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約1億人が訪れる世界最大の全裸祭り!インドの「クンブメーラ祭り」とは

2015年01月07日 00時36分 JST | 更新 2015年03月06日 19時12分 JST

世界最大の祭り、と言ったら何を思い出しますか? ブラジルの「リオのカーニバル」、インドの「ホーリー」、スペインの「ラ・トマティーナ」、もしくは最近日本でも有名になってきているアメリカの「バーニングマン」などでしょうか?

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photo credit: Alessandro Longhi via photopin cc

さまざまな種類がありますが、中でも、参加人数が世界最大と言われているお祭りは、インドのヒンドゥー教の祭典「マハ・クンブメーラ」です。インド各地から巡礼者やサドゥーが集まり、その数はなんと1億人を超えると言われています。

サドゥーとは、俗世を放棄したヒンドゥー教の行者で、額に模様が描いてあったり、全裸で全身に牛糞の白い灰が塗ってあったりします。

バラナシのガート(沐浴場)あたりでも見かけますが、そのようなところにはいわゆる「観光サドゥ」も多く、観光客に写真を撮らせてはお金をせがんできます。

この「マハ・クンブメーラ」が開催されるのは12年に一度ですが、「クンブメーラ」というお祭りは3年ごとに、アラハバード、ハリドワール、ナーシク、ウジャインの4つの聖地で、場所を替えて開催されます。そして、そのお祭りの中でも最大規模になるのが、アラハバードで開催されるときの「マハ・クンブメーラ」なのです。

会場にたどり着くまでも大混雑

2013年2月、この「マハ・クンブメーラ」(以下「クンブメーラ」)に参加するために、私はインドを訪れました。飛行機でデリーに着き、それから列車でアラハバードに移動する予定でしたが、列車は既に予約でいっぱい。1億人近くの人が集まるお祭りが開かれているのですから仕方ないのかもしれません。結局飛行機を使い、アラハバードまで行くことにしましたが、事前に宿泊場所や交通機関を手配しておくのが良さそうです。

このアラハバードの中心街から、クンブメーラの会場となるガンジス川とヤムナー川の合流地点(サンガム)までは、サイクルリキシャーと呼ばれる、後ろに2人乗れる自転車タクシーを使いました。それだと約30分で到着します。

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photo credit: sebadella via photopin cc

出発時はスイスイと進んでいたサイクルリキシャも、サンガムが近づくにつれて渋滞に巻き込まれ、途中で降ろされてしまいました。開催期間中はサンガムまで車両は入れないようで、降ろされたところから、人波をかきわけて歩いていきます。日本で例えるならば、原宿駅のコンコースのような感じです。しかし、その100倍以上の規模ですが。

そして、少し小高くなったところまで出たとき、遥か向こうまで続く人の波と無数のテントが目に飛び込んできます。やっと、クンブメーラの会場であるサンガムに着きました。

広大な会場をあてもなくふらついていると、1人のサドゥが私を案内してくれて、彼らのテントにも招いてくれました。彼のグル(導師)の下には、ヨーロッパ人の信者もおり、特に何をするでもなく、座っていたりヨガをしたり、じゃれあったり、使用人のような人が作るカレーを食べたり、無数にあるほかのテントでも同じような時間が流れていました。

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Daisuke Takishima「インド放浪記」より

目に入るもの全てが異世界のようなこの地でも、特に人々の目を引くサドゥーに出逢うことがあります。例えば私が出会ったサドゥーは、左手を上に突き上げて座っていました。その腕は人間らしくなく、もはや木の枝のように細く固く、何年も天に向けられているようでした。聞くところによると、もう20年近くも腕を下ろしていないそうです。

このような苦行を自らの肉体に強いることで、悪しきカルマ(業)を浄化し悟りに至ることができると、彼らは信じているようです。他にも「座らない」という苦行を行っているサドゥまでいました。

スピリチュアルという言葉を超越する世界

「クンブメーラ」のお祭りに集まってくる人は、ほぼ全員が沐浴が目的です。沐浴は男女誰でもおこなうことができますが、サドゥーは全員男性だと言われています。そして彼らのほとんどは、俗世間とは乖離されているため、彼らのうちには一糸まとわぬ姿で川へ入っていく人もいるのです。

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Hideki Tanaka「インド:美しい人々が住む国」より

私が外を歩いていると、様々な国の人がいるテントがあったので覗いてみました。そこへ手招きをされ、チャイを頂くことに。と、偶然、日本人の女性がいたので、話しかけてみました。

なんと、この女性、このテントのサドゥーに会うのは3回目だと言うのです。はじめは北部の山岳地帯にある彼の寺院で、2回目はデリーの街中で偶然出くわしたのだそうです。人口1000万人の大都市で偶然再会するなんて。そして今回、3回目は1億人近くが集まるクンブメーラの会場で会ったのです。しかも、会場について初めに覗いたテントに彼がいたといいます。

「これは偶然でなく必然だ」などという言葉では、どこか言い表せない強い何かを感じます。スピリチュアルという言葉を使うまでもなく、目に見えていない世界の広がりを感じました。

さて、その日本人女性に再会したサドゥー。サドゥーも彼女のことをしっかり覚えていて、喜びとともに大技を披露すると言って彼女を呼びました。

彼は、槍に自らの性器を巻き付け、その上に乗れと言います。言われるまま、その槍に後ろから乗り、肩に手を添える日本人女性。滑稽な光景ではありつつも、その場に居合わせると偶然のめぐり合わせと再会に、なんとも言葉が出ない瞬間でした。

貴重な祭りを生で

インドには、普段私たちが暮らしている世界とは別のフォーマットを持った世界が交錯していて、ふとその入り口に出くわすことがあると思います。サドゥーたちの全裸姿(もしくはそれに限りなく近い姿)や迫力、そして1億人を超える人々の熱気で気圧されてしまいそうですが、クンブメーラ祭りはヒンドゥー教徒の人々にとっては大切なお祭りなのです。

現地に訪れて、彼らの姿に刮目していただきたいと思います。

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ライター:SaegusaNaomichi

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