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プラスチックのお金!?シンガポールの紙幣に込められた想い

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こんにちは、Compathy MagazineライターのSeinaです。

私は現在家族とシンガポールで暮らしています。さて、シンガポールを訪れる人が必ず手にする「シンガポールドル」。実物を見たとき、日本のお札を雰囲気が違うことに気がつく方も多いと思います。

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筆者撮影

独特な手触りの秘密


シンガポールドルを手にして最初に気がつくのは、その独特な「手触り」です。しかも、金額によって手触りが違います。その理由は2ドル、5ドル、そして10ドル紙幣に2004年5月からポリマー(プラスチック)製紙幣が使用されているためです。

なぜポリマー(プラスチック)製紙幣が導入されたのか。それはシンガポールの気候が深く関係しています。2ドル、5ドル、そして10ドルなど、店舗や交通機関などで頻繁に使われる「小額紙幣」は天候の影響を強く受けます。観光が重要な産業であるシンガポールにおいて、紙幣の破損というトラブルを極力なくすためにポリマー(プラスチック)製紙幣技術が導入されたのです。ちなみに高額紙幣(50ドル、100ドル)には、この技術はまだ導入されていません。

お札の色の意味


シンガポールのお札は本当にカラフルです。このお札にも、実はそれぞれ意味があります。たとえば2ドル札。2ドル札はシンガポールでとてもよく使われる紙幣です。旧正月の際に日本でいうお年玉にあたる「紅包(ホンパオ・アンパオ)」にもよく使います。となると「2ドル札は縁起のいい赤?」と思いきや、そうではなく紫です。

1984年に発行された当時の2ドル札は赤でした。しかし10ドル札も赤だったのです! 同じ色のために間違いが頻繁に起こったので、2ドル札は紫に変更になりました。

そして5ドル札は緑です。この理由は5ドル札をお年玉のようにプレゼントするマレー系のお守りの「ハリラヤ」という習慣が関係しています。イスラム教では「緑」が好まれるので、それに倣って5ドル札も緑にしたという説も。このように、お札のデザインや色にも多民族国家としての配慮がうかがえます。

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筆者撮影

それぞれの紙幣のデザイン


現在流通しているお札を並べてみると、それぞれ決まったテーマとデザインがあります。2ドルのテーマは「教育」。ラッフルズ専門学校などの学校が描かれています。5ドル紙幣はカラーが緑ということもあり、ボタニックガーデンなどの「ガーデンシティ」が描かれています。10ドル札はスポーツ、50ドル札は芸術がテーマです。

去年、シンガポールは建国50周年。記念の紙幣も発行され、表面は一緒ですが、裏側のデザインが違うものになっていました。裏面のデザインは「Opportunities for All(能力があれば認められる社会)」「Strong Families(家族の絆)」「Safe and Secure(平和と安定)」「regardless of race,language or religion(多民族共存)」「Caring Community,Active Citizenry(支え合う行動力のある市民)」。これが5枚セットになって販売されました。

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Photo by: Seina Morisako「Madame Tussauds Singapore!

独自のお札を持つということ


シンガポールは独立するまで、独自のお札を発行することはありませんでした。お札が発行されたのは、当時連合を組んでいたマレーシアから追い出されるような形ではじまった独立から2年後の1967年。

発行時、各紙幣には特別な思いが込められました。このとき発行された紙幣で特に注目すべきなのは10ドル紙幣。シンガポールの地図の上で4本の腕が組まれた図案です。この図案には「マレー系」「中華系」「インド系」「その他の民族」が手を取り合って頑張っていこうという強い意志が示されているのです。

土地もない、資源もない小さな国シンガポールの財産は「人」でした。そしてそれぞれバックグラウンドが違うけれど「私たちはシンガポール人」という未来に向かった「愛国心」は、国を成長させるエネルギーになりました。

現在流通している紙幣にはシンガポールの初代大統領「ユソフ・ビン・イサーク」の肖像画が使われています。肖像画の裏の図案は彼の描いた「シンガポールの理想」が元になっています。現在のシンガポールは彼の「理想」を超えたものとなりました。彼はここまで未来化したシンガポールを想像できなかったとは思いますが、数々の紙幣のなかから「シンガポール」をいつも見守っているのです。

文・写真:Seina Morisako

シンガポールの旅行記はこちら
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Hideyuki Nakanishi「Singapore Life  住みながら眺めたシンガポール

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▲編集元:TRiPORT

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