が残されています。

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Photo credit: Tomoko Malaghan「イランの文化と世界遺産を辿る2週間の旅

「イランではFacebookが使用できません」といわれていますが、それは建前で、テヘランのアップルストア(正式ではありません)へ行けば$15程度で、アクセスできるようになります。

お店にアップルの創始者であるスティーブ・ジョブズ氏の大きな顔写真が貼ってあったのには驚きました。テヘラン市内にはこのようなアップルストアがいくつかあるそうで、どこの国でも本音と建て前はあるのだと実感しました。

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Photo credit: Tomoko Malaghan「イランの文化と世界遺産を辿る2週間の旅

テヘランから南に120km、車で約1時間半ほど行った、ファーティマの廟(Fatima Masumeh Shrine)を訪れたときのことです。「どこから来たの?」と入り口の守衛さんに問われた私たち夫婦は「アメリカから来た」と答えました。すると通訳を通していろいろな質問をしてきます。

「アメリカはイランをどう思っているのか?」「アメリカの国民は好きだけど政治家は嫌いだ」など。問われた私の主人も、「君と同じ答えでイランの国民は好きだけど、イランの政治家は問題だ」と答え、両者の意見が一致しました。

国は変わっても自国を愛すのは同じ。最後は固い握手をして「イランの滞在楽しんでください」と歓迎してくれたのです。

イランの人はフレンドリーで写真好きだった

イラン滞在最終日、エスファーファンのエマーム広場で最後のショッピングをしていると、突然親子連れと思われる女性に「ハロー」と声をかけられ「ハロー」と返すと、「どこから来たの?」と思われるニュアンスで問いかけてきました。

身振り手振りで、一生懸命いろいろな質問をしようとしていますが、英語で表現できないようです。でも不思議と言いたいことは伝わってきました。同じ人間同士なので、伝えたい気持ちがあれば、何となく理解できるのです。

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Photo credit: Tomoko Malaghan「イランの文化と世界遺産を辿る2週間の旅

イラン旅行中には何度も声をかけられ、イランの人々と一緒に写真を撮りました。最初は警戒しましたが、彼らはただ珍しい旅行者とコミュニケーションが取りたいだけなのです。

今までいろんな国を訪れていますが、言葉も全く違う国でこんなに何度も気軽に声をかけてくる国民は非常に珍しいと思います。

国際的な問題を抱えるイランですが、私が出会ったイランの人々は、陽気でフレンドリーな人々ばかり。見ると聞くとは大違いでした。素晴らしい文化や国民性を持ったイラン。またいつか訪れてみたい国の一つになりました。

ライター:Tomoko Malaghan

Photo by : Tomoko Malaghan「イランの文化と世界遺産を辿る2週間の旅

イランの旅行記はこちら

*Tomoko Malaghan「イランの文化と世界遺産を辿る2週間の旅

*Yasutomo Fujii「2015 イラン

*Natsumi Daizen「危険?そんなことはない!ペルシャ文化に心奪われる、イランの旅~首都テヘラン、歴史的なバーザールのある街タブリーズ編~

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▲編集元:TRiPORT